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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

file.no-99 『エルシャダイ』

2011-01-01 15:08:51 | et cetera
「こんな更新で大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない」

そう、2011年の正月、新年最初のレヴューは、『 エルシャダイ 』です。
やはり、新年はお笑いから始めませんとね。
  El Shaddai: ASCENSION OF THE METATRON
 2011年春発売予定 3Dアクションゲーム Ignition Entertainment Ltd.


多分、ここの類を閲覧されてるような方なら、十中八九ご存じでしょう。
私ですらプレイ経験のあるデビルメイクライシリーズを手掛けたというスタッフによる、英ゲームメイカー制作の3Dゲーム『エルシャダイ』。
発売は今年の春を予定…そう、まだ発売前なのに、そのトレーラーが公開されるやいなや、その
「仕掛けのすごさ」
によって、今現在も大ブレイクしている前代未聞のゲーム。
ゲームシステムよりも、そのキャラやセリフで話題沸騰。
発売前なのに、同人界では、もうヲタの皆さんが大活躍というか大興奮というか。

ニコ動画やyoutubeでも、ネタ満載のトレーラーや、応援MADが公開されてますので、万が一まだ観ていないなどという…ありえない方がおいでなら、ぜひご覧ください。
私は、これを画質劣化なしに観たいがために、ニコ動画のプレミアム会員登録しました。
(しょせん、私もヲタです☆)

秀逸なのは、主人公イーノックと彼をサポートする…らしいイケメン大天使ルシフェルの遣り取り。

ルシフェル「そんな装備で大丈夫か?」
イーノック「大丈夫だ、問題ない」 (断言)
…そして敵とバトルしてボコられる。
再トライ、
ルシフェル「イーノック、そんな装備で大丈夫か?」
イーノック「一番いいのを頼む」
(…最初から、言うこと聞いとけよ!とツッコミを皆さん入れておいでです。)

また、作中の武器「アーム」…神の技術の粋を凝らした逸品、ということですが。
これをトレーラー中にてルシフェルが説明。、

「神は、これを爪楊枝に使っていると噂を聞いた事がある」
( …いろいろ、ツッコミたいですが、神はいったい「何を」食べた後に使ったんだ?)

他にも、
「あれは、いまから 36万…いや 1万4000年前だったか…まぁいい。
 私にとっては、つい 昨日の出来事だが、君たちにとっては、多分…明日の出来事だ

…などなど、シュールな迷セリフ(制作サイドでは、いろいろな伏線を仕掛けたとのこと)があり、発売前のゲームなのに、私の様な人間でも期待してしまう。
英字幕が、トレーラーには付いていますが、原文と日本語の台詞との温度差や文化の違いが…たいへん…知的好奇心を刺激してもくれます。

新宿ツタヤのレシートやエルシャダイ迷言箸など、各所で起こる遊び心は、公式も望む所のようで、話題作り大いに歓迎のご様子。



本当に、こんなにゲームで興奮したのは、「キングダムハーツ2」のⅩⅢ機関ボス・是無ナス以来です。
声を、若本規夫氏が充てており、制作陣もそれを意識してセリフ回しを創った模様。
ラストバトルの、空と刃を交えるところのかけ声。
「 ハ! ヒ! フン!…フンフンフンフンフンフンフンッ!!!!!」
…は、私の中で、心に残る名ラストバトルシーン第1位です。
空や陸より、ラヴいですよ。 若本是無ナス。
(ちなみに第2位:FFⅧアルティミシア戦…意味深なセリフ回しと、当時では迫力あるエフェクトバトルが心に焼き付いています。
 第3位:FFⅩのラスボス・ダニ戦…とその後のムービー。これはもう意外性の塊でした…ダニですよ、ダニ?)

むろん、私は『エルシャダイ』プレイはしないと思います。
ただ、台詞回しの面白さとムービーのクオリティ、さらには、予想されるシナリオの高さから、もしムービーDVDが発売されるなら、ぜひ購入したいものです。
「シナリオ云々」というのは、公式設定を読んだ限りでは、多分私好みだと判断。

人間界を見守るはずのグリゴール(グリゴリ表記でもよいのですけれど)が、ヒトを愛してしまったために堕天。
その際、神の技術や知識をヒトに伝えるため持ちだす。
怒り狂った「神」は、地上に洪水を起こすよう命じる。
その前に、7体のグリゴールを殲滅し、持ちだされた神の知恵を回収することが、イーノックの使命。
しかも、そのサポートをする(…らしい?)のが、大天使たちやルシフェル。

偽典エノク書からネタを取っているところをみると、ルシフェルは最終的にイーノックと戦闘するオチなのではないかしら…と予測し期待します。
何といっても、エノク書成立時期のキリスト教思想にはルシフェルを「神の敵」とするよりは、ヒトの側に立つ「守護者」とする異端思想もありますし。最終的に、イーノックとバトってくれると嬉しい。
また、ゲーム中のグリゴールたちも、「ヒトを愛すゆえに堕天した」、「今でも神を敬い愛している」とする表現がある。
どちらかというと、「盗人がいるから地上ごと消してしまえ」と極端な行動を取る「神」のほうが、よほど悪役ではないかと。
神の極端な制裁行動は、聖書の端々に記述があり、よく読めば異常者としか思えないほど。それも、私がカトリックを已めた理由の一つですが。
…このゲームは、英米版と日本版だと、多分シナリオが少し変えられると思うんですが。
しょせん、ゲームですから、どうこう言う極端な反応はないと思いますが、こんな内容のゲームをキリスト教圏で販売する時代になった…これも、グローバル化というものですかねぇ。

私的に、ぜひゲームのオチは、イーノックの回収した神の知識をめぐってルシフェルとのバトル。
あるいは、「神」そのものとのバトル…というものを期待したいものです。
作中の神は、なにを考えて、「武器」としての「アーチ」を創ってたんでしょうねぇ。
結局、グリゴールが持ち出すのですが、神こそが全能にして全世界を創りたもう作中において、「何と戦うつもりの武器」だったのか。
…その辺の伏線の回収も期待します。
トレーラーの中で、イーノックに言葉を投げかけるルシフェル。

「 ヒトが持つ唯一絶対の力…。
 それは、自らの意思で進むべき道を選択することだ。
 お前は常に、ヒトにとって 最良の未来を思い、自由に選択していけ…」


キリスト教の思想の中で、神に戦いを仕掛けたとされるルシフェルのセリフとして、なかなか含みのあるセリフと思います。
もちろん、ウケを狙っての突飛な台詞やムービーも、おおいに期待します。
そんなゲームで大丈夫か? 大丈夫だ、問題ない! …みたいな、ね。

2011年は、こういったバカバカしくも、壮大に奥深く、華麗に絢爛に…まぁ何でもいいのですが、幸せに満ち満ちた一年でありますよう、みなさまのご多幸を祈っております。

こんな更新で大丈夫か? 大丈夫だ、多分、問題ない。

>以下、追記。
 2011/05/03 現在、 『エルシャダイ応援期間』 やってます。< 過去TOP記事 >
 深遠なんだか、シュールなんだか、いいキンニック・ゲェームなんだか、判別定かならぬ このゲェーム。
 みなさん、メイカーに応援エールを送りましょう。

( 2011/05/05 一部変更 )

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