先に参加を表明した11ヶ国が、後から参加する日本の
言い分は聞かないと言っているが、要はアメリかが先に
成ったことが、問題のすべてで、TPPには対中国の軍事
同盟の意味もある筈だから、覇権国家の色彩を深めて
いる中国の、南太平洋進出に対抗するためにも、日本の
参加は安全保障の上で、避けられない道であったと思う。

それだけに、チリとニュージーランドの両国から、誘いを
受けた時点で、参加表明をして置くべきであった。
時の政権が、ミンスだったから、絶好のチャンスを自ら逸した
事になる。

問題を持ち込むのはアメリカ一国だろう。
日本は国際的に最も不得意のロビイ活動を、外交官のOB
などを動員して、アメリカ以外の10ヶ国と進めるべきである。

全農が騒いでいるのは、予定された行事で、戦後長く続けて
きた、農民保護の政策が、農民を甘やかし弱体化させたと
断じる。

戦後の十年ぐらいは、GHQの農地解放策で、多くの小作農が
無料同然の価格で、地主から農地を貰い受け、都会の非農家
を尻目に、栄耀栄華を誇ったものである。

淡路島では、タマネギ農家が、当時の百円札を床の間に積み
上げて、「尺祝い」なる宴会を開いていた。
積上げた百円札が、一尺の厚みに達した事を祝っていたのだ。
成り上がりの小作農出が、何たる増上慢かと、中学生のボクは
憤慨していた。

我が家には、僅かな畑はあったが、田んぼは無く、だからコメが
手に入らなかった。
高校生になって、片道40分の田舎道を自転車で通学したが、
ボクの麦飯弁当を、農家の子等は白米の弁当を見せびらかす
様にして食べていた。

全農は決して気の毒な人々の組織ではない。今度もウラ条件が
あって、相当な額(おそらく6兆円)の支払いが、税金の中から出る。