姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

臨床肛門病学編集委員会と六甲肛門疾患研究会(発表) 岡崎外科ブログ

2016-05-29 15:09:10 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
2016(H28)年5月25日(水)は毎月恒例の臨床肛門病学編集委員会。午後診終了後新幹線で大阪へ行き参加しました。この半年の編集作業で一冊の医学雑誌が世へ出ていく過程を経験しました。これまでなんという感慨もなく手にしていた医学雑誌がこれほどまでに手の込んだ、そして丁寧な査読、そして大胆な判断などの一大ドラマを経て完成しているのだということに驚きました。またそれに参加できた喜びを覚えています。雑誌は次回の近畿肛門疾患懇談会の日(6/18)に発刊になります。写真は終わって帰ってきた姫路駅です。(M8 C-Biogon4,5/21)

今週は忙しく、5月28日(土)は神戸で開催された六甲肛門疾患研究会で発表しました。「当院での痔瘻手術複数回施行例の検討」と題し、開院以来の痔瘻根治術症例を検討しました。開院当初は前側方の痔瘻にたいしてSeton(シートン)法を基本にしていたため、術後に不良肉芽と言われる部分を小さく切除したり、肛門の外へ出てきたゴムをいち早く抜くために、皮膚切開をする例が多かったです。そこで、皮下部分の痔瘻による硬結部分(硬いところ)を最初の手術で摘出する方法を取り入れたところ、治癒日数には差がないものの、局所麻酔を追加して切るような処置が減ったことが確認されました。これからもできるだけ少ない回数の処置、手術で、できるだけ早く治る方法を追求していきたいと思っています。

同じ日でしたので、残念ながら私は参加できなかったのですが、一つお知らせを。「守時タツミ」さんというアーティストをご存知ですか。同級生の彼が初めて岡山に戻ってコンサートを開きました。「おとえほん」の音楽でご存知のかたもあるでしょうか。興味のある方は、こちらのページをごらんください。


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六甲肛門疾患研究会で発表 岡崎外科 姫路の肛門科のブログ

2013-05-19 14:24:10 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
5月18日(土)、神戸で開かれた六甲肛門疾患研究会で発表しました。「当院での痔瘻手術例の検討と前側方痔瘻に対するくりぬきシートン法」として、当院の手術ビデオをメインに報告しました。今回の学会では大阪黒川梅田診療所の黒川彰夫先生にご意見番として、最後に発表もしていただき、充実した会になりました。ご意見番黒川先生から、私の発表にたいして「基本を押さえた標準的で適切な手術」と評価していただきました。また、今後の成績をきちんとフォローアップするように、とのこと。基本的に1年目までフォローできていると思っていますが、当院でも最近、他院で手術されて3年後、5年後の再手術をすることが増えてきています。患者さんはなかなか2回目、3回目は同じ医院へは来にくいことがあります。ますます病医院同士の情報交換の大切さを痛感しました。六甲肛門疾患研究会は会を追う毎に盛会になってきています。私も世話人の一人として微力ながら、毎回の参加者を増やすべく、各地の学会、研究会、懇談会で会の広報をする様にしています。写真は今回の発表スライドの表紙です。姫路城の宣伝もしてますよ!

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痔瘻について 岡崎外科 姫路の肛門外科ブログ

2011-07-07 19:21:27 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
痔瘻についてのアクセスが大変多いです。肛門後方の痔瘻に対する開放術式による痔瘻根治手術の画像は、こちらにあります。ご覧になったあとは、右上の「痔瘻・肛門周囲膿瘍」をクリックするか、アーカイブ、カテゴリーの「痔瘻・肛門周囲膿瘍」をクリックして、全ての記事をご覧ください。開放術式とシートン法にはそれぞれの良さがあります。じっくり勉強していただくと良いですが、それぞれどちらの方があなたの場合に良いかは色々です。プロとしておすすめを提案しますので、「絶対こっち!」と決めつけない方がよいかと思います。

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コメントありがとうございます。岡崎外科肛門科通信

2010-11-10 14:05:46 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
コメントいただきました。埼玉でシートン法で治療を受けておられるかたです。「怖くて自分では肛門もなかなか見る事ができませんが、非常にわかりやすく解説と写真があり自分の状態が理解できました。」とのこと。シートン法を取り入れておられるドクターは、肛門括約筋についてよく考慮されているドクターと思います。書かれておられる様に、シートン法は時間がかかりますが、主治医の先生とよく相談されて、じっくり完治をめざしてください。こんなコメントをいただくととてもうれしいのでご紹介させていただきました。痔瘻・肛門周囲膿瘍の話題はこちらからごらんくださいね。

