森蘭丸。美少年の代名詞として知られています。
織田信長の小姓として抜群の事務処理能力を誇り、信長から寵愛を受けた人です。
その才能を愛されたのみならず、本当に愛されていたと言われています。昔の武士は、教養の一つとして『衆道』をたしなんでいたと言われています。剣道、茶道のようなものです。
ありていに言ってしまえば同性愛。
現在と大幅に価値観が違う分野と言えますが、戦国時代にはなぜか当たり前だったようでして・・・。最高権力者である信長の寵愛を受けたのだから美少年だったのだろう、ということになっているのでしょう。
信長と蘭丸。
二人の関係について、名将言行録では以下のエピソードがあります。
○信長の爪
信長がある時爪を切り、小姓達に捨てて来いと言う。そのまま捨てようとすると「待て」という。
2・3人に同じように指示していると蘭丸が来る。蘭丸に捨てて来いと言うと、爪の数を数え始める。すると9しかない。
「あと一つはどうされましたか?」と蘭丸が信長に聞くと、信長は袖を払う。すると一つがぽろりと落ちる。蘭丸はそれを拾い堀に捨てに行きました。信長は「あいつは儂の事をよ~く考えとるわ。」と言ってますます寵愛したとさ。
○障子開け
蘭丸が障子を開けてきたので、信長は「閉めてこやー」と命令する。
蘭丸が行ってみると、既に閉まっていたので、わざと開けてから「ぴしゃり」と音を立ててまた閉めて戻ってくる。実は信長は閉まっていることを知っていて、わざと申しつけた事なので音がしたことについて不審に思って、「障子あいとったんか?」と聞くと「いえ、閉じておりました。」と蘭丸は答える。
「でも、ぴしゃって音がしたがや。なんでだ?」と信長が聞くと「殿が開いているから閉めてこい、とおっしゃった事を皆の前で承りました。そこへ閉まっておりました、と申し上げることは、殿のお間違いを指摘するようで申し訳なく、わざと開けてから音を立てて皆に聞かせたのです。」といったとさ。
この二つのエピソード、信長はちょっと意地が悪いです。なんか、おネェ系のイタズラ的な感じというと勘ぐり過ぎでしょうか?いや、ひょっとしてこれらは、信長と蘭丸の愛の確認作業なのかもしれません。
ここで注意していただきたいのは、信長が蘭丸をいたぶる、俗に言う「S」を演じているようで、実は、冷静に答える蘭丸に振り回されているようにも見受けられます。二人の間で『主人』の関係が入れ替わっていく様が見て取れる、と言っても良いのかもしれません。
○蜜柑運び
ある坊さんが信長に謁見する際、蜜柑を沢山台に乗せて献上した。
蘭丸が見せようと信長の方へ運んで行くと、
「おみゃーの力では危ないて、倒れてまうて。」と信長が言った。
案の定、座敷の真ん中くらいで台を持ちながら倒れてしまい、台も壊れるは蜜柑も座敷中に散らばる始末。
「それみやー。だで、儂が言ったがや。」と信長は言った。
次の日、周りの人達が蘭丸に、昨日は殿の前で失敗して恥かいちゃいましたね、と、いうと、「別に。」という。なぜか。
「殿が危ないと言っているのに、私がちゃんと運んでしまえば、殿の目利きが違う事になってしまいます。だからわざと転んだのです。主人の目利きが間違うという事は何に付けても良くないのです。」とのこと。
聞いた人は皆感心したとさ。
蘭丸を気遣う信長がいます。
信長を気遣う蘭丸がいます。
もはや、どちらがご主人様、というレベルを超えています。互いに精神的に依存し合う深い関係まで至った様が見て取れます。
抜き差しならない関係というか抜き差ししている関係というか。
今回は我ながら下品だと思う。
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織田信長の小姓として抜群の事務処理能力を誇り、信長から寵愛を受けた人です。
その才能を愛されたのみならず、本当に愛されていたと言われています。昔の武士は、教養の一つとして『衆道』をたしなんでいたと言われています。剣道、茶道のようなものです。
