いまバングラディッシュを旅している仲間がいる。 今夏には四回目のスイスの予定という。
帯状疱疹を抱えても酒は切らさずの一途な旅。 気力と酒へのこだわりには頭が下がりますぞ。
スノーマンはまたしても気力と資金不足が崇り、今回も本の中での旅を余儀なくされた。
好奇心だけはまだある。 旅先は『ロシア』である。
≪読んで旅する『世界の歴史と文化』 原卓也監修≫
≪『レニングラード物語』 NHK取材班 ≫
≪『憂愁の作曲家 チャイコフスキー』 志島栄八郎著≫
≪『プーチンの帝国』 江頭 寛著≫
≪『地球の歩き方』 ロシア編≫
ものは考えよう。これらの五冊を読ん七泊八日のロシア旅としゃれこんだ。
ロシアは今、ご存じのようにウクライナ・クリミア半島をめぐり世界を震撼させている。
この国、どう読んでも測りえぬ不思議な国である。
先日の北海道新聞に『クリミア危機』と題し、ロシアはなぜクリミアにこだわるのか、との記事が掲載されていた。
プーチンは3月18日「クリミアはロシア国民の心の中で祖国の切り離せない一部だ」とクレムリンで演説をしたとされる。
当然欧米は怒るとは思うが、私なんぞは ん~! なるほど、、と思ってしまう自分がいた。
確かに武力をチラつかせての領土獲得は決して許されるわけではないが、、。
どちらも新政権を認めてはおらず、泥仕合の展開が続いている。
更に本日の朝刊でも、ウクライナ東部でも共和国宣言続々の記事が、、互いに譲るはずがない。
が、考えてみれば地球全ての領土は分捕り合戦の歴史。 戦争の歴史と言ってもいい。
ロシアも悲しい歴史をもつ国である。 どこを切っても血が吹き出る。
13~15世紀タタールの軛(くびき)と呼ばれるモンゴルによる支配の時代以降、16世紀に入り18代もの皇帝を出したロマノフ王朝による巨大な帝国の出現。宮廷・貴族・地主の贅沢三昧のもとでの悲惨な封建的農奴制度。
19世紀に農奴制度は解放されたはずが、むしろ農民の窮乏化が進み反逆の炎となってロシア革命に至るが、
皮肉にもレーニン・スターリン帝政の悲劇に繋がる。そしてペレストロイカの終焉とソ連邦の解体。
簡単に言えばこんなことになるが、簡単に言えないのがロシア。
その間幾度もの悲惨な戦争。そして国内での民族主義と西欧主義の争い。チェチェンなどの民族問題もかかえる。
とにかく100も超える民族が存在するばかでかい国。当然言語・宗教・文化もそれぞれ異なる。
最近チャイコフスキーとムソルグスキーを聴いているのですが、この二人の音楽にもロシアの歴史背景が見えてくる。
西洋楽派(チャイコフスキー)と国民楽派(五人組の一人・ムソルグスキー)。 融和か自立か。 西洋スパイスを取り入れるか、いやロシア伝統の栄光への郷愁を追い求める民族主義をとるかとの争い。
(西欧楽派~民族的土臭さがなく、西欧的洗練された貴族的上品さと大衆的親しみやすさを併せ持つ音楽)
(国民楽派~非ヨーロッパ民族を中心に隆盛した政治的・文化的独立運動と結びついたロシア的な民族音楽)
確かにチャイコフスキーのバレエ音楽の甘美・華麗な音楽とムソルグスキーの郷愁を誘う重々しい音楽にみてとれる。
チャイコフスキーは、五人組の排他的で極端な民族主義に対して、拒否反応を抱いていたし、五人組(バラキレフ・ムソルグスキー他)はといえばチャイコフスキーの初期作品に対し、西洋かぶれとして痛烈に批判。
音楽の世界にもこのようなせめぎ合いが常にあるようです。
欧米をとるかロシアをとるか。ウクライナ・クリミアをめぐる争いもその流れとも言えるのではないでしょうか。
日本は欧米に<おんぶにだっこ>ですから、北方領土問題はあるにせよ、反ロシアに組みするしかないのはやむなしですが、ちょっと切り口を変え世界の中でのロシアを見てみることも大切かも知れません。
7割の日本人はロシア(旧ソ連かも)を良く思ってないようですが、その逆ロシアの7割の人は日本のことを好意に思っている、、、そんな統計もあるそうですから。
知にてロシアは解し得ず
並みの尺では測り得ぬ
それはおのれの丈を持てばなり
ロシアはひたぶるに信ずるのみ
F・チュツチェフ(ロシア詩人)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/9e/1f5f669a0c12d39bb5c269d32d423b9a.jpg)
わかった。ロシアは信じよう! ん? プーチンもですか?
