シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0312■「こんにちは」の人

2007-09-20 | 最後のメッセージ
おいらだんだん、薄くなってきたみたいだ。
アニキがおいらを見つけられなくなって、きのうの夜からウロウロウロウロし始めた。
交信が届いてないのかな?おいらはわかるんだけど。
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きのうの話からの続きだ。

どうしてもこの話はしておきたいんだ。「こんにちは」の人、の話。
なんで「こんにちは」の人かっていうと、「こんにちは」って言うから。あと名前を知らなかったし。
おいらは四つ足だからホントは名前なんてどうでもいい。そんなもんより、においで覚える。
でも、「こんにちは」の人にはにおいがない。っていうか、会ったことがないからにおいがわかんない。

でもおいらはその二本足と話したんだ。そう、前にもこの話しただろ? 
「こんにちは」の人は四つ足と話ができる、アニマル・コミュニケーターなんだ。
で、その交信はアニマル・コミュニケーション。長い名前だけど、覚えたぜ。

初めて「こんにちは」って言われたときは、なんて言ったらいいかわかんなかった。
だってこの家で「こんにちは」なんて誰も言わない。
「おはよ」
とか、
「おやすみ」
とかは言ってるけど。だからおいらも、
「こんにちは」
って答えた。

ホントの交信はもっと長かったんだ。
おいらがガンになったのに気がついて、アイツが「こんにちは」の人に連絡したら、すぐに返事が来た。前に書かなかったところの話はこうだった。

「なにか身体にできたの?」
「うん。」
ガンのことだ。知ってんだな。

「病院はイヤ?」
「痛くされたり、ツラいのはイヤ」
そうなんだ。あのころのガンはまだ小さくてそんなに邪魔でもなかった。クルマに乗って病院に行くほうがもっとヤだった。

「なにかいいたいことはある?」
「心配しないで。心配することで 今一緒にいることがシアワセでなくなっちゃうのはイヤ。」

あとでなにを交信したのかメールでもらったアイツは泣いた。でも、これで
「心配しない」
って決めたんだ。まっ、それでも心配してたけどさ。この交信がなかったらもっともっともっと心配して、おいらもそれを心配してもっと病気になってたかもしれない。誰かが心配しはじめると、家の中の空気が変わっちゃうんだ。ホントだぜ。

みんなであんまり心配しなかったから、おいら病院にも行かないで、5ヶ月も生きたのかもな。
弱ったけど痛くも苦しくもなかったしね。1回めのガンとは大違いさ。

(最後まで、みんなと一緒、いつもと一緒でホントによかった→)

「こんにちは」の人はあきこさん、っていうんだ。
また交信してくれるみたいだから、四つ足と話がしたかったらコッチからどうぞだニャン。

(たぶん、つづく)


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