セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

「いじめ」って何なの?

2006年11月07日 13時46分52秒 | 【旧】ゲーム関連以外の記事
すいません、ゲームと関係なく、しかもこんな重たいテーマで。しかしまあここ10数年の間に広まってきたこの「いじめ」という問題が、ここ最近、おぞましい形で世の人の目に見えるようになってきてあまりに腹立たしくなっていたので。
最近あったので有名なのは、教師がいじめの加担していたとか、いじめ自殺した生徒の棺の中をいじめてた生徒がのぞいてほくそ笑んでいたとか。それ以前に、これらの件があって以降、毎日どんどん新しいいじめに関するニュースが出てきています。もちろん自殺や死亡事故につながっているものもたくさんあります。


さて、このいじめの概念を根本的に見ると、まず意味としては「立場の弱い個人や集団に対して、精神的にあるいは肉体的に苦痛を与える行為である嫌がらせが一時的もしくは継続的に行われている状況」とありまして、これは学校がよく注目されていますが、一般の会社とかでもよくあることなんです。実は、例えば会社の環境があまりに厳しいというのも、会社がこの人物に与える「いじめ」として成立はするそうなんです。(もちろん例外もありますが)
まあそれは置いときまして、我々が一般的に「いじめ」と聞いて思い浮かぶのは、学校でのいじめです。もちろん現在、ニュースとかでよく報道されているのは学校がらみのが多いですよね。学校においてのいじめというのは、ほぼ100%が「楽しいからやる」といういじめです。

まず、いじめが発生するまでを考えてみます。まずいじめられっ子になりやすいのは、やはり肉体面あるいは精神面で何かしら弱い面がある子が多いです。それこそ、ある科目が苦手だとか、スポーツが苦手だとか、そんな些細なことでもいじめの発端になることがあります。あるいは普通の子供から見て違う何かがある子供。例えば松葉杖を使わないと歩けない子、肌の色が濃い、帰国子女など。しかし、人間って、ましてや小学生って、完璧な子供はいません。絶対人にはいわゆる弱点があります。つまり、存在する全ての人子供が、いじめられる可能性があるわけです。
さて、対していじめる側の人間はどうやって生まれるか?一言で言ってしまえば「衝動を抑えられない」子供です。何か弱いトコロを見つけるとどうしてもすぐにちょっかいを出してしまい、そしてそれがどんどんエスカレートしていじめになっていくというケースが多いです。あるいは、学校以外の何かでストレスを感じている子供も、いじめっ子になりやすいです。家庭内暴力を受けているだとか、塾で周りが優等生ばかりばとか、そういう学校以外で溜め込んだストレスを、学校でいじめという形で発散させているというケースも多いです。逆に言ってしまえばいじめっ子も弱くてかわいそうな人間なんです。やってはいけないことをしないと「楽しさ」を見出せないということ自体、かわいそうでしょ?それにホントに強いのであればいじめなんて恥ずかしくてできません。弱いからいじめをするんです。いじめって1対1なんてほとんどありえません。大抵多勢で覆いかかるわけですからね。いじめっ子が強い人間だなんていうのは、全くの偏見です。

そして私がいろんな議論を聞いて思うことで、「いじめられる側も多少の問題はあるんですから」という意見をたまに聞くんですが、

ふざけるんじゃないよ!

これだけはハッキリ言ってやる!日本でのいじめに限るが、いじめの問題は100%いじめる側にある!先ほども言ったように、少なくとも日本で起こるいじめは、強者が弱者も、それも1人を多人数でいじめるという形だ。これで、いじめられる側の何が悪いのか?それは弱いから悪いと言ってるのと同じことだろうが!格闘技じゃあるまいし、なんだって「弱いから悪い」という提議が成り立つのか!?
そもそも、弱いから悪いという提議の元だけでいじめが起きているというのなら、もっと大昔から身近なところでいじめは起きてましたよ。いじめられる可能性のある子がいてもそれはいじめる人間がいなければいじめは起きない。しかしいじめる人間側はどんな些細なことでも首を突っ込んでくるのでいじめは必ず起きる。これだけみても、どこにいじめられる側の子供に問題があるのか?はっきり考えてもらいたいものです。


しかし、いじめられている側も、ずっといじめられるままで終わってはいけません。それを解決する方法はいくつかあります。

・自分が強者になれる新たな土俵を作る
例えば勉強が苦手でいじめられてるとしたら、例えばスポーツで活躍する。この方式は、すぐにいじめがなくなりはしませんが、いじめっ子より強いものを持っているということがやはり自信につながるので、効果的とされています。

