時には、旅の日常

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西伊豆~南伊豆 美景・美食と温泉の旅-11~トンボロの島へ

2017-08-16 00:32:08 | 中部/日本
 堂ヶ島の海のプチクルーズを楽しんだ後は、引き潮によって出現した瀬で伊豆半島と繋がった、三四郎島を訪れました。

 <<西伊豆~南伊豆 美景・美食と温泉の旅-10>

 遊覧船を下船したのは、正午少し前頃の時間帯。
 三四郎島へと向かう道路の歩道から見渡すことのできた三四郎島には、既に伊豆半島との間に姿を現した瀬が掛かって、伊豆半島と繋がっているようでした。

 険しい下り坂を下って、三四郎島を正面に眺める海岸へと降り立ち、このトンボロ現象によって繋がった三四郎島へと、歩いて赴きます。

 <三四郎島>
 <トンボロ現象>

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 西伊豆の海に浮かぶ、象島(伝兵衛島)、中ノ島、沖ノ瀬島、高島から成る三四郎島のうち、最も東に位置して伊豆半島に最も近い象島から、満潮時には海の底であった瀬が完全に海上へと姿を現して、既にこちら側の伊豆半島と繋がっているような眺めを、遊覧船の発着する桟橋から三四郎島へと赴く途中の道路から、望むことができました。

 昨日や、この日の朝に、宿泊した宿から眺めた時には、まだ海面しか見えていなかった同じ場所に、短い時間のうちにこのような陸地が出現したことが、信じられないような気持ちでした!
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 前日夕方~この日の朝の、三四郎島の様子
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 断崖上の道路から海岸までの、急な坂道を下り終えて、到達した海岸。
 目の前には、三四郎島の象島へと続く、丸い石の瀬が延びていました。

 象島へと至る、この瀬の長さは、約200m。
 幅は大体、30mといったところでしょうか。

 完全に、陸地化していました。
 こんなにしっかりとした瀬が、満潮時には完全に水没してしまうとは、ちょっと信じられません。



 今にも雨粒が空から落ちてきそうな空模様でしたが、珍しいトンボロ現象を目の当たりにしたせっかくの機会なので、三四郎島へ、歩いて渡ってみることに♪

 まだ潮が引いた直後であったので、一面の石は濡れていて、とても滑りやすくなっていました;;
 転ばないように気を付けつつ、一歩一歩慎重に進みます;

 先刻まで遊覧船から楽しんでいた、堂ヶ島海岸の奇岩の風景を、このトンボロの瀬からも眺めることができました。
 亀甲岩(かめごういわ)も、見えていますね。



 堂ヶ島海岸の素晴らしい景色を眺めながら、ゆっくりと歩いて渡っていきましたが、10分弱程で、象島へと到着。
 伊豆半島からは小島にしか見えていなかった象島が、グングンと聳え立つような大きさとなって、目の前まで迫ってきました!

 切り立った断崖の、険しい地形の象島。
 樹木の茂る岩肌へ取り付くことは、できません。

 手前の象島のすぐ奥(画像右側)には、象島の隣に浮かんでいる、中ノ島の姿も大きく見えてきていました。



 伊豆半島側とは逆方向となる、瀬の西~北側の眺め。
 駿河湾の海原と、西伊豆の険しい海岸線とが織り成す、荒々しくも美しい風景が、続いています。

 荒涼とした風景には、このような曇天の空模様も、マッチするものですね。



 象島と中ノ島との間の海も、潮が引くと海底が姿を現して、磯のような光景が広がっていました。
 ここも、満潮時には、完全に水没していて、象島と中ノ島とは、完全に隔たっていたのですが、この時には、ゴツゴツとした岩場に変貌を遂げていました!

 一見すると、中ノ島まで歩いて渡れそうな印象を受けますね。
 歩いて行ける所まで、進んでみることにします。



 中ノ島へと近付いてみると…かなり大きな潮溜まりが、幾つも海水を湛えていました;
 このゴツゴツとした岩場で、思った以上に幅のあった潮溜まりを飛び越えるのは、至難の業…ということで、中ノ島を目前にして、歩いての上陸は、残念ながら断念。

 中ノ島へと渡ることができなかったのは残念でしたが、透き通った海水を通して見えていた、潮溜まりのブルーの底の美しさにも、心惹かれるものがありました。



 瀬の南端から、南伊豆へと続く海を眺めます。

 寄せる白波が、絶えず瀬の端を洗っていました。
 伊豆半島と繋がっている、瀬の北の穏やかな海とは、対照的な眺めです。

 画像左端の沖合いには、西伊豆から南伊豆にかけての海岸線が、やはり特徴的な地形で、目を引いていました。



 今度は、象島側から、伊豆半島を一望。
 切り立った小島があるだけであった、伊豆半島から三四郎島(象島)への眺めとは対照的に、屏風のように海岸に立ちはだかる山塊、海沿いに建ち並ぶ宿泊施設の建物群を望むパノラマを、堪能します。