突然始まった、フィクション+ノンフィクションの「おなか・おしり医者奮戦記(仮題)」もごらんくださいね。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。ブログの構造上、下へいくほど古い記事になっていますので、ご注意くださいね。クリニックでのパンフレットご覧いただきましたか。貴方の満足を、次の方へ手渡してあげてください。

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痔瘻(15)ここからお進みください

2010-09-15 13:30:47 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
検索サイトからジャンプしてお越しの方へ。当サイトは、おしりのことでお悩みの方への医療ブログですので、よろしくお願いいたします。
ブログのトップページはこちらです。

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痔瘻(14)番外編

2010-05-18 13:50:13 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
これまでお話しした痔瘻は、肛門腺部を一次口とし、内外括約筋の間に原発巣を持つ、クリプト=グランデュラー・インフェクション・セオリーと言われる法則に基づいたものです。大半の痔瘻はこれです。時に番外編があります。炎症のある場所を一次口とするものです。通常の痔瘻を見慣れた我々に、「あれっ」と思わせる不思議な痔瘻です。炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)の部分症状として現れることもあります。腸やおなかの不調に先行することもあるので、私たち大腸肛門病専門医が「あれっ」と思うときには、十分な観察をおすすめすることがあります。何年もかかって、やはり炎症性腸疾患だったと診断が付くことも、実はよくあることなのです。(初出7/1/2009)
室内点景。緑の小さな花瓶もいいですね。
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痔瘻(13)浅いI型(皮下)痔瘻

2010-05-11 19:17:16 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
筋肉を貫かない、皮膚のすぐ奥を通る痔瘻があります。皮下(I型)痔瘻と言います。通常の様に肛門腺部分に一次口を持つものと、裂肛の切れたところを一次口とするものがあります。いずれも浅く開放術やシートン法で治療できます。

裂肛と痔核はよく合併します。裂肛から痔瘻を生じることもあるので、痔核、痔瘻、裂肛の三大疾患が一緒にみられることも度々あります。どれから、どう治して行くか、智慧のしぼりどころです。「解の見つけ方は、因数分解だ」と言われる方もあります。中々含みのある言葉だと思います。(初出6/30/2009)
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痔瘻(11)治療:シートンと開放の模式図

2010-05-05 14:55:21 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
シートン法と開放術式を模式図で示します。氷を糸とおもりで切る実験がありますが、ご存知ですか。ゆっくり切ることで氷は切れた直後に引っ付くのです。それと同じことがシートン法では起こります。「1回切れたのにつながっている」とはこういうことです。模式図でみてください。(初出6/23/2009)
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痔瘻(10)治療:シートン法の切れ方

2010-05-03 00:37:07 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
痔瘻の治療としてのシートン法については、中々イメージしにくいと思います。アラビアゴムが括約筋を「ゆっくり切る」様子を示します。シートンが体の外へ吐き出されて行く過程で、この図で青の斜め線になっているところが、その部分です。ご本人も分からないうちに少しずつ切れて行きます。最初にかけたシートン(ゴム)の位置を図で確認してみてください。ゴムは自然に痔瘻の管を切り開き、周囲を清浄化しながら、最後は自然に体外へ排出されます。(初出6/22/2009)
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痔瘻(8)治療:シートン法

2010-04-24 23:05:41 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
肛門の側方、前方の痔瘻の場合に行われるシートン法について説明します。肛門の後方でも、括約筋を切りたくない場合にも行います。肛門内の一次口から二次口までアラビアゴムやシリコンチューブを通し、輪にする方法です。シリコンの場合は内部の汚れ物質を外に出す(ドレナージといいます)ために使います。アラビアゴムの場合はそれに加えて、ゴムの自然な特性を生かして、徐々に傷をきれいにしつつ、次第にゴムが体から吐き出されて行くため、輪にした内部がゆっくりと切れて行きます。括約筋の部分もゴムでゆっくり通過する形で切るため、「切ったのにつながっている」状態になるため、括約筋がゆるむのを最小限にできます。ゴムのしめ方で切るスピードを調整します。全部をゴムで切ることもできますが、時間がかかる(数ヶ月以上)ため、かんじんな筋肉のところが切れて、皮膚だけになった段階で開放術式の様に切ってゴムをはずすことが多いです。

繰り返しますが、シートンのゴムは強くしばらなくても、徐々に体外に排出されていくため、少しずつ気づかない間に切れて行きます。そのまま放っておいても自然に「切れて」線状の傷となり、ゴムは輪のままで排出されます。(初出6/19/2009)
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