2011年 フランス作品 101分 ギャガ配給
原題:THE ARTIST
STAFF
監督・脚本:ミシェル・アザナヴィシウス
CAST
ジャン・デュジャルダン ベレニス・ベジョ ジョン・グッドマン ジェームズ・クロムウェル
劇場で観れてよかった。
サイレント映画を知らない20代である私が、サイレント映画を劇場で観れる機会を与えてくれてありがとう!この作品を作ってくれてありがとう!ミシェル監督!!
アカデミー賞を獲った作品って、専門的だったり文学的だったりと小難しいものが多いと思う(…のはあたしだけか!?(((((( ;゜Д゜))))))けど、これはいたってシンプル。
シンプル&サイレントなだけに演出や俳優一人ひとりの一挙一動がキーになってくるわけだけれども、どれも秀逸なんです。
大体、サイレント映画とは言っても、現代の技術があるからこそのサイレント映画。
サイレントの時代が続くと信じているジョージ(ジャン・デュジャルダン)が、トーキーのテスト版を観た後の楽屋でのシーンで、初めて物音が挿入される。
コップを置く音。愛犬の鳴き声。でも、自分の声はいくら叫んでも聞こえてこない。
世界が激変した瞬間。ジョージが世界から取り残された瞬間。こんなに上手い効果音の使い方があるだろうか。
それ以降ジョージにとって辛い日々が続くわけだけれども、いつまでたっても考えを新しいものにシフト出来ない頑固な彼を、何故か責められない。
ジョージがあまりにもチャーミングで。
彼の声を一度も聞いたことないのにそう思わせるのは、やはり俳優の演技力。
そんな彼に、一年も給料が支払われていないというのに、律儀に仕える執事(ジェームズ・クロムウェル)がまた泣かせるんだ(´_`。)
愛犬もね。
ラストがまた気の利いたものなんだけれども、それを書いてしまうのは、いくらネタバレしてるブログだと謳っていても野暮だろう。
書きたいけど。笑
とにかく、ステキでイキで、そして「斬新」な映画でした。
「サイレント映画って眠くなるんじゃ…」
そう思っていたけど、サイレント映画だからこそ感性が研ぎ澄まされ、よりストーリーが頭や心に染み渡るんだなと、新しい発見です。
↑この絵のポストカードあったら欲しい!!
【字幕翻訳:寺尾次郎】
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