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【サッカー】06-07CL各グループ分析(1)A~D

2006-08-25 22:27:59 | スポーツ
W杯終了から1ヶ月強余り、リーガ・エスパニョーラとセリエAはまだ開幕していないが、ブンデスリーガ、プレミアシップ、リーグアンなどは既に開幕し、リーガ・エスパニョーラとセリエAのクラブもヨーロッパ戦には既に参戦しているクラブもある。
そして今日25日(欧州では24日)、チャンピオンズリーグの組み合わせ抽選が行われ、各グループのクラブが決定した。W杯の時のドローと同様、仕組まれてるんじゃないか感もあるが(苦笑)、とりあえず各グループの分析と決勝Tへの進出予想をざっとしてみようと思う。


☆Group A【バルセロナ/チェルシー/ブレーメン/レフスキ・ソフィア】

・・・いきなりの「死のグループ」である。この組み合わせには、流石に日本の海外サッカーファンもこぞって嘘だろと反応しているようだ。バルセロナとチェルシーは、3シーズン連続で、バルセロナとブレーメンは昨シーズンに引き続きグループリーグで対戦することになる。
バルセロナの関係者は、(過去2シーズンのように)決勝Tで当たるよりは(上2つが抜けれる)GLで当たる方がいいと発言していたが、第3ポッドのクラブがブレーメンになってしまったこともあり、イヤはイヤだろう。

それは、当然チェルシーにとってもブレーメンにとっても同じで、いきなりディフェンディングチャンプと同じグループに入りたかった筈はない。正直、この3クラブのうち1つは確実に落ちてしまうのが勿体無いと言える。

どこが抜けてどこが落ちるかは、このグループははっきり言って予想がつかない。レフスキ・ソフィアはどう考えても戦力的には殆ど可能性がないだろうが、他の3つが正に三つ巴になって全精力を傾けて戦って疲弊して、レフスキ・ソフィア相手になった時に気が抜けることは十分考えられる。
すなわち、逆に言えば、バルサ・チェルシー・ブレーメンは、警戒すべき2チームとの直接対決は勿論だが、対レフスキ・ソフィア2試合での勝ち点が最後に効いて来るのではないかと思われる。

実績や総合力などで見ればやはりバルサ・チェルシーが抜ける可能性は高いものの(ブレーメンは攻撃力は問題ないが守備力で見ればバルサやチェルシーから見れば明らかに落ちるし)、今シーズン移籍してきたジエゴが国内リーグ戦ではいきなり嵌まって好調のブレーメンが調子に乗ったら、大混戦になるかもしれない。


☆Group B【インテル/バイエルン・ミュンヘン/スポルティング・リスボン/スパルタク・モスクワ】

・・・普通に考えれば上2つ、ではあるが、インテルは少々脆さがあるし、バイエルンはバラックの穴が埋めきれていない。今年は活躍が期待されているFWのサンタクルスも、W杯から引き続き、存在感はまだ余りない。

但し、戦力値、実績、クラブの格から言えば、最終的には順当に上2つが抜ける可能性は非常に高いだろう。上2つにとって警戒すべきは、リスボンよりはスパルタク・モスクワの方だろう。ロシアリーグは他の欧州リーグと開催時期がズレているし、極寒の地での戦いは当然アウェーにとっては相当やりにくい。セリエやプレミアなどでプレー経験のある選手もいる。

もっとも、インテルがスパルタク・モスクワとアウェーで当たるのは10月終わり、バイエルンも11月初めであり、この頃にはインテルもバイエルンもコンディションは十分整っているだろうし、逆にモスクワの方はシーズンの最後か終わった直後くらいで最も疲労している時期なので、実際はそれほど問題ではないだろう。


☆Group C【リバプール/PSV/ボルドー/ガラタサライ】

・・・なかなか読みづらいグループと言える。一見リバプールが抜けてそうではあるが、リバプールもクラウチ以外はFWが大幅に入れ替わった後であり、まだコンビネーションという点ではチームはフィットしていない。CBのヒーピアの衰えにより新しくキャラガーとコンビを組んでいるアッガーもまだ未知数である。

PSVは相変わらず監督がヒディングであり侮れないが、フェネゴール・オブ・ヘッセリンクやオーイエルが放出してしまうなど選手層は少々心許ない。ボルドーはミクーが戻ってきてなかなか面白いチームになっているが、CLは久しぶりの出場でどこまでやれるのか不安が残り、ガラタサライも未だハカン・シュキルがエースなくらいなので戦力値としては微妙。

どのクラブもホームでの強さは持っているので、いずれのクラブもアウェーでどこまで戦えるかがカギになるだろう。リバプールの調子がいまいちだと、もしかしたらこのグループは一番の大混線になる可能性もあるだろう。


☆Group D【バレンシア/ローマ/オリンピアコス/シャフタール・ドネツク】

・・・バレンシアにとっては、他のグループに比べれば比較的いいグループに入ったといえる。ホアキンも入り(どうもベティスの前会長・筆頭株主の人間が認めておらず逆に懲罰的な別クラブへの移籍をホアキンに課そうとしているようでまだ揉めているようだが。これはベティスのFWオリベイラを獲得しようとしていたミランも同様の状況)、多くがスペインの代表・元代表クラスで構成されるメンバーは戦力値的にはやはりトップと言える。

勿論、アイマールやF・アウレリオの抜けた穴は小さいとは言えず(アイマールの放出は監督の戦術との相性によるもののようだが)、選手層も他のビッグクラブと比べれば厚くはないので、磐石とは言えず、ローマ以下も付け込む余地はある。

ローマは昨シーズンはノートップサッカーが上手く嵌まりなかなか面白いサッカーを見せることができたが、CLと二束のわらじを履くには選手層は薄く、補強もまだまだだ。疑問符はつくが、トッティがしっかり活躍できれば、策士スパレッティのもと、GL突破は十分望めるだろう。

オリンピアコスはベテラン勢、シャフタールは中堅クラスやいい若手を揃えており、最近はGL突破こそできないもののCL本戦には常連となりつつある「しぶい」両クラブなので、バレンシアやローマがコンディション的に、或いは戦術的になかなかまとまらずにもたついた場合は上2つを食うチャンスも出てくるだろう。