Non's ~ Insomnia ~

麻布十番発信...「断捨離のすすめ」著者...夜型人間nonから不眠症のあなたへ...眠れぬ夜はお暇つぶしにどうぞ

沖永良部警察出動!パートII

2009-05-05 | 沖永良部島



電話の向こうで沖永良部警察から応答があった

のん:「あのー、いま与和の浜にいて、砂浜に車の鍵を落してしまったのですが。。。」

「。。。車のドアを開けていただけませんでしょうか」

自分自身、尋ねながら『あんた、言ってることおかしいぞ!』と頭の中でツッコミを入れた

そんなことするために警察がいるんじゃなーい!
と怒鳴られそうだ

うちの兄(警察)なら間違いなくそう言う

いや、兄でなくても、私もそう言う

ところが。。。だ

沖永良部警察の方はなんと寛大なのか

警:「あぁ、それは大変ですね。貴重品も入っているんですか?」

のん:「はい、全部入っているんです。。。親戚に借りている車でスペアキーもないんです。。。ツラツラツラ。。。泣き事繰り返し。。。」

きちんと受け取って聞いてくださった

警:「なるほど、そうですねぇ。あのですね、警察では車の鍵を開けるということはしないのですね」

ごもっともです

警:「ところが、困っていらっしゃるのですよね。」

のん:「はい。非常に困っているのです。ですからそこをなんとか開けてほしいのです」
自信たっぷりきっぱり

警:「そうですね、こちらで鍵の110番のようなところが無いか今から調べてみてまたご連絡します」

のん:「あの。。。沖永良部島に鍵の110番!?。。。ですか?。。。この時間で対応?。。。は、ないと思うんですが。。。」と、自分の不注意を他所に感謝の言葉も伝えず言い返してしまった

警:「はい、わかりませんが、そのようなサービスをしてくれるところがないかとりあえず調べます」

のん:「そうですか、わかりました。ありがとうございます」

無理だな
恐らく島の事情を知らない、鹿児島本土から派遣された人たちだな
さっき「与和の浜」と言ってもすぐに通じなかった、古里と地名を言っても、ヤウニと方言で言ってもなおさら通じなかった。。。
人口1万5千人弱の、しかもこのご時世でも家にも車にも鍵をかけない文化のこの離島に、鍵の110番だなんてそんな気の利いたサービスはないにきまっている
鍵が開かなくて困るという需要がないのだから。。。
車を貸してくれた親戚のおじちゃんにスペアキーの有無を尋ねた際も、「何でまたわざわざ鍵なんかかけたんだ」と返されたくらいだ



15-20分くらいして警察から折り返しの電話があった
案の定、今から対応してくれるところはないという
ただし、明日の朝8時以降なら連絡が取れて、ドアを空けてくれるタイヤ販売店があるというので番号をもらった
どうやら、夜の10時に色々調べてくださり、お店の担当者の自宅にまで電話をかけてくれたようだ
お店の番号と担当者の自宅の電話番号両方を教えてくださった
営業時間外であるにもかかわらず、このようなきめ細やかな対応が可能なのも島ならではだなと思う
東京ではありえない
感心するばかりだ
いずれにせよ、明日は6時半出発で8時には出港だからそれまでに車の中身を出すのは無理そうだ

私が一番気になるのは明日の昼食用の食材
沖永良部島の唯一のコンビニエンスストアは夜11時には閉まり、朝7時にならないと開かない。。。コンビニっちゅうか。。。インコンビニ?
で、日本のセブンイレブンやファミマみたいな一流チェーンはない
手軽な食材は置いていないどころか、気の利いたお弁当も朝でないと無い
大切なゲストは社員4千人を抱える、東証一部上場企業の大社長さん。。。そのゲストの明日の海のお弁当が菓子パンか?
ま、ヤマザキのピーナッツバター・ランチパックも結構美味しいからいいか
うんにゃ、ダメダメ、海でのお弁当はおにぎりにたまご焼きに梅干しって決まっているんだ!
こればっかりは譲れない

今日中に車の中の荷物を取り戻すのに残された手段は。。。唯一。。。

割るか。。。

リアシートあたりのガラスかな。。。

『おじちゃんゴメン』

暫く砂浜の上の、鍵の黒いヘッドをサーチしていた目は、
手頃なサイズと固さのサンゴや石を探し始めた

 



と、二つの懐中電灯がこちらを照らした
また漁火の人間か?
いや、明らかに海ではなく、私たちを照らしている
他の漁火とは違って、ハロゲンの立派なライトだ。
こちらに近づいてくる
真っ暗で光がまぶしく誰だか確認ができないけれど
ようやく私たちと2-3メートルくらいの距離になったときに男女が「こんばんはー」と話しかけてきた

制服を着ている

沖永良部警察の方たちだ!

