おうまのバケツ

日本の馬産は変革の真っ只中。
小さいながらも夢はでっかく
ない知恵絞って奮闘中。

2013年に向けて。

2012-12-31 | 日記
あと数時間で2012年も終わろうとしています。

今年は、オリンピックイヤーでしたね。
男子・女子サッカーそして、フェンシングやバドミントン・卓球などマイナー
と言っても良さそうな競技での活躍が更に盛り上げました。

競馬でも、オルフェーブルの凱旋門賞惜敗。ロードカナロアの香港スプリント
優勝。国内では、ゴールドシップの有馬記念制覇など。来年のG1レースも今か
ら楽しみです。

さて、市場では平均価格が低迷。
種付け料を考えるとなかなか辛い状況が続いています。
とくに牝馬の評価が低く、オータムセールでは値段が付けば売るという感じ
でした‥。ただ、繁殖牝馬セールでは投資目的での購買もあったようです。
そうなれば、将来の繁殖価値を含めた価格に変わってくる可能性もあります。

政権も変わって、期待を込めて株価も上がっています。
来年は、景気が良くなりその投資が競馬産業にも向かってほしいものです。

2013年、まずは生産馬たちの奮起を期待!

「セリ」シーズンに。

2012-07-25 | 日記
7月もあとわずかになってしまいました。

今年の繁殖シーズン。預託馬を含めて9頭中8頭が受胎でした。
残りの1頭(自己馬)は5月から種付けしたこともありましたし、状態は悪くないのに受胎しない
という状況だったので、種馬との相性が悪かったのかもしれません。なぜか、種馬変えると1度で
受胎することも多いのです。

しかも、受胎を確認できた馬が途中で早期胚芽死(Eary Embryo Death)となり再種付けというのも
ありました。4月受胎馬でしたね。出産前と出産後でのコンディション低下が原因だという研究もあ
るので、オイル添加やエサの量を調整してますが、なかなか上手くいかないものです。苦労しないで
全頭受胎する年もあるんですけれど。あとは、無事に出産を迎えてほしいです。

セレクトセール、セレクションセールと今年のセリも始まりました。
セレクトについては、産駒の活躍もあってディープインパクト産駒が高額でした。ただ、社台グループ
上場馬でも種牡馬成績が今ひとつの産駒は、安値で落札されていたのが印象的でした。

セレクションセール。
生産者のリザーブより2~3割増しで落札されていたように思います。馬によっては、種付け料程度とい
う落札馬もありましたが、全体を通して盛況だったといえるでしょう。

今年、当場からの上場はありませんでした。
出せそうな馬は、当歳時に庭先取引でご購買していただいているので。もし出していたら‥と思うことも
ないですが、生産者の気持ちとしては、早めに決めて馬を鍛えたいという思いもあります。

セレクト、セレクションに出すには、5月に実馬検査がありますから、それまでにある程度コンディション
を上げておく必要があります。当然、5月開始の夜間放牧に参加できませんし、合格してコンサイナーに移動
すればパドック放牧とウォーキングマシーンとなるわけです。能力は生まれた時に決まっているかもしれませ
んが、途中で故障せずにその能力を発揮できるかは、育成での鍛え方による割合が多いと思います。

他の馬たちが20時間歩き回っている時に馬房では‥しかし、高値で売れなければ牧場の経営も成り立たない。
難しい問題です。セレクションに参加した社台グループ上場馬は、普通通り夜間をして参加していたようです。
ただ、さすがに毛艶等は見劣りしましたが、そこは社台ブランド力で高値売却でした(笑)

さて、当場ではサマーセールから市場へ参加します。
牝馬ですし自分で上場する馬は8月入るまで夜間放牧をして、そのあと市場用に仕上げてみようと思います。
もうちょっと体高がほしいのですが、こればっかりは馬次第で‥。

今週は、青年部で「ノースヒルズ」さんへ牧場見学に行く予定です。
冬期でも昼夜放牧を実施中ですし、いろいろなお話を聞いてこようと思います。


後半戦へ突入。

2012-05-19 | 日記
3月には、「春は来るのだろうか」とさえ思えていたのですが、例年並みの
桜の開花など一気に春がやって来ました。

さて、今年の出産も終了。
早産で1頭ダメになったり‥生後2日目で乳が飲めなくなって24時間の人工
哺乳があったりと。今年はトラブルもあるシーズンでした。

今年は、牝馬でも骨格のしっかりした産駒が多いように思います。
馬の馬格は生まれた時に大きければ、やはり成馬になっても大きい傾向があ
ります。ただ、体高が低くても骨太であれば小さくても意外と馬体重は重い
ですね。成長具合と爪の角度。母乳からサプリメント(補助飼料)への切り
替え等、調整を上手く行って良いコンディションでの離乳を目指します。

種付けの方は、現在8種付けで受胎確認済みが5頭。妊娠鑑定待ちが3頭で
これから初付けとなる馬が1頭という状況です。4月種付けのうち、1頭が妊娠
4週目で消えてしまう早期胚芽死(Eary Embryo Death)で再種付けでした。
このEEDは、時期によっては再交配も出来ず1年棒に振ることになりますから
大問題。最近は、繁殖の出産後ボディコンディションとの関係も指摘されてお
り、飼養管理に注意を払っているわけですが、完璧まではなかなかなりません。
5月も中旬、種付け後半戦です。

シーズン突入。

2012-03-02 | 日記
積雪の多い今年の春ですが、いよいよ3月に入りました。

各種馬場の種牡馬展示会も終了し、満口馬も13頭と有力種牡馬に
集中する傾向が顕著になってきました。当場でも、出産が1頭あり
ましたし、上がり馬・空胎馬も発情を見せ始めたので、獣医師に
よる直検(直腸から卵巣の状態を見る検査)を開始。3月中に3頭
種付けする予定です。

種付け予定のうち、ヴァーミリアン、エンパイアメーカー、ムーンは
混雑が予想されます。繁殖の状態を万全にして繁殖シーズにのぞみた
いと思います。

3月といえば、下旬にはホッカイドウ競馬の2歳能検が始まります。
新種牡馬の産駒もエントリーしてきますし、どんな走りをみせるのか。
楽しみでもあります。

* お知らせ *

ブログは、月1回間隔での掲載となります。
牧場での日々の出来事は
@oumanobaketu
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2011年を振り返って。

2011-12-30 | 日記
今年も残りわずかになってしまいましたね。
数年前の、温暖化や正月に雨が降ったりした暖冬はどこへやら、雪の多い年の瀬となりました。

さて、なんと言っても3月の震災。
テレビの中継に映しだされる光景は信じられないものでした。
さらに、原発による放射能災害・・・。
目に見えないだけに、農作物や畜産・水産業にも多大な影響を及ぼし続けています。

さて、日高の小牧場にとってはさらに厳しい1年でしたね。
馬を買いたいという人がいても、予算があまりないという状況で平均価格が下がりました。
牡馬であればなんとか売れたものですが、安い価格帯の馬でも種牡馬を選びたいと言われる
状況。せりでも、ひと声で落札されるケースが多かったですからね。来年以降も、この傾向が
続くような感じです。販売馬については、種牡馬の選択をより慎重に行わなければならないで
しょうね。

年が明ければまた、出産と種付けがはじまります。
中央・地方競馬ともに大手牧場の生産馬の活躍が目立ちますが、競馬を盛り上げるためにも
日高産の名馬生産を目指し頑張らねば。2頭もの小中牧場生産馬が凱旋門賞へ出走したんですか
らね。日本の重賞でもいいですから(笑)

2012年もどうぞよろしくお願いいたします。