杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・ 差別なき戦後補償を求めての立法化運動を進める8.14集会

2010-08-13 02:06:15 | 法律・法制度
2010/08/14 差別なき戦後補償を求めての立法化運動を進める8.14集会(東京・台東)
 8月14日(土)午後1時30分から東京・台東区民会館ホール

当日、「全国空襲被害者連絡協議会」が発足します。
早乙女勝元(作家)
斎藤貴男(ジャーナリスト)
前田哲男(ジャーナリスト)


日本国は軍人・軍属へこれまで48兆円の補償をしています。
他方で、空襲被害者に対しては「戦争の被害は、すべての国民が等しく受忍しなければならない」として、放置され続けてきました。

65年間で48兆円というのは、年平均7384万6153円ということになりますが、終戦直後からの貨幣価値の違いを考慮すると、単純に現在の1年7300万円平均、と考えることはできません。

1970年代から民間人への補償・救済を求めた、たたかいが行われてきましたが、未だに実現していません。


国が、同じ国民をどのような理由から差別をして扱うのか。これは、戦中の話ではなく
上記のような差別的な扱いとなる法律が、戦後65年間変えられることなく維持され、
しかも1970年代以降には、その問題を指摘する国会への働きかけがあったにもかかわらず、あえて変えてこなかった議員・政治家がいたわけで、国会も内閣も、このような差別的な扱いを認めてきたわけです。

そこにどのような理があるのか?

国は、この差別的な状況をずっと承認してきたわけです。
ということは、現在、国民が同程度の差別的な状況を強いらることになっても、結局、国はそれを承認するだろうということで、
昨今の格差のある状況は、是正されないのは当然なのかも知れません。

つまり、この問題は現在まで続く国民一人ひとりの平等な尊重の問題であって、戦争被害の後始末ではないわけです。

今、社会に矛盾を感じる人たちが力を合わせるべき、一つのきっかけだと思います。
ぜひ、ご参加下さい。




参考 **************

軍人・軍属・準軍属とは

<軍人>
1 軍人 ~ 陸海軍の現役、予備役、補充兵役及び国民兵役にあり召集または志願により国民 軍に編入された者
2 準軍人~ 陸軍の見習士官、海軍の候補生・見習尉官及び陸海軍の学生生徒等
3 文官~ 陸海軍部内の文官、従軍文官等

<軍属>
(軍属として本邦等に勤務した場合は、原則として旧陸海軍の共済組合員として処遇されたが、事変地及び戦地勤務者には共済組合員としての処遇が行われなかった。)

1 陸海軍部内の有給軍属 陸海軍部内の有給の嘱託員、雇員、傭人、工員、鉱員な どで、戦地等で勤務した者等
2 日本赤十字社救護員 日本赤十字社により陸海軍に属して戦時衛生勤務に従事し た救護看護婦、救護医員等
3 配属雇傭人 従軍文官以外の雇傭人で陸海軍に配属され戦地等で勤務した者
4 船舶運営会船員 国家総動員法により設立された船舶運営会社に所属し、軍の代 行機関として軍務に従事した乗組船員等
5 満鉄軍属 陸海軍の指揮監督により軍務に従事した南満州鉄道(株)等の国策会 社の職員等

<準軍属>
(準軍属とは、法令または命令等により軍人または軍属の行う業務の補完的業務に 従事した者)

1 被徴用者等   国家総動員法に基づき総動員業務に従事した者

・国民徴用令、船員徴用令等により徴用され、国の行う総動員業務や政府が管理す る工場等の総動員業務に従事した者等

・軍需会社法により指定された軍需会社の従業員及び現員徴用者等

・学校報国隊員、女子挺身隊員、国民勤労報国隊員等

2 戦闘参加者   陸海軍の要請に基づいて戦闘に参加した一般邦人等。(沖縄などに おいて、軍の要請により物資の運搬などの軍事行動に参加した者等)
3 国民義勇隊員 閣議決定により組織された国民義勇隊の隊員として陣地構築作業 及び疎開作業などに従事した者等
4 満州国開拓要員 閣議決定により組織された満州青年移民、満州開拓青年義勇隊 員、義勇開拓団員として関東軍の指揮のもとに陣地構築等の軍事に関する作業に 従事した者等
5 特別未帰還者 終戦後、ソ連軍により連行され強制労働に従事させられた一般邦 人等
6 内地勤務軍属 戦地及び事変地以外の地域において陸海軍部内の有給軍属として 勤務に従事したが、陸海軍の共済組合員として処遇されなかった者等
7 防空従事者 防空法に基づき組織され、または地方長官の命を受け、防空業務に 従事した防空医療従事者、警防団員、学校報国隊防空補助員、防空(船舶)監視 隊員等


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