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●「今日の言葉」
~不安な時代だからこそ「覇術」ではなく「王道」を語る珠玉の言葉を~
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“ここに一の沙門あり。余に虚空蔵聞持の法をしめす”
(空海『三教指帰』序より抜粋)
……IISIA代表・原田武夫のコメント:
─社会貢献事業として行っている学生向けの講義の準備として、昨日、名古屋
において受講予定の学生たちと対面した。その時、質問があった。
─「貴方は何ゆえに今進んでいる道を選んだのか」
私はやや、答えに窮した。
─なぜ答えに「窮した」のか。それは、彼ら・彼女らがまだ年若く、出会いの
連鎖こそが人生を導き、織り成すと語って良いかどうか迷ったからだ。
─「国家イデオロギー」と出会った奈良仏教に対し、「密教」を打ち立てた
空海。
その著書『三教指帰』は正に“このこと”から始められている。
─現在に至るまで圧倒的な影響力を残している空海。その本当の「人生」は
たった一人の沙門(シャーマン)との出会いから始まったのである。
─これは考えようによっては空恐ろしいことである。現代でいえば「キャリア
公務員」として最高学府に通っていた空海。
─その空海は幼くしてこの最高学府を飛び出す。その結果、辿りついた先の
四国の山奥でこの「出会い」は生じたのだ。
─正に「奇跡」としか言いようがない。なぜならばこの出会いを通じて空海は
大宰府に向かい、遣唐使に「潜り込む」ことになるからだ。
「出会い」の効用を真に知っている人は、同時に感謝の心を失わない。
その「出会い」をあらしめた全てのものに対する「感謝」である。
忙しい毎日、どうしても忘れがちなのがこの「感謝」だ。
しかしこのことは「今」始まっており、「自分」もそこから創り出されて
いるのだ。
「感謝」から始める毎日。
誰のためでもない、己のために……さぁ、始めようではないか。
(メールマガジン 2012年5月31日号 より)
http://archive.mag2.com/0000228369/index.html
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