こども医者・ひょ~ひょ~歩人

院長先生のひとり言

夏の赤いトリを見ました・・・アカショウビン

2009年07月19日 22時53分44秒 | 趣味・野鳥観察
梅雨のあける前、晴れた休日に赤いトリを見るために某県の山の中まで、
出掛けてきました。その前の週に他の観察場所で見ることができず場所を
変えての再挑戦です。

大雑把な情報を元に、朝早く目的地に到着、落ち着かない気持ちを抑えながら
早速観察道具を肩に歩き始めました。最近夏の野鳥の数が減少していると
思っていましたが、ここはよく鳥たちがさえずっていました。ほんの目の前で
ミソサザイも姿を見せてくれました。

と突然、赤い鳥影が・・・20年間憧れ続けたアカショウビンがいました・・・
急いで撮った写真の1枚がこれです。



残念ながらアカショウビンはすぐ森の中に消えていきました。
他の野鳥を観察して森の中を一回り、いません。

しばらく休息・・・やはり観察に来ていた方と情報交換をしていたとき、
気配が・・・戻ってきました。
十分とはいえませんが、2度見ることで満足して観察を終えました。

近くの日帰り温泉に入って、夕食には中国料理をご褒美におごって帰宅。
疲れが吹き飛んだ休日でした。

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診察室から ~最近の診療現場で感じること(gooベビーから)

2009年07月19日 22時25分38秒 | 病気・健康・医療
以前、gooベビーというインターネット上の育児支援のHPの
「診察室から ~最近の診療現場で感じること」で掲載された一文、
私の思いが伝わるかなと・・・
このブログで私自身も再確認してみました。


保育施設の増加など、目先のことだけでなく、
「おかあさんが安心して、子育てできるシステム作り」
を国は考えてほしいなと思います。


子どもが自分から離れる時期まで
母親が寄り添うような育児をしてほしい


 長年たくさんの子どもたちを診てきて、今一番思うのは「おかあさんはできるだけ子どもと長くいっしょにいてあげてほしいな」ということです。私が開業している草加市はそんなに都会ではないのですが、それでも生後2~3カ月から赤ちゃんを保育園などにあずけて働きに出るという方も、数は多くはありませんがいらっしゃいます。そんなふうにあまりにも低月齢で赤ちゃんのお世話の大部分を他人にまかせてしまうと、親子の愛着形成がうまくできないのではないか……とちょっと心配なのです。経済的な問題、あるいはおかあさん自身のキャリアの問題など、おかあさんが早期に仕事に復帰するのにはいろいろな理由があると思いますが、そういう諸々の問題を全部抜きにして考えられるとしたら、おかあさんと赤ちゃんとの接触期間は長ければ長いほどいいと私は思っています。たとえば子どもが2~3才になって、自分から親から離れるようになる時期までは母親がピタッと寄り添うような育て方をしてもらえたらいいなと思います。

 私は趣味がバードウォッチングで30年ぐらい鳥を見ているんですけど、鳥の世界というのは卵を産んで一生懸命子育てをして、ある時期になると子どもを独立させます。最初は巣にいるひな鳥に親鳥がせっせとエサを運んであげますが、ある時期になると巣の中にいるひなにエサを見せて、エサで誘ってひな鳥を巣から出させるんです。ひな鳥は巣からいったん出てしまうとその巣には戻らない……、これを巣立ちといいます。鳥と人間とを全く同じふうに考えるのは無理がありますが、人間の子育てでもある一定の時期まで親が子のめんどうを見て、しっかりと親子の関係を作った上で時期がきたら独立させる……という形がよいのではないか、と思うのです。

おかあさんが子育てしやすい環境づくり、
国レベルでのシステムづくりが急務


 こんな話をすると、「3才神話」のようにヘンな方向に誤解されがちですが、そうではなくてやはりある一定の時期まで赤ちゃんとおかあさんがいっしょにいる時間というのは大切にしなくてはいけないのではないでしょうか。そしてそれは国が考えていくべき課題でもあるんですよね。「子育て支援」といって保育施設をただ増やしたり、子どもがいる家庭にお金を助成したりするだけではなく、一定期間おかあさんが子育てに安心して専念する時間を持てる、そしてその後スムーズに仕事復帰できるようなシステムを国が考えて作ってほしいですね。

 また今は予防接種や定期健診などは地方自治体ごとに実施していますが、そのワクがなくなるともっとおかあさんは子育てをしやすくなるのに、とも思います。たとえば埼玉県草加市にある私のクリニックで予防接種や定期健診を受ける場合。草加市に住んでいる方であればスムーズですが、隣の市や町に住んでいる人がうちのクリニックで定期健診や予防接種を受けようとすると手続きが非常にめんどうなんです。でも子どもの医療はそういう小さなワクではなく、国全体というレベルで考えてほしいのです。たとえば子どものいる家庭にはチケットのようなものを配布して、必要な時期になれば日本中どこの医療機関でも健診や予防接種が無料で受けられる……、そういう大きなワクのシステムがあれば、おかあさんにとってもより子育てしやすく、便利になるのではないでしょうか。

タバコ対策は自分なりに時間をかけて
取り組んでいきたい大きな課題です


 私は禁煙問題にも取り組んでいますので、みなさんに喫煙の害についてもしっかりと伝えていきたいと考えています。妊娠中におかあさんがタバコを吸っているとおなかの赤ちゃんは体重の増えが悪いので小さく産まれます。生後もおかあさんが喫煙をつづけていると赤ちゃんが呼吸器系の病気になりやすい、中耳炎になるリスクが高まる、さらに知能・学力の低下、体の成長も遅いなどなど、親の喫煙が子どもに与えるさまざまな害についても明らかなデータが出てきています。そういう「タバコは自分の体にとってはもちろん、自分の子どもにとっても害を与える」という情報を知らないまま、おかあさん、おとうさんたちはタバコを吸っているのではないでしょうか。

 現代は情報化社会と言われて、ちまたにはさまざまな情報があふれているのに、喫煙の害に関する情報は国がまだまだきちんと出していないように思います。喫煙による健康被害がどんなに大きなものか、タバコがどんなに体に悪いのかということを理解すれば、現在喫煙しているおとうさんやおかあさんの意識もきっと変わってくるはず。ですから地味ですが、たとえば学校や何かの集まりなどで、依頼されればタバコの健康被害についてわかりやすくお話したり、院内に喫煙の害に関する情報を掲示したり。まずは地道な啓蒙活動から取り組み、時間はかかるかもしれませんが、今タバコを吸っているおかあさんがちょっとでも「あっ、子どものためにも、タバコは止めたほうがいいかな」と思ってくれたらいいなと思っています。

 しかし残念ながらこうした国レベルでの子育て支援のための施策、システムづくりは遅々として進まないのが現状です。今子育てをがんばっているおかあさん、おとうさんたちは選挙権を持っている有権者です。また、あなたのお子さんをかわいがってくれるおじいちゃん、おばあちゃんもやはり有権者。おとうさん、おかあさん、おじいちゃん、おばあちゃんたちは国が動くのをただ待っているだけでなく、子どもや孫たちが健やかに育つ、育てられる環境を作るよう、「政策決定者等」に真摯に積極的にかつ繰り返し、自分たちから発言していくことも大事なのではないでしょうか。



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