ありていに言ってしまえば同性愛。
現在と大幅に価値観が違う分野と言えますが、戦国時代にはなぜか当たり前だったようでして・・・。最高権力者である信長の寵愛を受けたのだから美少年だったのだろう、ということになっているのでしょう。
信長と蘭丸。
二人の関係について、名将言行録では以下のエピソードがあります。
○信長の爪
信長がある時爪を切り、小姓達に捨てて来いと言う。そのまま捨てようとすると「待て」という。
2・3人に同じように指示していると蘭丸が来る。蘭丸に捨てて来いと言うと、爪の数を数え始める。すると9しかない。
「あと一つはどうされましたか?」と蘭丸が信長に聞くと、信長は袖を払う。すると一つがぽろりと落ちる。蘭丸はそれを拾い堀に捨てに行きました。信長は「あいつは儂の事をよ~く考えとるわ。」と言ってますます寵愛したとさ。
○障子開け
蘭丸が障子を開けてきたので、信長は「閉めてこやー」と命令する。
蘭丸が行ってみると、既に閉まっていたので、わざと開けてから「ぴしゃり」と音を立ててまた閉めて戻ってくる。実は信長は閉まっていることを知っていて、わざと申しつけた事なので音がしたことについて不審に思って、「障子あいとったんか?」と聞くと「いえ、閉じておりました。」と蘭丸は答える。
「でも、ぴしゃって音がしたがや。なんでだ?」と信長が聞くと「殿が開いているから閉めてこい、とおっしゃった事を皆の前で承りました。そこへ閉まっておりました、と申し上げることは、殿のお間違いを指摘するようで申し訳なく、わざと開けてから音を立てて皆に聞かせたのです。」といったとさ。
この二つのエピソード、信長はちょっと意地が悪いです。なんか、おネェ系のイタズラ的な感じというと勘ぐり過ぎでしょうか?いや、ひょっとしてこれらは、信長と蘭丸の愛の確認作業なのかもしれません。
ここで注意していただきたいのは、信長が蘭丸をいたぶる、俗に言う「S」を演じているようで、実は、冷静に答える蘭丸に振り回されているようにも見受けられます。二人の間で『主人』の関係が入れ替わっていく様が見て取れる、と言っても良いのかもしれません。
○蜜柑運び
ある坊さんが信長に謁見する際、蜜柑を沢山台に乗せて献上した。
蘭丸が見せようと信長の方へ運んで行くと、
「おみゃーの力では危ないて、倒れてまうて。」と信長が言った。
案の定、座敷の真ん中くらいで台を持ちながら倒れてしまい、台も壊れるは蜜柑も座敷中に散らばる始末。
「それみやー。だで、儂が言ったがや。」と信長は言った。
次の日、周りの人達が蘭丸に、昨日は殿の前で失敗して恥かいちゃいましたね、と、いうと、「別に。」という。なぜか。
「殿が危ないと言っているのに、私がちゃんと運んでしまえば、殿の目利きが違う事になってしまいます。だからわざと転んだのです。主人の目利きが間違うという事は何に付けても良くないのです。」とのこと。
聞いた人は皆感心したとさ。
蘭丸を気遣う信長がいます。
信長を気遣う蘭丸がいます。
もはや、どちらがご主人様、というレベルを超えています。互いに精神的に依存し合う深い関係まで至った様が見て取れます。
抜き差しならない関係というか抜き差ししている関係というか。
今回は我ながら下品だと思う。
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蘭丸はいわゆるツンデレですなぁ(^w^)
勉強になりました!
今度「ちはやぶる神の国~異聞・本能寺の変~」というのぶなが舞台を観に行くのでその時に今のこと考えながらみる事にします!!
管理人さんも是非観に行ってみてくださいね。
若干、偏った形で歴史をかいてますので、ご注意を。ただ、そういう話が伝わっている、ということは間違いないです。
舞台で本能寺がやっているんですね。そうした形の楽しみ方があるとは知りませんでした。ありがとうございます。