フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

タオからの連想 "TAO" ME RAPPELLE DE...

2007-02-04 00:21:13 | Qui suis-je

昨日の朝、加島祥造著 「タオにつながる」 を読んでいる時、昔のことが甦ってきた。それは、ひょっとすると今の自分のある部分の源になっているかもしれないという思いでもあった。

学生時代に3年余り師事していた IK先生、ニューヨークで5年間師事していたイギリス人の EAB先生。お二人とも何が楽しくて研究をしているのかというくらいに、仕事に打ち込まれていた。社会的な何かを求めるための研究というところは微塵も感ぜず、とにかく全霊を傾けて。最初は何か空しい人生のような気がして見ていた。しかし、ニューヨークの3-4年目くらいからだろうか、「そのもののためだけに打ち込む」 ということがどれだけ自分にも喜びをもたらしてくれるのかということに気付き始めたのだ。

もともとアメリカにしばらくいようと決めた背景には、外の影響を受けることなく自分の中のモーターで自分が動けるようになるまで、自分の中から生れた規範のようなものが掴めるまで待とうという気持ちがあった。それが実はこのことであったのである。そのことに気付いてしまうと、この世の大勢の同業者の中にあって、彼らは選ばれた非常に幸福な人たちに思えてきた。

タオの最初のところを読んでみると、この思想は 「無」 を基本においているらしいことがわかる。無になることによって、無限の可能性に辿り着く、目に見えなかったものが見え始め、自然の秘密が目の前に現れるようになる、自由になる。そんな境地に辿り着くことができるのだろうか。

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2 コメント

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Unknown (ミコ)
2007-02-04 13:49:48

 お返事恐縮でした。
写真のアップの表現がちょっと正確でなく、空間の綺麗さと言う方が当たっているかも知れませんね。

「バス停の空」「アンリ・ルソー展」なども印象深いものでした。物書きの端くれで、映画紹介もしていますので、映画は沢山観ます。その延長の目でポールさんの写真を観ているのかも知れませんね。最近のフランス映画では「愛されるために、ここにいる」がらしい大人の雰囲気を出していると思いました。

野球は60年来の阪神ファンです。中西も金田も勿論知ってますよ。西鉄の強さは、かつての物作りの優良国家を偲ばせますね。今の日本は愛せません。
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Unknown (paul-ailleurs)
2007-02-04 17:41:55
写真に関しては、まさにそこに見えているものを切り取るという感じですので、「空間」 については無意識に考えているのかもしれません。紹介いただいた映画 「愛されるために、ここにいる」 ですが、先日そのパンフレットを手にしましたのでいずれ見てみたいと思っています。気分にまかせて記事にするかもしれません。もし見かけましたら、ご意見をいただければ幸いです。
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