沖縄のごみ問題を考える

一般廃棄物の適正な処理に対する国の施策と県の施策と市町村の施策を比較しながら「沖縄のごみ問題」を考えるブログです。

北中城村における「村の事務処理のミス」を考える

2015-11-02 11:41:12 | ごみ処理計画

現在、宮古島市において市議会調査特別委員会が「市の事務処理のミス」について調査を行っています。そこで、今日は以前から気になっていた北中城村における「村の事務処理のミス」について考えてみます。

と言っても、このブログで行政のミスを追求するつもりはありません。それは議会の仕事です。

では、なぜブログに書くのか?

その理由はこの記事の最後に書きます。

なお、村の事務処理とは村が平成26年3月に改正した「ごみ処理計画」が対象になります。また、ミスについてはいわゆる「過失」を意味していますが、より分かりやすく言えば「常識的に考えてあり得ない行為」といった意味になります。

したがって、万が一、そのミスが「過失」ではなく「故意」であった場合は別な問題になります。しかし、このブログの管理者は「重大な過失」になる可能性はあっても「故意」の可能性はないと判断しています。なぜなら、村が村民のために策定したごみ処理計画を不特定多数の人間から批判を受ける可能性のあるネット上に公開しているからです。

北中城村一般廃棄物処理基本計画(平成26年3月改正)

以下は、このブログの管理者が「村の事務処理のミス」と考えている部分です。

【第1のミス】溶融炉を休止するためにごみ処理計画を改正している。

溶融炉の休止は廃止ではないので再稼動することを前提にしています。したがって、常識的にはごみ処理計画は改正せずに、年度毎の実施計画を見直す事務処理を行うことになります。なぜなら、ごみ処理計画とは一般的に10年を1つの区切りとして策定する長期計画だからです。ただし、廃止する場合は溶融炉に依存しないごみ処理を行うことになるのでごみ処理計画を改正する必要があります。

補足説明⇒村が溶融炉を廃止することにしてごみ処理計画を改正した場合はミスではないことなります。

【第2のミス】改正したごみ処理計画は県の廃棄物処理計画を上位計画としている。

県の廃棄物処理計画は溶融炉の整備を推進して最終処分場の延命化を図る計画になっています。しかし、村のごみ処理計画は溶融炉を10年間休止して、その間は焼却灰の民間委託処分を行う計画になっています。県の廃棄物処理計画は平成23年度から平成27年度までの5年計画であり、村のごみ処理計画は平成26年度から平成35年度までの10年計画になるので、常識的には県の計画を村の計画の上位計画にすることはできないことになります。

補足説明⇒沖縄県内の最終処分場に余裕があり、県が市町村による焼却灰の民間委託処分もごみ処理計画の選択肢としている場合はミスではないことになります。ただし、沖縄県における現実はまったく逆の状況になっています。

【第3のミス】改正したごみ処理計画は国の補助金が利用できない計画になっている。

「焼却炉+溶融炉」方式を選定している市町村が溶融炉を休止して「焼却炉+焼却灰の民間委託処分」方式に切り替えた場合は、国の基本方針に適合しない計画になるため、焼却炉の長寿命化や更新に当って国の補助金を利用することができなくなります。しかし、村の計画は10年間は「焼却炉+焼却灰の民間委託処分」を続ける計画になっています。したがって、「運転経費が高い」という理由で溶融炉を休止しても、10年間の村の総合的な予算を考えた場合は村の負担(村民の負担)が増加する恐れがあるので、意味のない休止になると考えます。なお、市町村のごみ処理計画は住民の負担を減らすために国の補助金を利用することを前提にして策定するのが一般的な常識になっています。

補足説明⇒国が基本方針において市町村による「焼却炉+焼却灰の民間委託処分」方式も補助の対象としている場合はミスではないことになります。ただし、その場合は国内の市町村のごみ処理計画が一気に流動化して都道府県の計画や国の計画は破綻することになります。

以上が、このブログの管理者が「村の事務処理のミス」と考えている部分です。なお、実際にごみ処理を行っている中城村北中城村清掃事務組合のごみ処理計画は北中城村のごみ処理計画に準拠しているので、「村の事務処理のミス」は「組合の事務処理のミス」でもあります。

※一民間人が市町村の事務処理のミスについてブログに書くことは「大きなお世話」かも知れません。しかし、このブログの管理者は溶融炉に依存している沖縄県民の一人として、市町村が行う溶融炉の休止や廃止については素直に応援したいと考えています。したがって、北中城村及び中城村北中城村清掃事務組合にはミスのない他の市町村の見本になる事務処理を行っていただきたいと考えています。



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