自然と農業の物語 タンポポの独り言

フジショウが継続的農業を考えてみました。普段の出会いや発見をお知らせします。

働かない働き蟻

2014-12-01 10:57:01 | 昆虫
働き蟻は、全員がこまめに働かない。
イソップ寓話のまじめな蟻は、実は存在しないのだ。
群れの七割はノホホンとして、一割は何もしないことが解ってきた。

北海道大学の生物学者長谷川英祐准教授がその理由を発表した。

蟻を労働管理する上司はもちろん居ない。
単純な反応しか出来ない蟻たちは、効率よく仕事する為に、
各々に反応閾値(はんのういきち)と言うものがある。
それは「仕事に対する腰の軽さの個体差」であって、
仕事に向う反応の強さが一匹ずつ違うという。

全員が等しく働くと、同時に疲れてしまう。
仕事に対して余力を残しておかないと継続が出来ない。
つまり働かない蟻が居るからこそ、組織は継続出来るという。
元サラリーマンの私は、人間の世界にも共通しているように思えてならない。

農家の自立の為に

2014-12-01 10:45:31 | 農業
最近、日本農業をテーマとした本が多い。
養老孟司の新書「日本のリアル」は、現場のモノに携わるプロとの
対談集でとても興味ある内容だった。

彼は対談形式で農業、漁業、林業、そして食の安全を語り合い、
今がその転機である事を提起していた。
そして農家が自立して行く為には、これまでの様に生産のみに特化していては駄目で、
マーケッティング50%、経営30%、生産20%と述べていた。

確かに自立する農家は、自前の流通をつくり、自分で値決めをしている。
今年、米余りで米価が60kg当り3,500円近く値下がりした。
もはや農家は自分で販売先を確保しないと生きて行けない。