怯えた目をした男は「信じてくれてありがとう」とはにかむ。伏し目がちな男は「信用されて嬉しいです」と伝言を托す。世間の上辺を彷徨う男は「俺には、俺を信じようとする奴がすぐに分かる」と挑発する。そして、裏切られた者の「怒り」は心底の深く内向し、ときに爆発する。
人は誰しも安心を求める。安心は信じることから生まれれる。疑いながら、あるいは、疑われながら生きることほどつらいことはないだろう。それなのに、どうして「信頼」とはこんなに脆弱なものなのだろう。
私たちは、相手の信頼に応え続けることや、相手を信じ続けることの難しさを知っている。少しの破綻が小さな疑念を生み、雪だるまのように巨大な不信へと膨らむ。誰もが、そんな経験を山ほどしていることだろう。
信じ、信じられながら過ごせる平穏な100パーセントの状態を求めて、20パーセントしかない「信頼」を懸命に信じ、80パーセントの「不信」が渦巻く世間に抗い続ける者たち。そんな、危うい私たちの姿を、この映画は映し出す。
(9月24日/TOHOシネマズ)
★★★★
人は誰しも安心を求める。安心は信じることから生まれれる。疑いながら、あるいは、疑われながら生きることほどつらいことはないだろう。それなのに、どうして「信頼」とはこんなに脆弱なものなのだろう。
私たちは、相手の信頼に応え続けることや、相手を信じ続けることの難しさを知っている。少しの破綻が小さな疑念を生み、雪だるまのように巨大な不信へと膨らむ。誰もが、そんな経験を山ほどしていることだろう。
信じ、信じられながら過ごせる平穏な100パーセントの状態を求めて、20パーセントしかない「信頼」を懸命に信じ、80パーセントの「不信」が渦巻く世間に抗い続ける者たち。そんな、危うい私たちの姿を、この映画は映し出す。
(9月24日/TOHOシネマズ)
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