劇団恋におちたシェイクスピアのブログ

長内那由多主宰による劇団のブログ

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『風のたより』終了しました!

2017-08-08 23:51:04 | 公演情報
おかげさまで全回満席、無事に公演を終えることができました。
ご来場の皆さま、応援して下さった皆さま、本当にありがとうございました。

昨年、試験的に始めた百草園での公演ですが今回の成功を経て、恋おち独自の公演スタイルとして方向性が見えてきたように感じています。

8/6という上演日ではありましたが今回は原爆にこだわらず、より多くの証言を集めてみました。
中でも僕が重要視したのは原爆も戦場も体験していない、いわば“身の丈の戦争体験”でした。例え五体は満足でも、心に負った傷は何十年経とうと癒える事はなく、一生涯つきまとう…。全てを奪う戦争が如何に僕らの生活を侵食していくか。より自分に引き付けて考えるきっかけになればと構成していきました。

今回は詩を計3編読みました。朗々と歌い上げるのではなく口語調で、まるでメソッド演技のように自らに近付けて喋るというスタイルを取ったのは演者としても演出家としても面白い試みでした。これは今後、さらに深化させていきたい技法の1つです。
一方で実質の一人芝居となるこの公演形態において、演者の力量はまだまだです。約20分間を一人で支えるだけの技量がまだまだ足りないと痛感しました。今後の課題として取り組んでいきます。

公演を終えてはみたものの、「8月6日だから」と時節に絡めた一時的なものとして終わってはいけないテーマです。
劇団としての今後の活動はまだ未定ですが、しばらく恋おちは(そして作家である主宰は)こうした一連のテーマに挑んでいく事になると、衝動を覚えています。

※劇団のFacebookページでは公演の様子をいくつか写真に収めています。ぜひ見て下さい※
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【公演情報】朗読公演『風のたより』

2017-08-06 23:07:49 | 公演情報

【ご来場予定の皆さまへ】
・会場はお茶室で、エアコンがありません。
竹藪に面しており、涼しい風が吹き込んできます。扇風機が相当数あり、できる限り涼しくなるように風を循環させています。当日は冷たい飲み物(お茶、水等)や塩飴をご用意しております。

・百草園まではかなり急な坂があります。徒歩はあまりお勧めできません。


今年も8/6に『風のたより』を上演します。
これは昨年も2回上演した反戦、反核をテーマとした朗読公演です。

詩人である石川逸子さんが編纂した季刊誌『風のたより』から戦争体験者による証言を役者達が演じ、読み上げていきます。
昨年11月はテーマ別に2つのプログラムで構成しましたが終演後、多くのお客様がその場で通し券を購入されるなど強い支持を得る事ができました。

今年はプログラムを一部入れ替え、再び百草園で上演します。
昨年と今年では日本の空気もさらに変化したと感じています。戦場、原爆体験に限らず、より様々な角度から戦争体験を掬い上げました。
軍靴の音がより高鳴る今、名もなき個人の目線から戦争がいかに日常を侵食し、人生を狂わせていくのかをテーマとしています。

普段の劇場公演とは違う、静かな森の中での朗読にぜひ耳を澄ませてみて下さい。

【上演作品】

『またひとり』(詩)
作・石川逸子
広島原爆に遭遇し、生存した原邦彦は被爆から22年後、友の死をきっかけに同級生の被爆状況、経過を記した『ゆうかりの友』を編纂する。いずれ訪れる死の恐怖と生き残った負い目を抱えて、彼は何を伝えようとしたのか。


『帰ってください』(詩)
作・石川逸子
戦争で二人の息子を失った母は、今日も浜場で彼らの名を呼び続け、そのやりきれない想いを歌に遺す。


『散華 戦死した兄の婚約者へ』(証言)
文・野際康夫
最愛の兄の戦死を婚約者へ伝えることができなかった弟。50年経った今もなお、彼の心を悔恨と哀しみが占める。


『一九四三年冬の手紙 ある牧師の思い出』(詩)
作・千早耿一郎
召集令状を受け取り、憲兵隊に出頭した“あなた”。その後、変死体として発見される彼の遺留品に残されていた言葉とは。


