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熱が冷めたところでMOTHERを冷静に考察

2006年08月08日 23時33分30秒 | Games
やっぱり中毒者視点で見るとフィルター掛かっちゃうからね。
もう一回考察してみます。


MOTHER:
初代マザーはファミコン。当時にしては相当画期的なものだったらしい。
グラフィックとか、サウンドとか、世界観とか。
まあこれを一番最後にクリアした訳なんだけどね。

で、感想としては、雰囲気ゲーだよねこれ。2にもいえることだけど。
ただ、初代の焼き直しとして2が存在すると言う意見では括れないような気はする。
1の空気は全体的に暗い。2のほのぼの主体とはぜんぜん違う。
ただ、その暗さって言うのは3の人の死による悲しみによる陰鬱さなのではなくて
奇怪現象に対しての人々の恐怖が具現化したようなものなんだよね。
まさしく宇宙人襲来そのものだよね。

まあ普通に序盤とか理不尽ゲーではあるんだけどね。

あーそうそう。マザー百科は神だから是非買うべきだと思う。

MOTHER2:
一般にマザーといえばこれの事を指す事が多い位シリーズの象徴的な作品。
多分その所以はスマブラにおけるネス参戦だとは思うけどね。
ある種ここで魅せられて、虚無のマザー神話が誕生したという風にも言えるわけだ。

内容としては前述したとおり平和主体。
平和主体なだけにしばしば出現する狂喜沙汰の表現は鮮やかである。
新興宗教団体が出てきたりとか、狂喜の象徴が具現化されて現れたりとか。
更にスケールがミクロからマクロまであらゆる範囲で展開している。
普通マクロの極限だと宇宙空間を用いがちだが
ここではしっかりその逆を突いている。地底世界である。
時間軸を応用することで極限を産み出したのである。
ミクロで言うならば自己の精神世界。
感情が入り乱れ、最終的には自己の邪悪と戦うことになるわけだが。

ほぼ実在する世界観からここまで引き出せる。しかも1994年現在で。
神作品とも言いたくなるわけだ。

MOTHER3:
初代と2に於いて敵は宇宙からの侵略者だった。
しかしこの作品では、敵が人間自身である。
話は2世界が滅亡した後。訳あって滅亡を免れた島での話。
滅亡寸前にノアの方舟を彷彿とさせる「しろいふね」に乗ってきた
わずかばかりの人類が、二度と悲劇を繰り返さないよう自らに暗示を掛け
一定の役割を演じながら生きていく。
人間自身が平和に暮らすためのストーリーに沿って
その枠をはみ出さない様に生きていく。そんな箱庭世界が3の世界観である。

結論から言ってしまうと、このゲームはマザーではない。
何故なら、雰囲気ゲームではなくなってしまったからだ。
ここは糸井重里の明らかな失敗だと思う。
マザーは雰囲気ゲームでとどまるべきだったのだ。
細かく、綿密にシナリオを練り上げようとしたが故に
このゲームはマザーとしての価値を失ってしまった。

何故こう言えるのか。
初代と2に於いて、序盤は特に理不尽に進んでいった。
「お前は選ばれた少年なんだ。だから行かなくてはならない」
これだけの描写で普通納得はいくまい。
しかし、これで納得してしまうのがマザーの魅力であった。
雰囲気だけで物事が進行するのである。
なんとなくそうじゃなきゃいけない。それがマザーの軸であり、動力であった。
糸井の「コピーライター」としてのセンスをゲームに生かすという斬新な発想が
マザーを生み出したのであった。

しかし3ではどうか。
糸井重里はこの時点ですでにコピーライターではなく
B級シナリオライターになってしまった。
その結果、マザーは死に、見せ掛けだけのマザー3が生まれた。
世界観は凄い気に入っているし
キャラ一人一人の言葉遣いにも気を使っていると思う。
だが、何度も言うように、RPGとして成り立っても
最早マザーとしては成り立たなくなってしまった。
非常に残念である。

二ヶ月足らずでここまでアンチに特化するものか、と思う人もいるだろうが
薄々こういうことは感じていたのは前の記事を読めば自明だと思う。

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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (Unknown)
2012-09-14 19:59:29
MOTHER3は糸井さんはほとんど製作に関わっていませんが
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Unknown (Unknown)
2012-09-19 15:47:28
おれは3好きだよ。とやかく言わず、ゲームとして上出来です。
返信する
Unknown (Unknown)
2014-05-10 11:41:37
なぜならとか言いながらごめん全然意味が分からない。

まあ3はシナリオが重すぎて何周もしたくなるようなゲームじゃないのが残念だったかな。2は何周もしたんだが。
ネタバレ済まんがさーてもう一週マザーしなすかー!って気にならんもん。
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Unknown (みそ)
2015-09-16 19:15:09
MOTHER(2)とは雰囲気ゲーである、という前提がそもそも間違っている気がします。
雰囲気ゲーと仰いますが、1にしても2にしても詳しく言葉で示さないものの、「おまえのばしょ」の各名前やイベントなど、モチーフの選び方や配置がかなり意図的ですよ。3も(手放しで褒めるつもりは私もないのですが) けっこうシンボリックにアイテムや名前が設定されています。
それに気がつかずつまらないと感じたのでしたら、それはただ単にあなたの「期待に沿わなかった」「好みに合わなかった」だけかと。自分が理解できることと感情、そこを履き違えない方が色々なモノが楽しめるかと思います。
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