白い月

白い月

祥月

2017-03-11 21:46:13 | 心事ポエム
尋常では無い 

あの日の春の大雪
                  

残余の旅の始まりとも知らず

雪原を逃げ回るうさぎのようだったわたし


時の雫ふりほどきながら

白い息を吐き散らし

埋もれ木に爪をはがされ 

血を滴らせ

目を塞ぐ蒼い風に 

追いつめられ 

身をすくめ

ひたすら

百難と対峙する無碍の日もやがて終わる


薄墨色に滲む月翳を透して

今何が起きているのか

夜の闇に紛れ込み浮遊し続ける

ひとひらの雪片を捜している今日は

嗚呼  あなたの祥月



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