民主党の玄葉が選挙区に利益誘導

週刊文春(4月28日号)によると、東北全体の被災地でのガソリン不足が深刻化していた先月半ば、玄葉光一郎国家戦略担当相(民主党政調会長)が自身の選挙区を含む福島県の一部だけに、緊急支援としてガソリンを配給する様に指示していたと言う。
「復興を裏切る大スキャンダル」と言う文春の記事によれば先月16日、福島県の田村市等にタンクローリー35台が到着した。
ガソリン不足に苦しんでいた被災者には朗報だったが、前日夜、玄葉からエネルギー庁資源・燃料部政策課の幹部に電話で、「田村市、いわき市、南相馬市にガソリンを配給してくれ」との要請があったのだ。
玄葉は福島3区選出議員であり、田村市は選挙区なのである。
文春は、エネ庁資源・燃料部政策課の証言と共に「玄葉先生がかなりご尽力された」と言う地元スタンド経営者の証言も掲載している。

供給先には、玄葉の高校時代の同級生が社長を務めるスタンドも含まれていたと言う。
文春の早刷りが出回った20日午後、自民党幹部らは「大問題だ。国会で徹底追及する。問責決議に値する」(国対筋)と色めき立ち、「利益誘導の疑いが濃い」として徹底追及する構えだ。
当の玄葉は同誌の取材に「原発周辺地域の住民にガソリン等の供給を行う様、内閣総理大臣からエネ庁に指示があり実施された。
選定に際し、田村市のスタンドを優先したとの事実は無い。私から指示を行った事実も無い」と述べている。

政治家が自身の選挙区に利益誘導するのは、特に珍しい事では無く、何を今更って話なのかも知れない。
が、事は非常事態で、被災地が物資不足に苦しんでいる時に、自身の選挙区等を優遇したとあれば、非難されるのは至極当然の事。
この件は野党の追及等、今後の動向に注目だな。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】