『弟とピカドン』(証言)
文・武田恵美子
広島原爆で被爆しながらも生還した弟は、やがて放射能によって凄惨な最期を遂げる。克明に綴った姉の述懐。


劇団恋におちたシェイクスピア朗読公演
『風のたより』

・演出、構成
長内那由多

・出演
飯田慎治
金子香里
山家浩
長内那由多


・日時 8/6(日)(各回約45分程、定員約10名)
13:00←前売り完売
15:00

・所
京王百草園内「三檪庵」
日野市百草560(京王線百草園駅下車徒歩10分、または聖蹟桜ヶ丘駅・高幡不動駅からタクシー10分)
※庭園内にあるお茶室で行います。
※坂道のきつい所にあります。真夏の徒歩はあまりお勧めできません。

・チケット
\1000(前売当日共に)
※百草園に入るには別途入園料¥300がかかります※


予約受付はこちら

お問合せ koi_oti@yahoo.co.jp




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『風のたより』、2017年のこと

2016-12-08 23:33:17 | 公演情報
あけましておめでとうございます。
遅ればせながら、今年も宜しくお願いします。

劇団ブログとは別に個人の映画ブログを立ち上げたら、更新するのが面白くなっちゃってこちらがおろそかになってました。
スミマセン。
しかし、SNSって凄いですな。著名な方が1発ツイートしてくれただけでアクセス数が急上昇し、gooブログランキングで800位台まで上がりました。こんなの初めて。

さておき、2017年がスタートしました。
恋おちとしては活動予定は今の所ほとんど白紙です。
昨年は個人的に『ひとり三国志』『ブカブカ』と一人芝居を2本もやる事ができましたが、パフォーマーに比重を置くと作家としての創作活動は滞ります。両方バランス良く、というのはないのです。どちらからに集中し、やり切ってこそです。

だから、今年はじっくりと執筆し、作品を創らなければならないと考えています。

一方で今年も夏に『風のたより』を再演したいと思っています。
昨年11月に行った都内公演は集客こそ今一つでした(いや、二つも三つも劣りました)が、いつも以上にアンケート回収率が高く、非常に熱い感想の数々をお寄せ頂きました。A、Bと2つのプログラムに分けて上演したのですが、当日に通し券を買って下さるリピーターも思いのほか多く、とても手応えのある公演でした。
今の時代、繰り返し声を上げる事でプロテストしていかなくてはならないと考えています。奇をてらったり、風刺するのはもう少し先の話です。泥臭くても、正攻法で、バカ真面目にやるべきだと思います。

『風のたより』はリーディングの上演形態ですが、役者はほぼセリフを入れており、身体も使って所謂“演技”をしています。他人の言葉を自分の体を介して発声しながらも、そこには戦争体験者でしかわかりえない実感の差がつきまといます。その埋まらない距離を観客側も意識する事がこの演目の重要性であり、その視覚的な象徴として演者は台本を持っているのです。

僕自身の創作である劇作品と『風のたより』はこうした差別化をして今後、恋おちのレパートリーとして続けていきたいのです。


とはいえ、当面は沈黙が続きます。
最新情報はフェイスブックとこちらで随時アップしていきますので、気長にお付き合い下さい。
今年もよろしくお願いします。

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【公演情報】劇団恋におちたシェイクスピア第13回公演『風のたより』

2016-10-28 19:10:53 | 公演情報
恋おち、今年最後の公演です。

これまでとは違い、台本を持った状態で演じるリーディング公演です。

ここ数年、構想している新作長編を制作するにあたって、様々な“通過点”が生じました。
原発問題を寓意的に描いた6月のソロ公演『ブカブカ』、広島原爆の被爆者証言を朗読した8/6上演『風のたより』。

