2012/08/27 記
高倉健主演映画[あなたへ]が公開された。
あの中国との合作映画『単騎、千里を走る』から6年ぶり。
6年もの充電期間を置いた理由について健さんは、、
「やっぱり、あの中国のチャン・イーモウ監督率いる百何十人のスタッフから受けた影響が大きかった」 という。
中国山奥の農村での撮影、、その時の素朴な人間関係にショックを受けたのではと想像する。
「映画を撮ってお金をもらう生活が、とても虚しく感じたんです。だから、映画だけじゃなく、CMも何もかも一切断ったんです。こんな良い条件の話を、お前、断れるか?っていうものを、断るぞって言って断った。自分で自分を試しているところもあったんでしょうね」
またこうも言う「反抗をしているんですよね、何かに」
これほどまでに生きることに、想いを深くする俳優は稀なのではないでしょうか。
80歳を超えてなお人生に挑み続ける健さんが確かにそこにおりました。
[あなたへ]は、、、
北陸の刑務所で指導技官倉島英二(高倉健)の妻洋子が53歳という若さで死んでしまう。悲しみの中で英二は、生前洋子が遺した絵手紙を受け取り、故郷の海に散骨してほしいという彼女の思いを知り、洋子の故郷である九州へと長い旅を始めるのが…。
旅の中でいろんな人との出会い、人生とは、生きるとはを問うストーリーであった。
ドラマチックを予想する人にとってはもの足りない映画、、そんな方もいらっしゃるかもしれません。
最近感じるのですが、小説でもなんでもドラマチックを追い求める傾向にありますよね。
この[あなたへ]はストーリー性は平坦なものの、まるで詩のような穏やかな時が流れており、深みのあるすばらしい映画でした。
生きること、人を想うこと、そして老いるとは、、、。
いろんな問いが映像に散りばめられておりました。
出演者もそれぞれに実にいい!
田中裕子は劇中の歌のみでOk!
大滝秀治は「久しぶりに美しい海ばみた」のセリフ一言でOk!
ビートたけしは山頭火の詩を吟ずることでOk!
岡村隆志は一生懸命さでOk!
草なぎ剛はよくいる憎めない性格でOk!
余貴美子はあの瞳でOk!
綾瀬はるかは強気の九州弁でOk!
三浦貴大は山口百恵の子供でOk!
といったところですかね。みんないい演技をしておりました。
佐藤浩市はこの映画では貴重な役どころで一言では言えず。
次に一杯飲んだ時に語りましょう!!
また、音楽が効果的であり映画に深みを与えている。
元歌手の妻(田中裕子扮する)が劇中で歌う《星めぐりの歌》が実に美しかった!
実際に本人が歌ったのだという。
あの宮沢賢治の作った有名な歌である。
また健さんと佐藤浩市との海辺で話すシーンに流れる曲、、あれはなんという曲でしょか!? (確かに聴いたことのある曲ではありましたが)
涙がこぼれそうな素敵な曲が流れておりました。
広大な海・真っ赤な夕日、、健さんの美しい姿、、、。
静かに鑑賞後の余韻に浸れるすばらしい映画でありました。
2012/06/01 記
待望の映画が8月25日公開される。
高倉 健主演の「あなたへ」という映画である。
6年前 張芸謀(チャン・イーモウ)監督日中合作映画・名作『単騎、千里を走る』以来である。
『単騎、千里を走る』の頃から感じてはいたが、確かに若い時の、あの颯爽たる姿は今はもうない。
しかし、老いた健さんもまた良し!である。
この6年間、どこでなにを。 不思議な人でもある。
80歳を超えてなお健在なりというべきか。
”一瞬と永遠は、時計で計れば大きな差が出るが、人の想いで計ればイコールで結ばれることもある”
~あなたへ (幻冬舎文庫) 森沢 明夫 (著)文庫本より抜粋。
原作かと思いきや、映画化が決まってから書かれた本のようであった。
せっかくですので、健さんの書いた本を紹介します。
なんと絵本もあるんです~『南極のペンギン』
心温まるエッセイも~『あなたに褒められたくて』 『旅の終わりに』以上三冊。
(『あなたに褒められたくて』では第13回日本文芸大賞 を受賞している)
