毎年1回の、楽しい出会いが今年もやってきました。
兵庫県立こやの里養護学校で毎年1回開催されるイベントにご招待を受けて今年ではや5年目になります。
GROOVE BOX代表の尾埜富美代は、最初にご依頼を受けたときには、自信を持てず、しばらくうじうじと考えていましたが、「今の私にできることしかできない!エネルギーをもらってくるわ!」と決意し、一人でイベントに臨んだときのことをはっきりと覚えています。
イベントから帰ってきたとき、彼女はかなりのハイテンションで、うっすらと涙を浮かべ、「こっちが感動させられた。すごいエネルギーで押し返されて、こっちの負けや!」といっていました。
そうです。彼ら・彼女らには、ごまかしが効かない。でも正面からぶつかってゆくと全力で返してくれる。それを実感できた貴重な体験となりました。
それ以来、時期はまちまちですが、毎年1回そのイベントに呼んでいただくようになりました。
代表も、2回目からは気合を入れて全力でぶつかるようになり、また生徒たちも毎回彼女が来るのを楽しみにしてくれるようになりました。
彼ら・彼女らに認めてもらえたことは、その後の彼女のレッスンへの取り組みに自信を与えたことははっきりとわかります。
本当にありがたい経験をさせてもらっています。
生徒の中の一人で、今は高校を卒業したスギモト君。
今年も会うことができました。タイガースのユニフォームを自慢げに着て!
背中の病気のため、最初は10分と持たなかった彼が、今年は最初から最後まで余裕で乗り切ってくれました。
首を振るポーズのところでは、最前列に陣取った彼は、首を激しく振り続け、こちらを圧倒しながら涼しい顔でした。
聞くところによると、背中を切開し、脊髄の軟骨をとってプラスティックの人口のものをはめ込んでゆく大手術を行ったそうです。相当の激痛を伴うものだそうですが、私には想像できませんでした。
恐ろしく強い根性の持ち主です。
また、ここ何回かは、うちの代表のアシスタントを自認するマエダ君。
今年も、本当にうれしそうな顔で出迎えてくれました。
会うといきなり、CDケースを出すよう要求し、壇上に上がりデッキの前に陣取ります。
代表の、「ではミュージックお願いします。」の一言を待ってデッキのスイッチを入れるのが彼の役目です。
たまに、タイミングがずれ私がスイッチを切ろうとすると彼は怒ります。
「これは俺の役目だ。勝手に取るな。」というプライドを感じます。
私は、「ゴメンな。」と謝ることになります。
本当に、彼ら・彼女らは楽しそうな笑顔をいつも見せてくれます。
こちらの心が洗われ、終わった後も帰りたくない気持ちにさせられます。
今年も、レッスンが終わり次のイベントに引き継ぎ、後ろ髪を引かれながら体育館を後にしました。
マエダ君は、今年も名残惜しそうに出口まで見送ってくれました。
途中の廊下のところで、スギモト君がひと段落という感じで遠くのほうを見ていました。
「楽しかった?」私が聞くと、短く「うん!」と応えてくれました。
「がんばれよ。来年もまた会えるよな。」というと無言でこちらを見ていました。
「がんばるのはお前やろ。俺は俺のペースでやってるわ。」そう言っているように感じました。
来年といわず、何とかイベントを開催できるよう、マネージャーとして動いてみようと思います。
キッズダンス教室 GROOVE BOX http://www.gb-dance.com/