受験生のための『世界史Ｂ』―ローマ[③ハンニバル戦記（上）]

「受験生のための『世界史Ｂ』」　もくじ
　↑ここから各項目に入れます。

　
　引き続きソフトクリーム食べたい←

　
　[分割統治]

　紀元前３世紀。
　ローマは、イタリア半島を統一しました！
　
　イェーイ！！
　
　最初はあんなに貧弱な都市国家だったローマが、長靴を征服だなんて。。。



　雨の日もバッチリだね


　
　などと、感動している場合ではありません。　

　いつの時代も、統治は征服よりも難しいのだ！

　征服した土地をどう治めるか？
　
　それに失敗したから、アッシリアは滅亡し、アケメネス朝は倒れ、イギリスは悪口を言われるのです。

　その点、ローマはがんばりました。
　
　征服した都市の状況や戦略的価値に合わせて、それぞれ異なる条件で同盟を結びました。
　
　「あんたの町は穀物は提供しなくていいから兵力だけちょうだい」
　とか、
　「あんたの町は何も提供しなくていいから海の通行権だけください」
　といったものです。
　
　これを、分割統治と呼びます。
　
　どういった効果があったか？
　
　被征服民の団結を予防しました。
　
　それぞれがちがう内容の同盟を結んでますから、
　どこかの都市が

　「おれの町はこういう同盟を結ばされててイヤなんだよ！　反乱起こそうぜ！」
　って言っても、
　「いや、おれのほうはそんなに不満じゃないし……。反乱ならひとりでやってよ」
　
　ってなるわけです。　
　
　加えて、ローマは被征服民にローマ市民権を事情に応じて与えました。
　つまり、自分たちがかつてローマに反抗し征服された民族や都市であるにもかかわらず、ローマの一市民として政治に参加できてしまう、というなんともおいしい話なのです。
　
　寛容ですよね、ローマ。
　はじめにエトルリア人の王を追放して以来、あの寛容な姿勢は続いているわけです（たとえそれが反乱の抑制という目的をもっているとしても）。
　
　
　[カルタゴ]

　さて。
　イタリア半島の統一で、地中海はローマのものになったのか？
　
　そんなことは、全然ありませんでした。

　当時、地中海の覇権を握っていたのは、カルタゴ。
　フェニキア人（懐かしい笑）の植民地で、彼らの海軍は地中海一の強さ。
　商業にも長けていて、正直ローマなんて目じゃなかった。笑

　

　はい、めっちゃわかりやすい地図がありました。

　長靴の先端の先に、「カルタゴ」ってありますよね。
　そう、北アフリカからスペインが支配地域なんですよ、カルタゴは。
　
　で、やがてローマとカルタゴの間で戦争が起こります。
　
　これについてはじっくり語りたいセプテンバー氏←