高倉健主演映画[あなたへ]が公開された。
あの中国との合作映画『単騎、千里を走る』から6年ぶり。
6年もの充電期間を置いた理由について健さんは、、
「やっぱり、あの中国のチャン・イーモウ監督率いる百何十人のスタッフから受けた影響が大きかった」 という。
中国山奥の農村での撮影、、その時の素朴な人間関係にショックを受けたのではと想像する。
「映画を撮ってお金をもらう生活が、とても虚しく感じたんです。だから、映画だけじゃなく、CMも何もかも一切断ったんです。こんな良い条件の話を、お前、断れるか?っていうものを、断るぞって言って断った。自分で自分を試しているところもあったんでしょうね」
またこうも言う「反抗をしているんですよね、何かに」
これほどまでに生きることに、想いを深くする俳優は稀なのではないでしょうか。
80歳を超えてなお人生に挑み続ける健さんが確かにそこにおりました。
[あなたへ]は、、、
北陸の刑務所で指導技官倉島英二(高倉健)の妻洋子が53歳という若さで死んでしまう。悲しみの中で英二は、生前洋子が遺した絵手紙を受け取り、故郷の海に散骨してほしいという彼女の思いを知り、洋子の故郷である九州へと長い旅を始めるのが…。
旅の中でいろんな人との出会い、人生とは、生きるとはを問うストーリーであった。
ドラマチックを予想する人にとってはもの足りない映画、、そんな方もいらっしゃるかもしれません。
最近感じるのですが、小説でもなんでもドラマチックを追い求める傾向にありますよね。
この[あなたへ]はストーリー性は平坦なものの、まるで詩のような穏やかな時が流れており、深みのあるすばらしい映画でした。
生きること、人を想うこと、そして老いるとは、、、。
いろんな問いが映像に散りばめられておりました。
出演者もそれぞれに実にいい!
田中裕子は劇中の歌のみでOk!
大滝秀治は「久しぶりに美しい海ばみた」のセリフ一言でOk!
ビートたけしは山頭火の詩を吟ずることでOk!
岡村隆志は一生懸命さでOk!
草なぎ剛はよくいる憎めない性格でOk!
余貴美子はあの瞳でOk!
綾瀬はるかは強気の九州弁でOk!
三浦貴大は山口百恵の子供でOk!
といったところですかね。みんないい演技をしておりました。
佐藤浩市はこの映画では貴重な役どころで一言では言えず。
次に一杯飲んだ時に語りましょう!!
また、音楽が効果的であり映画に深みを与えている。
元歌手の妻(田中裕子扮する)が劇中で歌う《星めぐりの歌》が実に美しかった!
実際に本人が歌ったのだという。
あの宮沢賢治の作った有名な歌である。
また健さんと佐藤浩市との海辺で話すシーンに流れる曲、、あれはなんという曲でしょか!? (確かに聴いたことのある曲ではありましたが)
涙がこぼれそうな素敵な曲が流れておりました。
広大な海・真っ赤な夕日、、健さんの美しい姿、、、。
静かに鑑賞後の余韻に浸れるすばらしい映画でありました。
2012/06/01 記
待望の映画が8月25日公開される。
高倉 健主演の「あなたへ」という映画である。
6年前 張芸謀(チャン・イーモウ)監督日中合作映画・名作『単騎、千里を走る』以来である。
『単騎、千里を走る』の頃から感じてはいたが、確かに若い時の、あの颯爽たる姿は今はもうない。
しかし、老いた健さんもまた良し!である。
この6年間、どこでなにを。 不思議な人でもある。
80歳を超えてなお健在なりというべきか。
”一瞬と永遠は、時計で計れば大きな差が出るが、人の想いで計ればイコールで結ばれることもある”
~あなたへ (幻冬舎文庫) 森沢 明夫 (著)文庫本より抜粋。
原作かと思いきや、映画化が決まってから書かれた本のようであった。
せっかくですので、健さんの書いた本を紹介します。
なんと絵本もあるんです~『南極のペンギン』
心温まるエッセイも~『あなたに褒められたくて』 『旅の終わりに』以上三冊。
(『あなたに褒められたくて』では第13回日本文芸大賞 を受賞している)