フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

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仙台にて ・・・ 清岡卓行 「一瞬」 A SENDAI - "UN MOMENT"

2006-03-20 23:45:24 | 俳句、詩

本日は仙台。今回新しい研究室を立ち上げることになったW氏のお祝いのためである。W氏は同じ研究領域でこれからの活躍が期待される若手のホープ。奈良の大学で研究を発展させることになる。会の前に駅前のジュンク堂に向かう。本日も詩集コーナーであった。

 それが美
 であると意識するまえの
 かすかな驚(おのの)きが好きだ。

という帯の言葉が目に留まる。この言葉で始まる 「ある眩暈(くるめき)」 が巻頭にくる清岡卓行氏の 「一瞬 un moment」 であった。詩人70歳から79歳に書かれたものだという。

 それが美
 であると意識するまえの
 かすかな驚(おのの)きが好きだ。

これは最近私が感じていることでもある。もう2年以上前になるだろうか。彼の作品 「マロニエの花が言った (Ainsi parlaient les fleurs de marronnier)」 を仕入れた。二つの大戦の間に巴里で花咲いた芸術の日々を綴った作品。それが丁度この詩集の時期に書かれている。この詩集でも取り上げられている。その二巻を贈った学生時代の友人から届いた便りに触発された、50年に及ぶ沈黙の中に横たわっていた想いが詠われる 「半世紀ぶりの音信」。おそらくもう会うこともないだろう昔の友への思いが静かに伝わってくる。

そろそろ今日のお酒の影響が出てきたようだ。改めて読み直したい。

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