岡花見日記

イラストレーターの岡花見です
………イラストレーションのこと 製本のこと

馬車道十番館

2017年11月20日 | 横浜


先日「馬車道十番館」のレストランで、お昼を食べました。
明治時代の洋館を模した建物に入ると、時間の流れがゆるやかになって、
文明開化の頃の、衣擦れの音、香水の匂い、華やかな活気が、まだ店内に残っているような錯覚を覚えます。

壁には、昔の横浜を伝える写真や資料が貼ってあり、
ひとつひとつ眺めては、いちいち関心しています。

写真は、その馬車道十番館の化粧室の案内板。
古いものではありませんが、他の古いものたちと、暖かく、優しく、調和しています。
板を彫って彩色した、微妙にゆがむ文字もいい感じです。

馬車道十番館の「ビスカウト」というお菓子も大好きです。
味はもちろんおいしいのですが、切り絵風の絵が描いてある包装紙が、これまたカワイイのです。

ハンス・ベルメール『イマージュの解剖学』

2017年11月14日 | 製本


球体関節人形を作っていた学生時代の愛読書、ハンス・ベルメール『イマージュの解剖学』。
あれから幾十年、既に紛うことなき「古書」となり、そもそも人形作りの作業の合間にめくっていたものですから、汚れに汚れたボロボロ本でした。

それでもこれは大切な思い出の一冊、文字どおりの「青春の一頁」です。
これからもずっと手にとり楽しみ続けられるように、修復して、しっかり製本し直しました。

ソフトカバーだったけど、硬い表紙をつける。
光沢のあるマーブル紙を貼る。
緑色の花布(はなぎれ)を編んで、
見返しは紫に。
きっとこれが、わたしの持つ、この本のイメージなのですね。

ページの割れや外れについては、「平綴じ(ひらとじ)」という和本の綴じ方で修復しました。
本の開きは悪くなりますが、その代わりとても頑丈ですから、これからはもうページが取れる心配などしなくていいのです。




菊のお菓子

2017年11月07日 | イラストレーション


菊の季節です。
和菓子屋さんのショウケースにも、菊をかたどったお菓子が並んでいます。

写真も菊のお菓子、今年の夏前に、わたしが作りました。

そのころ、イラストの仕事で菊のお菓子を描くことになり、
でも季節外れなので、ずいぶん和菓子屋さんを訪ねたものの、
菊のお菓子は手に入りません。

「こうなったら、自分で作るしかない!」と覚悟を決めて、
その道の先生を探し、作り方を教わりに行きました。

紫やピンクに着色した白餡を、手の中でコロコロ丸め、
木製の道具で形を整えます。
やっていることは、粘土細工のようですが、
これは優しく甘いお菓子なのだと思うと、
いちだんと楽しいのです!

絵を描いたあとは、写真のように菊のお盆にのせ、
モデルになってくれてありがとう、と小声でお礼を言ってから、
お茶といっしょに美味しくいただきました。


とりカエルくん(着ぐるみ)登場!

2017年11月03日 | イラストレーション


火災報知器の交換を呼びかける「とりカエル」くん(着ぐるみ)、いよいよ、横浜市に登場です!
場所は、横浜線中山駅で開催される、中山商店街の「中山まつり」
緑消防署のお手伝いをするとのこと。

その話を聞いて以来、居ても立ってもいられなかった私、
開催日の今日、電車に飛び乗り、中山まつりに向かいました。

「大丈夫かなぁ、しっかりやってるかなぁ」
と心配しながら、大賑わいの商店街を進んでいくと、
遠くの人だかりのなか、ユラユラゆれる緑色の大きなドーム。
いた! とりカエルくんのアタマだ!

人混みをかきわけ、走っていったら、
赤い消防車の前で、子どもたちに囲まれて、
撫でられたり、手をつながれたり、しがみつかれたり。
名札を見た子どもには、「とりカエルくん!」と呼ばれていました。
人気ものです!
良かったぁ。
(ほんとは、少し心配していたのです。)

アイドルやお相撲さんや政治家みたいに、子どもと並んで写真撮影、元気にお仕事していました。
とりカエルくん、お疲れさま!