帯状疱疹を抱えても酒は切らさずの一途な旅。 気力と酒へのこだわりには頭が下がりますぞ。
スノーマンはまたしても気力と資金不足が崇り、今回も本の中での旅を余儀なくされた。
好奇心だけはまだある。 旅先は『ロシア』である。
≪読んで旅する『世界の歴史と文化』 原卓也監修≫
≪『レニングラード物語』 NHK取材班 ≫
≪『憂愁の作曲家 チャイコフスキー』 志島栄八郎著≫
≪『プーチンの帝国』 江頭 寛著≫
≪『地球の歩き方』 ロシア編≫
ものは考えよう。これらの五冊を読ん七泊八日のロシア旅としゃれこんだ。
ロシアは今、ご存じのようにウクライナ・クリミア半島をめぐり世界を震撼させている。
この国、どう読んでも測りえぬ不思議な国である。
先日の北海道新聞に『クリミア危機』と題し、ロシアはなぜクリミアにこだわるのか、との記事が掲載されていた。
プーチンは3月18日「クリミアはロシア国民の心の中で祖国の切り離せない一部だ」とクレムリンで演説をしたとされる。
当然欧米は怒るとは思うが、私なんぞは ん~! なるほど、、と思ってしまう自分がいた。
確かに武力をチラつかせての領土獲得は決して許されるわけではないが、、。
どちらも新政権を認めてはおらず、泥仕合の展開が続いている。
更に本日の朝刊でも、ウクライナ東部でも共和国宣言続々の記事が、、互いに譲るはずがない。
が、考えてみれば地球全ての領土は分捕り合戦の歴史。 戦争の歴史と言ってもいい。
ロシアも悲しい歴史をもつ国である。 どこを切っても血が吹き出る。
13~15世紀タタールの軛(くびき)と呼ばれるモンゴルによる支配の時代以降、16世紀に入り18代もの皇帝を出したロマノフ王朝による巨大な帝国の出現。宮廷・貴族・地主の贅沢三昧のもとでの悲惨な封建的農奴制度。
19世紀に農奴制度は解放されたはずが、むしろ農民の窮乏化が進み反逆の炎となってロシア革命に至るが、
皮肉にもレーニン・スターリン帝政の悲劇に繋がる。そしてペレストロイカの終焉とソ連邦の解体。
簡単に言えばこんなことになるが、簡単に言えないのがロシア。
その間幾度もの悲惨な戦争。そして国内での民族主義と西欧主義の争い。チェチェンなどの民族問題もかかえる。
とにかく100も超える民族が存在するばかでかい国。当然言語・宗教・文化もそれぞれ異なる。
最近チャイコフスキーとムソルグスキーを聴いているのですが、この二人の音楽にもロシアの歴史背景が見えてくる。
西洋楽派(チャイコフスキー)と国民楽派(五人組の一人・ムソルグスキー)。 融和か自立か。 西洋スパイスを取り入れるか、いやロシア伝統の栄光への郷愁を追い求める民族主義をとるかとの争い。
(西欧楽派~民族的土臭さがなく、西欧的洗練された貴族的上品さと大衆的親しみやすさを併せ持つ音楽)
(国民楽派~非ヨーロッパ民族を中心に隆盛した政治的・文化的独立運動と結びついたロシア的な民族音楽)
確かにチャイコフスキーのバレエ音楽の甘美・華麗な音楽とムソルグスキーの郷愁を誘う重々しい音楽にみてとれる。
チャイコフスキーは、五人組の排他的で極端な民族主義に対して、拒否反応を抱いていたし、五人組(バラキレフ・ムソルグスキー他)はといえばチャイコフスキーの初期作品に対し、西洋かぶれとして痛烈に批判。
音楽の世界にもこのようなせめぎ合いが常にあるようです。
欧米をとるかロシアをとるか。ウクライナ・クリミアをめぐる争いもその流れとも言えるのではないでしょうか。
日本は欧米に<おんぶにだっこ>ですから、北方領土問題はあるにせよ、反ロシアに組みするしかないのはやむなしですが、ちょっと切り口を変え世界の中でのロシアを見てみることも大切かも知れません。
7割の日本人はロシア(旧ソ連かも)を良く思ってないようですが、その逆ロシアの7割の人は日本のことを好意に思っている、、、そんな統計もあるそうですから。
知にてロシアは解し得ず
並みの尺では測り得ぬ
それはおのれの丈を持てばなり
ロシアはひたぶるに信ずるのみ
F・チュツチェフ(ロシア詩人)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/9e/1f5f669a0c12d39bb5c269d32d423b9a.jpg)
わかった。ロシアは信じよう! ん? プーチンもですか?
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