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インテリアコーディネーターのブログ。
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9月19日 できました。「レンジフード」のいらないキッチン。byサンウェーブ

2007-09-19 | インテリア/建築
次から次へと発表される商品たち。
ますますスタイリッシュに、そしてますます便利になるから、迷ってしまいますよね。
今日ご紹介するのは、サンウェーブが2007年9月3日に全国販売を開始した「STYLE KITCHEN」。
昨日ご紹介したトーヨーキッチンのV-LAND同様、ライフスタイルの変化、時代の流れに応じて展開されるキッチンが中心の空間提案。

そこで、サンウェーブが注目したのが、レンジフードの存在でした。

キッチンが家の隅にありがちだったのは、
ダクト工事の必要な「レンジフード」があるためでした。
「レンジフード」に替わるIH用空気清浄システムはキッチン
を従来の場所から開放し、
間取りとキッチンの関係を根本から新しくします。
換気から洗浄へ。
それは、キッチンの歴史に加わる新たな1ページです。

サンウェーブホームページより引用)


これは、東京電力と三菱電機との共同開発商品で、IHクッキングヒーターの特性を活かした商品です。IHヒーターは燃焼ガスを発生させないうえ、炎を使う場合に比べて熱による上昇気流が少なくなります。
これは、従来のシステムキッチンで、グリルテーブルだけをIHヒーターに交換した場合、調理中の湯煙などを通常のレンジフードでは吸い込めない。という、ともすれば欠点にもなりかねないIHヒーターの特性です。
ところが、これをうまく利用したのが、IH空気洗浄システム。
調理中の湯煙などを発生源のすぐ近くで吸い込み、浄化して戻すという新しい発想です。

これだけでも十分に驚きのあるキッチンですが、このキッチンは、これでは終わりません。

キッチンが暮らしの真ん中へ。
サンウェーブがそれを叶えるべく、提案したのが、両側アクセスという考え方。


これは、一見トーヨーキッチンのものと同じ考え方なのですが、これのスゴイところは、プランのフレキシブルさにとどまらず、設置された後にも実現するフレキシブル性。

まず、奥行き68.3cmのカウンター。
従来の一般的な壁付けタイプのシステムキッチンが65cm、アイランドやペニンシュラ型に多く見られるのが90cmですから、68.3cmというのは、これまでになじみのない数値です。
調理器具などの受け渡しもスムースで、向かい合って作業するのにほどよい距離感を設定。

次に水栓をサイドに配置したスクエアシンク。
シンクは両側から使えるように水栓をサイドに配置。一人で料理をするときは、グリル側に立って、移動距離を短縮。複数の時は、両側から調理ができるのでとても便利。

そして、両側から開閉できるマジックドロアー。
一つの引き出しをどちら側からも引き出して利用することができるので、それぞれのサイドでより、効率的に作業ができるという優れもの。

その他、様々なシーンに応じた使い方を可能にしたワゴンシステム、


細かい配慮がうれしい両側に設置されたコンセント

など、ユーザーの生活や、求めているものが、製作サイドにしっかりと見えていることがわかる工夫の数々。

同じように暮らしを提案する立場にいる一人として、このキッチンに学ぶところがたくさんありました。お金さえ払えば何でも手に入れることができる時代になったいま、求められているのは、きめ細やかな心配りと、精神的な豊かさ、そして小さな驚きと感動。
新発売の商品に、時代のニーズを垣間見たような気がしました。