マッチが消滅する日

先日、マッチを知らない若い世代が増えたというニュースを見ました。

知らない、というのは「マッチ自体は知ってるけど使った事がない」ではなく、「え、マッチってなに？？」という人たちが増えたって事ね。

　それ自体は別に「なんだとっ！？」という感じではありません。
だって実際、日常生活でマッチを使う事なんてほぼないわけだしね。言ってみれば「小刀で鉛筆を削れない子が増えた」というのと同じで、そりゃあしょうがないだろ、と思います。

　さらに、マッチを知らない世代にとっては、かの名作「マッチ売りの少女」のストーリーが意味不明なんだそうで。
まあ・・・そうかもしれませんねえ。　マッチを擦って火を灯すという行為を知らなければ、あの娘は一体なにをやってるの？となるのかもね。
　いやはや、アンデルセンもまさかこんな日が来るとは夢にも思わなかったことでしょう。

　さてわたくしはと言いますと。

　マッチは日常的に使ってます。　仏壇にお灯明を灯すときと、お墓参りの時。
ことに仏壇とお不動様には朝・夕と灯明を灯すので、マッチの消化率もなかなか高く。　昔はお店とか喫茶店とかで結構マッチが貰えたんで不自由しなかったんですが、最近はそういう機会もないため１００円ショップで購入しております。
　それ以外にマッチを使うシチュエーションってないもんなあ～と・・・・・・

・・・・・・・　ここまで思いめぐらせた時に、あれ、と思ったんだけど。


　じゃあ、マッチを知らない世代って、仏壇に手を合わせたりお墓参りに行ったりしないのかな？？？


　待て待て。　そうなってくるとちょっと話が変わって来るぞ。

　まあ、どこに家にも必ず仏壇があるとは限らないし、最近は仏壇のない家も増えてきたらしいから百歩譲って・・・・　いや、個人的にはそこは百歩じゃ足らないので一万歩譲って仕方がないとしましょうか。

　でもさ。　お墓参りは行くっしょ？？　お墓で両親とかおじいちゃんおばあちゃんがお線香に火をつけてるところ見てれば、マッチを知らないなんて事にはならないんじゃ？？
　もしかしてお墓参りっていう習慣も日本では消えつつあるわけじゃないだろうね！？　いや、もしそうなら由々しき問題、これはマッチを知らないなんて寝ぼけた事を言わせてる場合じゃないのではないかっ？？

・・・・・・・　と、ここまで思いめぐらせたときに、あ、と思ったんだけど。


　　


 最近はこういうものもあるから、マッチ使わないのかな・・・・・・　

　確かに風が吹く屋外だと、こういうものの方が便利だったりするからなあ・・・・・
だとすれば、「マッチ見たことがない」というのも仕方がないのか。


　個人的には、どうも仏事にライターを使うというのに抵抗があって。

　仏教的にライターで火をつけるというのが良いのか悪いのかわかりませんけども、な～んかね、機械でつけちゃいけない気がするんですよねえ。
家の中にライターならゴロゴロあるんですけど、それでも仏壇用のマッチはわざわざ買いに行きます。

　ただ、お墓参りで風邪が強い日なんかですと、ろうそくが消えちゃってなかなかお線香に火が入らないなんて苦労もあって。
時々、上のような風よけライターがあると便利だろうな、とは思うんだけど。

　でも、どうも抵抗感があって使わない。

　ま・・・・・・

　いずれ、マッチというものがこの世から姿を消す日が来るのかもしれませんねえ・・・・・