学生時代、友人のHがこんなことを言ったことがあった。「ポール・マッカートニーはとても優れた音楽家だが、ジョン・レノンはそうではない。ジョンにとっては音楽は手段であって目的ではない。彼が伝えたいのはメッセージであり思想なのだ。だからもしポールが音楽を奪われたら困るだろうけど、ジョンは別の手段を使ってでも彼の思想を伝えようとするだろう」。
なるほど、面白い考え方だなあと当時思ったものだ。「手段として . . . 本文を読む
以前読んだ岸田秀の『幻想に生きる親子たち』で興味を持って、フロイトの『モーセと一神教』を購入。
内容は以前にも紹介したけれども、フロイトが、自身が作り上げた精神分析学を駆使して、「ユダヤ教の始祖といわれるモーセが、実はユダヤ人ではなくエジプト人であった」という説を証明しようとする試み。
なんとまあ興味深い謎解きであることよ。ハンパなミステリー小説の100倍面白い。
しかしなんといっても特筆す . . . 本文を読む