なんと、心配してわざわざへんぴな浜まで出動してくださった!

なんと心強い!

なんとありがたい!(涙)

また泣き事をツラツラ説明して記録をとってもらい、改めてこの警察官お二人が車から浜までのアプローチを探してくださることになった

その間、私とみっくんはこれで最後と浜の上をサーチ

15分ほど経った頃だろうか、警察官のお二人が浜に戻られた
浜の遠くからこちらにアプローチするのに何も声がかからなかったので
鍵が見つからなかったことを悟った

が、私たちのところに到着されると

警:「あの、これこれそれそれの車ですよね?」

のん&みっくん:「はい、そうです、その車です」

警:「運転席のドア開いてますよ?」

のん:「は?」
「。。。いや、それなら私の車ではないかもしれません。鍵全部かけましたから」

警:「あの、スーツケースとか、Aコープのたまごとか、いろいろな食材がのっていたのですが」

それは私の車です

のん:「いや、あの、運転席は最後に確認したときに半ドアではあったのですが、ドアを引いたらやっぱり鍵がかかっていて開かなかったので、もう一度強く押して閉めなおしておいた。。。。」

。。。瞬間に鍵が上がって開いたんだな!
真っ暗で見えなかったんだ。。。

沖永良部警察バンザーイ!!

もしかしたらガラスを割っていたところだった
思いなおしたとしても、明日、釣り&ダイビングを終えて、夕方サービスを受けるまで運転席は空いたままの車に貴重品から何から置きっぱなしにするところだった

ふぅ~。。。くわばらくわばら

改めて深々頭を下げて御礼!

無事救出されたスーツケース(デジャヴュ?)から余分に買ってあった麻布十番豆源さんの菓子折りを取り出し、お二人にお渡しした
何度もお断りされたが、こればかりは貰っていただかないとこちらの気がおさまない!
女性警察官の胸に菓子箱を押しつけ無理やり受け取ってもらった
麻布十番のお菓子は初めてで珍しいらしく、喜んでくださったようだったのよかった
勿論、こんな時間の不注意による鍵紛失によって警察の方々にかけてしまった労力とご迷惑を拭うのに十分なお礼ではないのは言うまでもない

これにて無事、車の中身を救出、車は浜に置き去りでゲストのレンタカーに乗り込み、島の中心部にある実家まで送ってもらって無事チェックイン
元気なみっくんにはついでにトトロのお化け屋敷のような家の雨戸を全部開けてもらって電気もつけてもらい、まっくろくろすけも追い払って貰った

 

 


それにしても、こんな辺鄙な田舎まで来てくださったゲストに対して、なんと人使いの荒いなホストだろうか

やれやれ、これで明日のお弁当は作れるし、私の5日間の生活も支障ない


今日も人々の優しさと思いやりに感謝。。。

Comments (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 沖永良部警察出動!! | TOP | 大漁!! »
最新の画像もっと見る

4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (やの字)
2009-05-15 18:31:55
のんちゃん、大変だったね、お疲れ様。。
申し訳ないけど・・・、笑ったよ!(≧▽≦);
でもこういうことってあるよね~。
鍵が開いててよかったね!
しかし沖永良部島のポリスマン、いい人だね~。
その後の5日間のレポートも期待してます♪
やのじさんへ (のん)
2009-05-15 22:12:24
はい、私も今となっては笑いごとだけど迷惑もいいとこです
その後おじちゃんもスペアキーをディーラーから無事手配できたので問題無しです
その後の5日間もサプライズいっぱいだったので
なかなかお手軽にアップできなくててこずっているわけですが。。。
写真もいっぱいアップしていきますのでゆっくりお待ちくだされ♪
思い出しました(^^) (まだむ・り)
2009-05-16 10:51:36
のんさまの熊本でのハプニング思い出しましたよ。

あるセミナー会場の洗面所での出来事…

「ネックレス落としちゃった事件」です。

あの時もすんでで、無事救出されましたよね。

のんさまは、よほど強力なガーディアンエンジェルを

連れて歩いていらっしゃると見ました。(^^)

ハプニングがあってもうまいとこ解決する…

これこそ人生のスパイスというか旨味ですよね。

これからもたくさんエピソードを作ってください。
まだむ・りさんへ (のん)
2009-05-16 16:48:31
はい、配管工の方まで出動していただき、配水管を外して無事ネックレス救出。。。
そのままトイレのスリッパで研修室に戻り真顔で講義する私を、見て見ぬ振り、暖かく見守ってくださる熊本の方々。。。
エンジェル以外の何者でもありません

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 沖永良部島