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インテリアコーディネーターのブログ。
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7月12日 これからの住宅のキーワード

2007-07-12 | ひとりごと
女に生まれて良かった。
と、いうよりも「女性」というだけで、働きやすい環境になってきた。

というのは、少し錯覚だったかも知れない。と感じる今日この頃、まぁ、どちらにしても10年前とは随分勝手が変わってきたのは事実である。
建築業界は、まだまだ男性社会であり、日本の企業もまだまだ男性社会であることは、長い歴史と日本の風土からは、そう簡単には崩せないというのも、なんとなく仕方ない気もするが、どの業界においても、ターゲットに女性を据える以上、働き手にも女性を求めなければならないようになってきている気がする。
そういえば、最近やたらと耳にする「ダイバーシティーマネージメント」。一部では「女性活用」という理解がされている節もあるようだが、性別に関係なく、「個」を尊重したビジネス手法だと私は理解している。こんなことからも、それが日本の未来にとって、良いのか悪いのかはともかく、変化に向かっていることを感じずにはいられない。

さて、先日、自動車業界でも、商品開発に変化が生まれてきた。という話しを聞いた。自動車の購入でさえも、女性の意見が直接購入に影響しているという傾向から、女性に気に入ってもらえる商品の開発が進んでいるようだ。

同様に住宅業界でも同じことが言える。
住宅の購入に際しては、女性(特に家族においては、主婦である奥様)に決定権があるということは、数年前から業界でも話題となっている。シングルの女性が不動産を購入することも珍しくなった今、ハチセの商品体系にも「リ・ストックレディース」が生まれた。
近年に参加している各種のセミナーや集めた情報、頂いた情報からも、社会のニーズとして注目されているテーマは、どこもそう変わらないように感じる。

そんな折、今朝来訪くださったYKKAPさんの資料が、これまでの全ての情報を結論づけてくれたような気がする。

そこには、そういう観点から住宅キーワードを見ると、「子供」、「女性」という2点がポイントとなるとあった。
詳しく内容を読み進めると同時に、これまで得てきた情報を刷り合わせると、要するに私自身が「住みたい」とか「欲しい」と思う住宅が、おおよその女性の感覚とそれほど違わないということがわかった。
そういった意味では、私がただ女性だというだけで、クリアできる部分であり、女性であることを「ラッキー」だと思える一つのポイントでもある。
ところが、その後、他の資料を読み進める内に、そんなに簡単なことではない。ということに気付かされた。
それは、全国的にシェアを拡大していっているという「タマホーム」に対して、地域の工務店ビルダーがどのように差別化をはかっていくべきかを検証している資料にあった。
記事を引用すると次のようなものである。

タマホームの商品はどちらかというと男性向け商品である。チラシの作り方にしてもイメージ写真は使わない。感性に訴えるよりも、価格の安さ、会社の成長力、設備や構造といった現実的なアピールをしていると言えよう。
 一方、女性はインテリアに目が行くものだ。例えば、リビングの写真、こじゃれたオプションで、見栄えのする部屋を演出すれば、女性の目を引く。多少価格はタマホームより高くてもイメージで勝つことは可能だ。


この内容は、なかなか現状を的確に押さえているような気がした。
要するに、女性と男性はやっぱり違うものなのだ。現在の日本は、「差別」という言葉に敏感になり過ぎているような気もするが、「区別」はしなければならない。つまり、私のような女性が惹かれるモノと男性が求めるものは根本的に違うのである。
そして、冒頭の話に戻すと、住宅業界も日本の社会も、まだまだ男性社会である。
つまり、私のような女性が良いと感じたものが、同じように男性の賛同を得ることは、カナリ難しい。このあたりをどう、すり合わせてモノづくりをしていくか?
これは、私に限らず、どこの会社でもどこの業界でも、非常に難しいテーマなのではないだろうか。