金剛出版さんの論文集シリーズは,最初の数年で出たものは「子ども臨床」のイメージが強いですね。それで後半は,臨床心理学の本質論みたいなのになります。とはいえ,どちらも本質論に興味があるのは,たぶん村瀬先生のご出自にあるのでしょう。
村瀬先生は,ロジャリアン(?)なのでありまして,こんな本を出されています。
これは「こころの科学」の焼き直し+育ち直しでありまして,ボリュームアップ! 均整の取れた本でございますな。村瀬先生お一人の本ではありませんが,いい企画です。
それから,直接的なロジャーズは銘打ってませんが,
なんてのもあります。
それからもう一つの顔は,「経験豊かな臨床」というところでありまして,「児童」「ロジャーズ」だけでなく,ほんとうにさまざまな臨床を実践されておられるのですね。言い方は悪いですが,まさに揺り篭から墓場まで! 人間どころかアニマルセラピーまでしております。本質にしっかりと足場があるからこそ,こういうことができるんじゃないでしょうか。器用不器用という問題ではなく…
たとえば,
電話相談! これも大事なんですよね(しかし,地味なタイトル…)。でも,たぶん見下している専門家の皆様も多いんでしょう…。これは確か,「臨床心理学」誌で連載されていたものではなかったか。やられた,と思ったのですよ,ワタシは。
それから,以前,スコット君からも紹介していただいた,
というこれまた違う世界がありますね。
これには,こういう本もありまして…
聴覚障害のひとの心理臨床って,考えただけで大変そうです。これはホント,正座して読むべき本でありますな。
子ども子どもばっかりの村瀬先生というイメージですが,老人もやられるようです。この本は比較的新しい本ですが,なかなか不思議な本になっています。老人の専門の方,どうぞ。介護とかホームヘルパーの方,いいんじゃないでしょうか。黒川由紀子先生の本でもありますし。
それから,「臨床」とは何か,ということをKAYO-Chanは重ね重ね述べています。それのまとめが「統合的心理療法」という形で現われているのでしょう。
統合的心理療法というタームでは前回のこんなんやあんなんもありますが,統合的というより,「不変的臨床」というべきものでありますよ。
この2冊は,こうした不変性に対して焦点をギッチシ当てた良書です。
医学部精神科教授の青木省三先生との対談で出来ているのがこの2冊。対談なので,あっちこっちに連想が沸きます。話が広がりますので,付箋とマーカーを持って読むといいでしょう。これ,読めば,臨床ばかりでなく,本の企画が3つ,4つできそうです。
というかね,ふつう冷静に考えてですよ,精神科の医学部教授を聞き手に対談してしまうというのが,医学部の象牙の塔的ヒエラルキーを知っていると「アリエネェ」と思ってしまうのです。
ちなみに,青木先生の本も面白いので,ぜひ。
ううう,終わらん。続く。
村瀬先生は,ロジャリアン(?)なのでありまして,こんな本を出されています。
ロジャーズ―クライエント中心療法の現在村瀬 孝雄 村瀬 嘉代子 日本評論社 2004-07売り上げランキング : 30,061Amazonで詳しく見る by G-Tools |
これは「こころの科学」の焼き直し+育ち直しでありまして,ボリュームアップ! 均整の取れた本でございますな。村瀬先生お一人の本ではありませんが,いい企画です。
それから,直接的なロジャーズは銘打ってませんが,
臨床心理学と〈生きる〉ということ村瀬 孝雄 村瀬 嘉代子 日本評論社 1997-07売り上げランキング : 331,713Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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なんてのもあります。
それからもう一つの顔は,「経験豊かな臨床」というところでありまして,「児童」「ロジャーズ」だけでなく,ほんとうにさまざまな臨床を実践されておられるのですね。言い方は悪いですが,まさに揺り篭から墓場まで! 人間どころかアニマルセラピーまでしております。本質にしっかりと足場があるからこそ,こういうことができるんじゃないでしょうか。器用不器用という問題ではなく…
たとえば,
電話相談の考え方とその実践村瀬 嘉代子 津川 律子 金剛出版 2005-09売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
電話相談! これも大事なんですよね(しかし,地味なタイトル…)。でも,たぶん見下している専門家の皆様も多いんでしょう…。これは確か,「臨床心理学」誌で連載されていたものではなかったか。やられた,と思ったのですよ,ワタシは。
それから,以前,スコット君からも紹介していただいた,
聴覚障害者への統合的アプローチ―コミュニケーションの糸口を求めて村瀬 嘉代子 日本評論社 2005-11売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
というこれまた違う世界がありますね。
これには,こういう本もありまして…
聴覚障害者の心理臨床村瀬 嘉代子 日本評論社 1999-09売り上げランキング : 154,700Amazonで詳しく見る by G-Tools |
聴覚障害のひとの心理臨床って,考えただけで大変そうです。これはホント,正座して読むべき本でありますな。
老いを生きる、老いに学ぶこころ村瀬 嘉代子 黒川 由紀子 創元社 2005-12売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
子ども子どもばっかりの村瀬先生というイメージですが,老人もやられるようです。この本は比較的新しい本ですが,なかなか不思議な本になっています。老人の専門の方,どうぞ。介護とかホームヘルパーの方,いいんじゃないでしょうか。黒川由紀子先生の本でもありますし。
それから,「臨床」とは何か,ということをKAYO-Chanは重ね重ね述べています。それのまとめが「統合的心理療法」という形で現われているのでしょう。
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この2冊は,こうした不変性に対して焦点をギッチシ当てた良書です。
医学部精神科教授の青木省三先生との対談で出来ているのがこの2冊。対談なので,あっちこっちに連想が沸きます。話が広がりますので,付箋とマーカーを持って読むといいでしょう。これ,読めば,臨床ばかりでなく,本の企画が3つ,4つできそうです。
というかね,ふつう冷静に考えてですよ,精神科の医学部教授を聞き手に対談してしまうというのが,医学部の象牙の塔的ヒエラルキーを知っていると「アリエネェ」と思ってしまうのです。
ちなみに,青木先生の本も面白いので,ぜひ。
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ううう,終わらん。続く。
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