シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0147■お手々まんま

2006-03-17 | アニキ物語
すっかり涼しくなってきて、昼間の日向ぼっこが気持ちいい。
ついついグーグー寝込んでたら、アイツらが出かけちまった。
あーん、昼寝の後は喉が渇くのに水がないニャ~ン!
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「要介護ネコ」なんて呼ばれて、アイツの掌から好きなもんだけ喰ってたアニキ。同じものがボールに入っててもたいして喰わないくせに、アイツの手からだと喰うんだ。
これが「お手々まんま」と呼ばれてずっと続いてた。

どこでも出歩けるほど元気なのに、なんでこんなことをするのかって?
高さがちょうどいい
(あんまり下を向かずに喰えるから。おいらたちは歯がほとんど残ってないから、あんまり下向くと口に入れたものが落っこちゃうんだ)

食べ物の表面が平らにならない
(知ってるだろうけど、おいらたちは箸やスプーンを使わない。足しかないから手も使わないで喰う。舌ですくうんだけど、何度もすくっているうちに食い物の表面が舌で押されて平らになっちゃう。こうなるといくら喰いたくても舌に引っかかってこなくて、喰えなくなっちまうんだ。舌も疲れてくるしね。でもアイツが指を動かしていつも食い物の表面が「お山」になるようにするから、アニキは喰いやすい)

ネコがいいから勧められると断れない
(いつも言ってるようにアニキはネコがいい。腹がいっぱいでもあいつが顔の下にグイっと手を差し出すと、ついつい喰っちまうみたいなんだ)

・・・と、四つ足にしては珍しく、「お手々まんま」の理由を考えてみた。

歯がないことにかけちゃ、おいらの方がもっとない。
表面が平らになると確かに喰いにくいけど、腹がすきゃおいらはがんばって喰うぜ。アニキのネコがいいのはもう、生まれつき。

というわけで、おいらには理由はよくわかんない。おいら?もちろん、しないさ、「お手々まんま」なんて。アイツはおいらがひがむんじゃないかと、何回もおいらにも勧めたけど、
んなもん、喰えっか! 
(←いろいろうるさくってスイマセンね~。寝るときは暗くて、こうやって四足全部の肉球がどこかにくっついてるといいんです。)

アイツが2週間も香港に行っちまったから、「お手々まんま」なんて一度もやったことがない連れ合いが、とうとう代わりをすることになったんだ。
(つづく)