フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

PRIMROSE

2006-04-29 00:18:07 | 映画・イメージ

昨年暮れ、20代前半の若者が作る映画のオーディションに審査員を頼まれたことを書いた。その結果選ばれた人と今年の初めに最後のセッションを撮影するとのことで、現場まで招待された (今日の写真)。何と言うこともない路上で撮影しているところ見ている時、これで映画になるのだろうかと心配になった。

今回久しぶりに彼らに会ったところ、その作品をネットで見ることができるというので、早速完成作品を見てみた。撮影時にはどういう流れなのかもわからず、ピンと来なかったが、実際に見てみるとあの場面が映画ではこうなるのか、ということを発見して少し驚いた。出演者の高校生も実物で見ている時と画面の中では全く違って見える。確かに現実とは違う世界がそこに表現されている。

さらに、この映画が15分程の長さだと聞いた時には、正直短いな、という印象を持った。しかし、高校生の淡い、屈折しているが一途な恋愛感情を描いたこの作品を見ていると、自分の中にいろいろな感情や記憶が誘発される。物語はたわいのないものかもしれないが、何かが呼び起こされたことだけは間違いない。このように切り出された15分が、見ている側を揺さぶるに充分な長さであることに驚いていた。

作品 "Primrose" はこちらから見ることができます。

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2 コメント

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Unknown (yu)
2006-05-17 15:09:31
 その節は、ありがとうございました。



 先生のコメントを見て、この作品を客観的に見れた気がします。他人の目線、感覚というのはなかなかわからないので感想を頂いてから、もう一度、見直すのは大事だと思いました。その人の求めているものが見えてくる気がします。

 それが、次回作に生きるようがんばります。



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Unknown (paul-ailleurs)
2006-05-17 20:20:42
貴重な経験をさせていただき、ありがとうございます。映画というものが不思議な世界であること、嘘なのだけれど本当、本当のようだけど嘘という面白さがあるように感じました。今回作る側から見てみることにより、今までとは違う視点で作品を楽しめるようになったようです。次回作、期待しております。

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