・自分の能力を生かせる、新たな場を自分で開拓する
習い事が一般的ですかね。他の人がやってないような習い事で自分の能力を発揮することで、学校と距離を置いたところで自分に自信がつけられ、ストレスの発散にもなります。

・転校する
例えば最近ありました、教師がいじめに加担していたというケースがあった場合、これはホントに救いようがないです。こういう状況の場合は、転校するのが一番の手段です。別にそんな教師が助けてくれるどころかいじめに加担していたような学校に行くことなんか、大事でもなんでもないでしょ?でも子供って何か「学校に行かなくちゃいけない」という意識が強いらしく、そういう考えに及ばないのです。そこはもう親が気づいてあげるしかありません。少しでも子供の様子がおかしいと思ったらすぐ子供に聞いてください。絶対に聞き出してください。そのうえでまずは学校に相談。そしてそれでも解決の兆しが見られないのなら、転校してください。そんな学校に行く理由がありませんから。「義務教育」とは、親が子供に教育する環境へ導くことが目的なので、転校するしないは全く関係ありません。

まあいくつか実例を挙げましたが、いじめっ子は「楽しい」からやっているわけであって、例えば自分をいじめることを「楽しくない」と認識させるのも1つの手と考えられてはいます。無視するとか。しかし、この場合は例えばいじめの度合いが甘いと認識されるとか、楽しくないから余計イライラするとかで、よりいじめの規模がエスカレートする危険性があるのでオススメしません。
先生に相談する、というのが一般的な対処とされていますが、ただまあ先生に相談していじめがなくなるのなら社会問題なんかに発展してないハズですから、期待はしないほうがいいです。まだ親に言ったほうがいいです。


ただ、私がすごく一番いじめ問題で怖いのは、親が無理強いを言うことです。「我慢して行きなさい」とか「やられたらやり返せ」とかいう親は、すごく危険です。そんなの、子供のいじめの痛さが分かってないから言えることでしょう。「母さんは小さい頃、もっと大変な目にあったんだから」なんていうのは論外です。アンタはアンタ、子供は子供でしょうが!
もしこのケースにぶち当たってしまった場合、あとはもう直接相談所に聞くくらいしか思いつきません。それでも相談所の人がそこまで知識がなかったり、あまり押しが強くなかったら結局親の反論に押し返されるでしょうから、そうなるとちょっと…もう分かりませんね。正直な話、いじめを解消できる完璧な方法なんて、存在しません。それぐらい深刻化しているということなんです。


しかし一方では、車椅子での生活を余儀なくされている障害を持つ生徒を、他の生徒達がキャンキャン言って楽しくサポートしてあげている学校だってあるわけです。さらに一方で、青木鈴花ちゃんという幼稚園児が、たんの吸引措置が必要なことを理由に保育園への入園を拒否されるという出来事もありました。(結果、裁判で勝訴して許可は得られましたが)教育者でない子供のほうが教育者である大人よりよっぽど立派ですね、ホント。
ちなみにテレビでいつかこの話関連で見たんですが、鈴花ちゃんと同じくたんの吸引措置が必要な幼稚園児が入園の許可を得たという話がありました。許可が下りた理由が、「本人自身でたんの吸引措置がおこなえるから」です。ちなみに本人以外で、ちゃんとした医師の免許を持ってない人がこの措置をおこなうと違法になるらしいんですが…なんですか、それ?言ってることとやってることが違うじゃないか?大人でも危険だから違法にしてる行為を、5歳か6歳のこんな小さな子にやらせてるんですか?ホントに日本の法律は愚かですよ。確かに危険なのは分かりますが、そんなの専門の医師がいればいいでしょうが。そもそもこんな危険かもしれないことをこんな幼い子にやらせていることを、苦痛に思わないんですか?今の社会は、法律が人の上に立ってしまっているんです。何であっても人の上に立つことは許されないはずなのに…。


いじめがはこびるのは日本が腐ってるから。人を学力でしか測れない、腐った社会になってるからです。ホントに人に大事なのは良き心を持つこと。良心とか、正義感とか、自尊心とか。しかし学校ではそんなことを教える代わりに教科書に書いてある通りのことばかりを教えた。ホントに学ぶべきなのは心のあり方なのに、知識しか学べなかった。果ては「偏差値」というものが生まれてから学生をそれだけでしか計ることができなくなってしまった。偏差値を見て、いい大学に入り、いい会社に入り、儲かることだけ教えた。偏差値は知識が豊富かどうかを示しているだけであって、人の心は何一つ表せてない。そんな数値のどこが重要なのか?教師である大人がこんなことしか教えてやれないのだから、子供たちに心がなくなるのも当たり前です。いじめというのはある意味、日本人が金銭的欲求を満たすことで生まれてしまった「心の報い」なのかもしれません。

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