照円寺の地獄極楽絵図・・・・
本堂内にズラッと並んでいます。
生です・・・・ガラスで遮られてもいない。
目の前まではいけませんが・・・・かなりの近さで見ることができます。
さて、これからは購入したパンフレットを参考に。
おっと、チラシにも書かれていますが、拝観無料です。
300円位拝観料にしても、罰は当たりませんよ・・・と思った私(笑)
受付には、パンフレットと絵はがき(?)セットがあります。
受付係のオジ様のお言葉
「パンフレットとはがき、2つ買うと極楽に行けるよ~」
・・・・・・私は極楽には行けないようで(笑)
パンフレットの表紙の絵図は
地獄の中の叫喚・大叫喚地獄の絵図ですね。
これで、絵図の雰囲気を味わって下さいマセ。
天道・修羅道・畜生道・餓鬼道は、それぞれ1枚づつあります。
人道は人道の絵図が1枚、九想観が1枚あります。
九想観は、照円寺では、この文字が使われていますね。
九相図という言葉が、一般的かと思います。
人間が死亡した後、膨張し崩れ落ち腐敗し、鳥動物に喰われて骨に。
やがて土にかえっていく・・・ということを、描いている絵図です。
一般的には、美しい女性が死んだ後に・・・と描かれることが多いかと。
どれほど美しい女性でも・・・・と、まぁ無常を伝えていることもあるかと。
で、地獄絵図に行く前にあるのは、閻魔大王の裁きの間・・・
その後、地獄絵図・・・八大地獄へと続きます。
とは言っても・・・・等活&黒縄&衆合の3つの地獄は・・・・それぞれ1枚づつですね。
アッ、軽い(??)方から等活→黒縄→衆合、となります。
それぞれ「〇〇△△□□の罪を犯した人は・・・・」と説明入り。
これは、源信が著した『往生要集』に基づいて、ですね。
私、ここで「オッ!」と思ったのは、黒縄地獄です。
黒縄地獄では、まぁ黒い縄を使って責め苦に遭うって地獄ですが。
いや黒縄に限ったことではないのですが。
私が今まで見てきた絵図では
両側に柱があって、その上に黒い縄が張られている。
その縄を重い石を背負って、罪人が両手足で綱渡り状態となっている。
その下には地獄の炎が。
石が重いので、落下する・・・・炎に焼かれる・・・・
こういう絵図が多かった。
しかし照円寺の黒縄地獄の絵図は、ちょいと異なった。
黒縄が網のようになって、逃げ惑う罪人達を絡めとっている。
例を挙げると、魚を網を投げてとる~てな感じ。
フムフム・・・これは見たことなかったナァ、とシゲシゲ見つめる。
描いた絵師達が、ちょっと特色だそうぜ!とか?(笑)
『往生要集』をどう読み取るか・・・ですからね。
ふ~ん、そうかそうか・・・・とひとり御満悦な私(笑)
それから・・・叫喚・大叫喚地獄、焦熱・大焦熱地獄の絵図に続きます。
これらは、2つの地獄が1枚に描かれています。
う=ん、叫喚地獄のもっとハードなのが大叫喚地獄。
焦熱地獄のもっとハードなのが大焦熱地獄。ですからね。
そして・・・・八大地獄最低層であり、もっとも恐ろしい阿鼻地獄へ。
ここでは、もう罪人の姿が~表情が~は少なくなって
もう炎と恐怖が渦巻いている・・・・というような描き方ですね。
確かに色彩鮮やかで、何が描かれているかよく分かる。
寺の方に、「県や市の指定美術品になっているのですか?」と問うと
「いや~」と・・・・指定はないそうです。今のところ。
そうなのか・・・・でもね、この絵図って絵解きだからね。
これら絵図を持参し、諸国を廻って、絵解き(絵の解説)をして
仏様の教えを説く・・・・が目的。
これらの絵図を、美術品と考えるのは、現代人の我々だよね。
そういうことを考えると
照円寺の絵図は、その目的を十二分に見事に達成している。
この日も、見学者がある程度集まってくると
解説が始まる・・・・絵解きが始まるのだ。
だから、これはこれで、見て喜べばいいのだよ。
と思った私・・・・
続きます・・・・・・・・・
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希
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