フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

アメリカの恩師のこと MON MENTOR AUX ETATS UNIS

2007-07-04 00:23:51 | Weblog

20年以上前のニューヨークのことになるが、イギリス人のEAB先生の研究室で5年もの間スタッフとして時間をともにさせていただいた。振り返ってみると、現在の私のベースができたのも彼の研究室で感じ取ったものによるところが大きい。それを一言で言うと、外のことは気にせず (邪心を捨て)、そのもののためにだけ黙々と打ち込む、ということになる。この原則は仕事だけに限らず、この人生を生きるうえでの指針にもなるものであった。それ以来、はっきりと意識していたわけではないが、「生きることが仕事」 という私の内なる理想ができあがることになった。その意味で、私にとって貴重な5年間であった。

先日、同じ研究室で研究され、今もなおアメリカで研究を続けられているY先生に連絡をしたところ、先生がアルツハイマー病で入院中であることがわかった。23年生れなので今年で84歳になる。先日のカンデルさんのお話によれば、70歳代の人の30%はこの病気になるというので驚くにはあたらないのかもしれない。しかし、人生が味い深くなるであろうこれからの時期に意思の疎通ができなくなるのは、やはり寂しい。

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