村人の掌から石が産まれると言われている掌産石村の話には 尾ひれはひれがついて 石の上に三年いたら村長になれるだの 石の橋を作っても絶対たたいてはいけないだの 転がる石で苔を育てているだの 一個の石で2匹の鳥を逃すことが出来るだの 流れの中の石を枕にして猫になるだの 尾ひれはひれは数えきれないほどの枚数になっていたが 肝心の魚はみんなで焼いて食べてしまって 残っているのは骨だけである。なので 文頭の言葉を正しくいえば
掌産石村の話には骨に尾ひれはひれがついて
となるわけだが そんな話は聞かなかったことにしたほうが魚のためだと 石の上の村長が こっそり教えてくれたのである。
掌産石村の話には骨に尾ひれはひれがついて
となるわけだが そんな話は聞かなかったことにしたほうが魚のためだと 石の上の村長が こっそり教えてくれたのである。