(東村山:国立ハンセン病資料館)
伝染力が低い病気であるにもかかわらず、理不尽な差別と迫害が行われた現実。かつては、農地や居住区を塀で囲った、隔離された施設から出ることはできず、脱出を図ったり、施設の職員に逆らえば、過酷な処罰が課された歴史。病気や障害、物資不足との戦い。
子どもを作っても、強制的に堕ろされてしまう。さらに軽傷者には強制労働の割り当てまで存在していた。
写真や遺品のひとつひとつが、
その状況の中でも、人として暮らそうとし、優しさを持とうとし、生きた人たちがそこにいたことを語りかけます。
障害のある仲間のために、ぬかるむ泥に石の道を作るひとがいた。
粗末なブリキと木片でできた義足にも、周りにあり合わせの布やゴムを巻いて、おしゃれに過ごすセンスを忘れなかった人がいた。
四肢も視力も失っても、俳句を詠み、ほかの人にあたたかいことばをかける人がいた。
極限の中で、ひとが、ひととして生きることを諦めなかった、そんな強く優しいひとびとの物語が、たくさん詰まっています。
(ガザ:子どもたちの栄養改善)
土曜日に世田谷のビリヤニハウスというシェアハウスで行われた、「ガザ帰りの並木麻衣さんトークショー」。
まずはおもしろ写真の紹介。
パレスチナのカフェや農村、明るい空。そして、お菓子屋さんやひとびとの日常。
そして、自己紹介ワークショップの後は本題へ。
地中海沿岸の都市、ガザを囲い込み、イスラエル建国の際に土地を追われたアラブ系住民がたくさん暮らすガザ地区は、地区ごとイスラエルの建設した壁に隔離されていて、30パーセント以上の失業率、エネルギー不足、不十分なインフラなどの課題に加えて、ビタミンDの不足によるくる病にかかる子どもたちがたくさんいます。JVCによるプロジェクトは、そんな子どもたちの親に、くる病を防ぐために栄養の知識を伝えます。現地で入手できる食材で、どうすればこどもたちの健康を守れるのか。ガザのファシリテーターたちに知識を伝え、さらにお母さんたちに知識をリレーし、ガザ各地に知識を広めるのです。
現実を変える希望に夢を託し、私たちも、明日から希望を抱きたくなる。そんなプレゼンでした。