空襲～ジョン・ヴァーリイ③

　サン＝ベルト・エアライン１２８便，マイアミ発ニューヨーク行，１９７９年９月１５日。 　もう三年余り，待ち望んできたチャンス。 　《救奪隊》は，時間ゲートを開き，機内に侵入し，乗員・乗客を無理やり運び出します。 　この便は，機体故障による墜落により，全員死亡する運命なのであります。 　彼らを，未来の暗黒の時代の犠牲者《幼弱者》とすり替え，事故現場で，何かの操作がされたことがわからないように . . . 本文を読む

さようなら，ロビンソン・クルーソー～ジョン・ヴァーリイ②

冥王星外し、惑星数８に　国際天文学連合が新定義 (朝日新聞) - goo ニュース 　いやいや，冥王星もついに降格の憂き目にあってしまいましたなあ。 　冥王星の直径は，お月様の約２／３くらいしかなかったんですねえ。 　セレスまで惑星に加えるという原案には，確かに違和感はありましたが，太陽系の最果ての惑星として，冥王星の存在感はそれなりのものがありましたので，ちょっと気の毒な気もいたします。 　 . . . 本文を読む

ＰＲＥＳＳ ＥＮＴＥＲ ■～ジョン・ヴァーリイ①

　隣家に住む男チャールズ・クルージが，顔をキーボードにくっつけて，側頭部を吹き飛ばされて死んでいるのを主人公が発見するところから始まる，薄気味の悪い作品である。 　このクルージという男は，ハッカーで，自らのデータを各機関のコンピューターから抹消し，存在しない男となっていたという，やな設定である。 　いろんな情報源にアクセスし，近所の人々の隠されたスキャンダルから国家機密まで探り，無から巨額のお . . . 本文を読む