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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

FF13-2 ノエルの正体

2011-09-04 06:50:20 | Essay
 
すべてを知ることが、必ずしも良いこととは限りません。
知らないほうが、良いこともございます……。
( 故・岸田今日子風味で… )


とある、FFリユニオンの情報サイトで、FF13-2の新キャラ 『ノエルの正体』 が 次週発売の某雑誌に掲載される旨、記事を読んだのでございます…。

“ライトニングの紹介文や、オーディンにまたがるスクリーンショット掲載。
 また、ノエルの正体が明らかになる記述もある。 ”

リンクがつながっていましたので、私は、ついつい、ポチッとしてしまったのでございます。
ああ、なんということでございましょう。
「読むべきではなかった。アンチFF13の人間は、読むべきではなかった!! 」
―― そう、後悔したのでございます…。


 ***

というわけで、以下、読んだ感想など。
まだ、実際に発売された雑誌に基づいた情報ではないので、ガセの可能性も無いわけではありませんが。 しかし、なかなかフライングですねぇ…。< こちら >
( というか、むしろ、ガセであってほしい… )

その、リンク先の記事によりますと、雑誌掲載の情報として…、


“ライトニングの紹介。
 一人旅立ったセラの ただ一人の肉親。現在は、ヴァルハラで 女神エトロの神殿を守る騎士として戦い続けている。オーディンにまたがるスクショあり。
 また、ノエルの正体は 終焉を迎える未来で生き残った最後の人間で、未来から来た。

―― ヴァルハラヴァルハラヴァルハラ……。
―― ノエルの正体は、終焉を迎える未来から来た、最後の生き残りの人間……。

… 13の時も思いましたけれど、“聖府” と書いて、“セイフ”(政府のモジリでしょうが…) と読ませたり、
ヴァニラに「現実が辛いなら…」と言わせればよいものを、「リアルが 辛いなら…」 と外来語を言わせてみたり…。
言葉の遣い方や設定が、どうにも 統一感がなく、こう…… ふわふわしている感があります。
今回も、唐突に、現実の 北欧神話の概念の『ヴァルハラ』 などを出されても―― ねぇ?
1月にあった、プレミアで公表された いわくつきのトンチキな鳥山ディレクター神話では、ファルシ=エトロは、“不可視世界”にいるそうですが… その世界の名前が、『ヴァルハラ』 だと…?
ならば、もう、ブーニベルゼが眠っているのは、地獄の最下層『コキュートス』って設定でいいんじゃん!!


ノエルが、『 世界の終りから来た、ヒトの最後の一人 』 って設定は… 設定は… もう、笑えます。
PVでも、
 セラ:「ノエルの願いは、なに?」
 ノエル:「みんなが生きてる 未来」

―― というやり取りがありましたので、未来人という設定の伏線だったかと納得。
     “ E3 Expo2011 公開版 2011/07/31 ”
 

タイム・トラベルの概念自体は、ゲームにあって良いと思います。 よいスパイスです。
旧いゲームですが、スクウェア時代の、『クロノ・クロス』、『クロノ・トリガー』 の例もあります。
( 私は、あの “フェイト”という名前の、“ヒトの守護者、運命の神” を自任する コンピュータ・プログラムが好きでした。
  名セリフ:「わたしは こんなにも おまえを愛している…… だから、時々、おまえをメチャクチャにしてやりたくなるのだよ……!!」

本来起こるべき 「未来」 が、改変される。
ノエルは、未来を変えるために来たのでしょう。( 未来から来たという設定が、本当ならばね )
なんらかの、滅びへの分岐点を見つけるために、そして、終焉を迎える未来を変えるために。
しかし、おそらくその行為は、「ノエルの存在」 にも干渉するでしょう。
―― 原因と 結果。
滅びの未来が来ないのであれば、ノエルが生まれることは無いかもしれないし、彼が “過去へ来た” 13-2の旅自体が 消えるかもしれない。 因果律の解釈は、SFにして なお 論議されるところです。
( 本来、細かな修正が 比較的やり易い、小説・実写ドラマ以外では、扱うのは危険と思うのですが… )


ある意味で、殺された未来は、どうなるのでしょうか。
パルスのファルシたち、あるいは ブーニベルゼか。 いずれにせよ、ヒトを超えた存在によって、終焉が訪れるのであれば、それを改変しようとすることは 不可能ではないでしょうか。

殺された未来の、ファルシたちの復讐を、どうやってセラたちが 妨げようとするのか…。
( いろいろと、ツッコミどころの多い、お話です… )

 ***

以前にも 書いた事 がありますが、やはり コクーンを出た人間達には、グラン=パルスの生存環境は、たいへん過酷だったのでしょうか。
それとも、コクーンのファルシが活動停止した後も、バリバリ元気だったパルスのファルシたちによって、“不可視世界”への特異点が発見され、世界が 物理的に強制終了したのでしょうか。

また、ノエルは――「どうやって過去に来た?」 という、納得いかない点が残ります。
実のところ、私は、「時間をいじりまわす」 という話が、けして 好きではないのです。
上述の、フェイトのような 「神」 を自負するキャラが介入するなら、まぁ―― よいとは思います。

ただ、時間をいじれる。 過去を改変できるなら、そもそも、すべての始まりの時の コクーン創生期にでも、ジャンプすればよい。
極端な話、13の冒頭にて、ホープの母親が死んだ瞬間にジャンプして、彼女を助けるという「選択」 も可能になってしまう。

「ノエルが未来から来た」 → 「過去へ干渉できる」。
「過去へ戻れる」 方法を、ホープが知れば、彼が 母親の死について、なんらかのアクションを起こそうとする描写も見ることができるのか。
「母親の死 を無かったことに、したいのか」、それとも 「死は死として受け止め、痛みをこらえて未来に目を向ける」 のか。 苦悩するホープを目にすることができるのか。
―― もっとも、そこまで、こまやかなシナリオは、FF13-2には、望むべくもないのでしょうけれど…。

ことほど左様に、購買意欲を ( 私的に ) 削ぎまくってくれる情報を、読んでしまったのでございます…。
以上、ガセであってほしいと願う、理由でございました…。

 ***

ゲームごときに、目くじらを立てるのは、大人げないとは思います。
私自身、意外とFFシリーズには、思い入れがあったのだと、驚いているところ。 面白くも あり、ヲタ臭くも あり…。
ゲーム産業も、多くの人間が関係し、それでお給料をいただき、生計を立てている。 膨大な金額を費消して、出来上がったものが、鼻をつまむものであったなら、それも問題ではないでしょうか。

よりいっそう、斜陽、黄昏を迎え始めた感のある、ゲーム産業。
鳥山ディレクターたちの―― 言葉は悪いですが、スタッフの オ〇ニーゲーム のような出来栄えでは、困るのです。
「虚実皮膜の間」 という言葉がありますが、どうかどうか バランス良く 作っていただきたいものです。

下記は、8月に、PAX Prime2011 にて公開されたトレイラーの日本語バージョンです。( 2011/08/26公開 )
観るもよし、観なくても、また、よし。 期待と不安とが、 ないまぜとなった トレイラーです。
   “ PAX Prime 2011 Trailer 日本語バージョン ”
 

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