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グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

24.5.19 【仮説】北斗IGSO2機の不調発生原因は先週の巨大太陽フレア連発なのだろうか

2024年05月19日 | アジアンQZSS(日)/IGSO(中印)軌道
24.5.19 【仮説】北斗IGSO2機の不調発生原因は先週の巨大太陽フレア連発なのだろうか?
IGSO/QZS衛星軌道を長年にわたりモニターし記録してきた当ブログとしては,11年周期の太陽活動・ソーラサイクル最大期を来年に控えて,IGSO機と太陽フレアとの関連に注目せざるを得ません.今回の件について,若干のファクトデータを以下に示しています.

当ブログの先週の2024/05/16の以下のURLのページの最後の昼間6時間分の2分毎のアニメGIFをご覧ください.
https://blog.goo.ne.jp/qzss/d/20240516
の中の:
(2) IGSO/QZSS射影軌道の昼間6時間分の2分毎のアニメGIF


2分毎のアニメGIFでQZS/IGSO衛星群の軌道運動が捉えられています.上端にファイル名(JSTでのDateTime)が表示されています.2分毎のスナップショット画像を0.1秒単位でアニメGIF化されています.以下のようにImageMagicにより
>magick convert -layers optimize -delay 10 -loop 0 *.jpg ND20240518BFg-10.gif
2分毎が0.1秒毎に刻まれています.

JSTの時刻で表示されているので,5月16日11時40分JSTから12時10分JSTまでの30分間のアニメGIFの左下部分に注目してください.
① 11時43分JST頃に赤線軌道上の衛星マークが消えます.BD-IGSO-1か?
② 12時09分JST頃に赤線衛星軌道線が消えます.
③ 12時05分JST頃にオレンジ線上衛星マークと軌道線が消えます.BD-IGSO-?

さて一体なぜこうした消失が起きたのか.あくまで仮説ですが,前週の5月8日から11日にかけて連発して発生した巨大太陽フレアの影響が考えられます.5月11日から12日にかけて,世界中に低緯度オーロラを引き起こすました.日本でも北日本や能登半島などで美しい低緯度オーロラが観測されました,巨大な地磁気嵐が地球を襲ったわけです.そして軌道半径が約4万kmで軌道傾角インクリが50度以上のIGSO衛星の一部が障害を起こしたと考えられます.
NORADなどではBD-IGSO-1はLOSTとのみ表示しています.



当方は十分ありうる仮説と思っています.
2つのインクリの大きなBD-IGSO衛星がトラブルになったということは,当方が強い関心を持っている月面測位でのIGSO測位信号の漏れ電波の活用にとっては,非常に残念なことです.宇宙・月面大国を目指す中国なので,代替IGSO衛星を打上げて一気にリカバーしてしまうかもしれません.
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