 山上に掛かった雲が醸し出す、幽玄チックな雰囲気も、イイ感じw



 象島から眺めたパノラマの左端には、昨晩宿泊した宿である、「天空の宿 堂ヶ島ホテル天遊」が、海岸の断崖上に建っていました。

 このような場所に建っているので、客室からの眺めが、絶景となる訳ですね^^
 建物の一番下の階層が、露天風呂になります。

 今朝まで、客室から眺めていた風景の一部となって、今度は逆にその客室を眺め遣るというのも、面白い感覚ですw


 

 吸い寄せられるように、象島の波打ち際に穿たれた洞窟へ。

 かなり大きく口を開けていたので、結構奥の方まで続いていると思いきや、すぐに行き止まりとなっていて、拍子抜け;
 その代わり、近寄って目の当たりにした、岩肌の豊かな色彩美と質感を見せる地層の素晴らしさに、見とれてしまいました。



 洞窟の入口も、絶えず素敵な透明感の波に洗われています。

 この水際までの高低差が結構あって、険しい岩場となっていたことから、洞窟へと続くこの波打ち際へも、到達することはできませんでした。
 滑りやすくて狭い足場で、バランスを保って踏ん張るのが、やっとでした;;



 伊豆半島側も、穏やかとはいえ、そこはやはり海。
 時折、白い波頭が、瀬の石に砕けます。

 一面の丸い石から成る瀬は、正直歩きにくくて、進行方向から外れて波打ち際まで行き着くのも、結構骨が折れました;
 訪れた証しに…と、綺麗な海水に一瞬手を漬します。



 象島に滞在したのは、大体30分位であったでしょうか…。
 ふと山肌を見遣ると、垂れ込めた雲は益々低くなり、傘のように山上一帯を覆い始めていました。

 そろそろ、引き返そうかと思っていたところへ、遂に雨粒が空から、ポツリポツリと落ち始めてきてしまいました;
 そろそろ、Uターンする頃合いですね。



 伊豆半島へと引き返す瀬の上から、南伊豆へと続く、伊豆半島の西岸を遙かに見渡します。

 屏風のような特徴的な姿で広がる堂ヶ島の海岸線から、亀甲岩を経て、海へと突き出す岬の印象的な盛上がり…眺めていて飽きることのない、素晴らしい風景です!
 山肌に掛かる雲も、この美しい眺めに、一層の情感深さを加えてくれているように、思えました。



 伊豆半島側の海岸へと辿り着いて、振り向きざまの三四郎島。
 トンボロ現象で繋がった、個性的な美しき風景を、シッカリと脳裏に焼き付けます。
 珍しい現象に立ち会い、その現象の結果を体感することができたことは、望外の喜びでした。

 次第に強まっていく雨脚…雨が降ってくる正に直前の短い時間のうちに、島へと渡り、戻ってくることができた幸運を、天に感謝。

 …とはいえ、往路に下った急な坂道を今度は喘ぎながら上り、断崖上の道路へと出た頃には、土砂降りといっていい程の強い雨となってしまいました(爆)

 <西伊豆~南伊豆 美景・美食と温泉の旅-12>>



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2017-08-18 06:52:49
トンボロ現象はフランスのモン・サンミッシェルでも見られますが、足を濡らさずに島まで行くことはほぼ不可能なようです。
象島は形が象に似ているからそう呼ばれているのでしょうが、洞窟入り口の岩肌の感じが象の肌にそっくりですね。
↓洞窟巡りのクルージングは、中国人団体御一行さまと一緒で、さぞ賑やかだったことでしょう(笑)
伊豆の海の美しさに見とれてしまいました。
お天気の良い日は更に青の色が強くなるでしょうね。
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タヌ子さん。 (taろう)
2017-08-19 21:09:47
記事を書きながら、「そういえば、モン・サンミシェルもトンボロだったな」と、思い起こしていました。
モン・サンミシェルは広大な干潟になるようですが、三四郎島では、干潮で現れた瀬は砂州ではなく石から成っていました。
まだ濡れていた丸い石の上は、とても滑りやすく、歩くのに難儀しました;
成る程、仰るとおり、象島の岩肌は正に、象の皮そのものに見えますね!
この岩肌もまた、昔の人は象の皮に見えたのでしょうね。
遊覧船に乗船した中国人ご一行、本当に楽し気に景色を眺め、撮影、談笑していました。
この青く透き通った海は、伊豆の宝ですね。
悪天候時にも、ここまで青い色を見せてくれるとは思わず、嬉しいサプライズでした^^
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