長篠落武者日記

長篠の落武者となった城オタクによるブログです。

愛と洗脳と小牧城

2015年05月17日 | こどもと百名城
娘がこないだ衝撃の一言を。
「え、城?嫌だぁ。」

お友達との遊びが楽しくなってきて、父親との価値観を共有できていない。
姉の旦那の義理の兄は高校時代野球に打ち込んだそうです。そして、息子たちを何としても野球に興味を持たせたいと慎重に行きすぎた結果、息子2人ともサッカーに。。。

私も娘を城好きにさせようと慎重に対応をしており、あまり城に連れて行ってない。仕事が激忙だったこともあり間が空いてしまったことが、上記の発言につながってしまったのではないか。
私はショックで倒れそうになりました。

そして気が付いたのです。

『子供に媚びてどうする。』

親が連れて行くのだ。子供がどこに行きたいかを聞いてばかりでは、城という概念が育っていなければ選択肢としてあり得ないわけだ。

子供の自由意志ばかりを尊重していてはダメだ。

昨今の子供の人権を尊重する流れに逆行する発想だけに私は悩んだ。
小学館「少年少女日本の歴史」シリーズで足利義教を暗殺するかどうか悩んでいる赤松満祐のシーンが頭の中で再現された。

そして、私は「良い人」の殻を脱ぎ捨てることとした。

娘は同じアパートの同級生の部屋にお泊まりとなり、息子だけの朝を始めて迎えた本日。
娘とは違い、まだ、3歳でさほど自分の主張をしてこない。

彼はいう。
「公園に行きたい。お城は嫌。」
娘の言葉を意味なく真似して城は嫌などという。

「公園に、行くんだよ。。。」
私は言った。

そう。
大抵の城は公園なのだ。
私は嘘をついてはいない。

そして。私が選んだ城は、こないだ佐渡守が長男を連れて行ったものの撃沈した小牧山城。
新たな信長時代の石垣が見つかり、城の歴史を塗り替えつつある、今、話題の城。

城好きの息子であれば、ここを選ばないわけにはいかない。
百名城ではないが、そうそう百名城は身近にないのでその鍛錬。

息子は「公園は?」と聞く。
「ここが公園だよ。」と応える。
息子は遊具がある公園を想定しているのだろうが、そこへ連れて行くとそこで体力を消耗してしまい城が見れないのは佐渡守の報告でわかっている。


そのため息子を騙し騙しおんぶして山を登る羽目に。。。
ちょうどトレイルランの練習になってよかった。

※虎口跡。萌える。

そんなせめぎ合いの中、とうとう到着しました。


頂上には模擬天守の資料館がある。
以前一人で来た時、ここは閉館時間で入れなかった。入ろうとすると息子が
「いやだぁ。」

ここまでおぶって登ってきて誰が諦めるものか!!
「良いから。きっと楽しいから。」
息子は嫌がる。
「おんぶしてあげるから。」
息子納得。

なんとか入ることに成功。
そして階段を見れば登らざるを得ない性格の息子。

意外と館内は木造風でイケてました。

最上階では今話題の顔ハメが。

※三英傑ありますが、子供の顔を3つも晒すとただの親バカ。

頂上からは四方が見渡せる素晴らしい眺望。個人的には信長時代の小牧山城よりも小牧長久手の戦いの時の小牧山城が気になる。そのため、犬山城の位置をガイドさんに聞くと、ここから岐阜城は見えるが犬山城は見えない、とのこと。ただ、軍勢は大量に来ていたであろうから、よく見えただろう、とのこと。
息子は「怖い怖い」と眺望を怖がっておりました。

そして、その後、1階で小牧山城をまとめた本がなんと630円で売ってるので買おうと財布を開くと3百円しかない!金をおろし忘れてました。そして買えず。
そこで気がつく。

「駐車場2時間越えると金かかる円じゃん!」

慌てて息子をおぶって下山しました。。。
疲れたのか、人工の滝に見入る息子。


こんなひなたで座り込まんでも、と、思うのだが、息子は自分の意思でそこに座り込む。
この自由奔放さは、紀伊守を見るようだった。

息子は
「なんで水が白くなるの?」
と、聞いてくる。
どうやら水面の泡を見て、水が白くなるのを不思議に思って魅入っていたそうです。
疲れてるだけかと思ってたので、ちょっと驚く。

そして城の下にあるピアゴで金をおろして昼飯をくらい、ちょっとしたおもちゃを購入して息子と改めて小牧城の広場で遊び、一応、息子を満足させてやりました。

やっぱり3歳児連れでは細かいポイントを見て歩くのは難しいことを確認。
が、おぶって連れていってやる。
意地でも。

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