シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0191■ベージュを探せ

2006-09-07 | 近所の猫
おいらの話じゃUPしないくせに、他の四つ足の話ならUPすんだな。
別にいいけど。
最近あったかくて散歩ばっかしてるから夜は爆睡なんだ。
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近所の四つ足の話だったよな。ジャックの話でも、って思ってたけど別の四つ足にしよう。

きょうの夕方、知らない二本足が来て、連れ合いに紙を置いてった。
「このネコがいなくなったんだって。見たことないよなぁ?チャッチャみたいに頭にトラ模様があるんだってさ。」
アイツに紙を見せながら言ってる。

「何色のネコ?」
「茶色だって言ってたよ。」
「チャッチャみたいな?」
「さぁ。見たことあるの?」

「ベージュのネコを2日くらい前に裏庭で見たのよ。初めて見るネコで、へぇ~、こんなネコもいるんだって思ったの。この写真にそっくりだわ。」
「電話して聞いてみれば。」
ベージュ?
おいらはアイツの足元でハフハフ喰ってるとこだった。

アイツはベージュ、ベージュと言いながら耳になんかくっつけて話初めた。
「わかったわ。今夜から庭にもキャットフードを置いてみるわね。」
とか言ってる。ベージュていうヤツに喰わせるらしい。だけど、んなもん置いたらこの辺をうろうろしてるすっげーデカいイヌみたいなヤツや、隣の四つ足がみんな喰っちまうぜ。

「ねぇ、ピッピ、このネコ知らない?ママはお庭で見たことあるんだけど。」
アイツはおいらを抱いて、目の前に紙を突き出した。
おいおい、なんだよ。ネコの手は借りてもしょうがないんだろ?
あれ?コイツ・・・

「見たことある?どこにいるか知ってる?」
「・・・・・・・」
「見つけたらさ、一緒に連れて帰ってきてよ。」
「・・・・・・・」
「さっ、お外に行って探してきて!」
「・・・・・・・」

ドアが開いたから、おいらは外に出た。ちょうどトイレもしたかったしね。
「大丈夫よ、今、ピッピがパトロールに行ったわ!」
ドアの向こうでアイツが連れ合いに言ってる。やっぱり呑気なヤツらだ。
(つづく)