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映画徒然節…ネタばれ失礼

クレイマー、クレイマー

2008年06月23日 | か行
先日BSで「アクターズ・スタジオ・インタビュー~ダスティン・ホフマン自らを語る~」をやってまして、もう一回観たいなぁ…と思い、観ました。

出演:ダスティン・ホフマン  メリル・ストリープ  ジャスティン・ヘンリー  ジョージ・コー  ジェーン・アレキサンダー 他

1979年第52回 作品賞、監督賞(ロバート・ベントン)脚色賞・主演男優賞(ダスティン・ホフマン)・助演女優賞(メリル・ストリープ)などに輝いた作品です。

クレイマー氏とクレイマーさんの離婚バトルのお話です。
幼い子どもがいるクレイマー夫妻。仕事一本槍の夫と幼い子を残し、クレイマー夫人は「自分自身を見つけたい」と家を出ます。子どもに対して最初はどうして良いか分からなかったクレイマー氏ですが、一緒に暮らす内、絆を作り上げていきます…。

初めて見たのはいつだったか忘れましたけど(多分20年くらい前)、細部にわたるまで結構覚えていた…それくらい、私にとってインパクトがあり、共感を呼んだ映画だったんだと思います(ダスティン・ホフマンも離婚騒動の真っ最中だったらしい)。ウチの両親が正式に離婚したのは私が大学に入ってからですが、調停や別居を始めたのは高校の時…破綻していたのは物心つく前からでした(私が生まれたのは奇跡らしいので)。そんなわけで、破綻した夫婦の子どもってのがどうしようもなく哀れで(自分が哀れみの目を向けられたらたまったもんじゃないけど…そこらが矛盾してる)、愛しい…。でも、逞しくて可愛いのです。
母親中心であったはずの子どもが、父親と生活する。多分彼にとっても「母に捨てられた?」って思いはあったはず。その中で、父と折り合いをつけて生活する内に、父との生活もかけがえの無いものになっていったんだよね。その過程が丁寧に描かれていて、嬉しくなった。羨ましいなぁ…。
基本は離婚裁判で、子どもをどちらが育てるにふさわしいかってなるんだけど、それを子どもに選択させるのはあまりに辛過ぎる。だって、子どもは父と母が揃ってるのが一番で、父か母かどちらかなんて選べないもの…。怪我をさせたとか細かいことを論じ合わなきゃいけなかったり…離婚裁判って不毛だね…。
最終的に母もそれを認め、子どもの意思(裁判所じゃなくて)を重んじた所が良かった。少なくともこの裁判で、この子は両親の愛情を認識することが出来たんじゃないかな。
それは、これから生きていく上で、とても大事なことなんだと思うよ。

最初は子どもの立場から…次は親の立場になっても、納得いく映画でした。こ~ゆ~映画はなかなか稀有の存在だと思います。


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