作家1人の創作行為に留まらず、カンパニー全体でテーマを深めていくための3つめの“通過点”です。


劇団恋におちたシェイクスピア
リーディング公演『風のたより』


詩人の石川逸子さんが編纂する季刊誌『ヒロシマ・ナガサキを考える』『風のたより』から広島原爆被爆者の証言を中心に数編を抜粋してリーディン
グします。今回は8/6に百草園で上演したバージョンに新たに3作品を加え、2つのプログラムに構成し直しています。

【Aプログラム~戦争までの距離】
戦後70年が過ぎ被爆者、戦争体験者が少なくなるにつれ、言葉だけが取り残され、概念となって一人歩きを始めた「戦争」。戦争を知らない世代である我々が個人の目線から語られた戦争体験を読むことで今一度、自分に引きつけ、近づき「戦争」との距離感を探っていきます。

広島原爆投下からわずか6時間後に娘を探しに市内へ入った父親が、その痛切な体験を語る86歳時の講演記録(『使命と思って語る広島原爆』)。時同じくして爆心付近で被爆しながらも生還した弟がその後、放射能によって凄惨な最期を遂げる様を綴った姉の述懐(『弟とピカドン』)。そして復興後の広島の風景に喪失を歌った『復興した広島をさまよう歌』の3作品。

【Bプログラム~3つの時代、核とレイシズム】

広島、コロラド、そして福島。3つの時代、3つの場所に共通する“核”の存在。放射能によって苦しめられる人々を通して今日、世界中で吹き荒ぶレイシズムの正体を探っていきます。

戦後の被爆者の生涯が詳細に綴られた『わたしのヒロシマ』。コロラド州でウラン採掘に従事させられながらもその後、一切の補償も受ける事ができず、社会的に抹殺されたナバホ族のインタビュー。福島原発事故により退去を余儀なくされた酪農家が実情を訴えた講演記録(『原発さえなければ』)の3作品。


・日時(各回30分前の開場)
11/22(火)
A】19:30

11/23(水・祝)
B】13:00
A】16:30
B】19:30

・場所
RAFT(東京都中野区中野1-4-4 1階)

・チケット
¥1500(前売り、当日共に)
AB通し券¥2500


演出・構成・・・長内那由多
出演・・・飯田慎治、金子香里、ツダヒロ、原田美穂、山家浩、岡本智美


・予約、問い合わせ
https://www.quartet-online.net/ticket/kazenotayori

koi_oti@yahoo.co.jp
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出演情報~tea for ONE 「10の銃と10の自由」

2016-10-03 00:21:23 | 公演情報
この度、劇団員の金子香里がtea for twoへ客演します。

かねてからお付き合いさせて頂いている劇団で、6月に主宰長内が行った「ブカブカ」もtea for two主宰大根さんの台本でした。
今回も併せると飯田慎治、長内那由多と続いて3人目の客演となるのでほぼメンバー全員がtea for twoに出ている事になります。

個人的には普段、あまり他の劇団を勧めたり、連れだって観劇に行く事はないのですが、tea for twoだけは違います。
皆さま、ぜひご来場下さい。

tea for ONE
「10の銃と10の自由」

愛とか名誉とか宗教とかお金とか、
それぞれの価値や正義を自由に持っていられればいいのだけれど、
世界は小さくなった。
海と山の向こうも見えるようになったし、地球の裏側からも声が聞こえてくる。
ついでに拳も飛んでくるんじゃないかと怯えたりなんかして。
見えない自由が欲しくて、見えない銃を撃ちまくってた時代はまだ幸せだったのかもね。
自由を守るために銃を持ったら誰も手離せなくなりました。
やめられない。止まらない。
10の銃を突きつけ合う10人の役者たちの円環劇

【作・演出】
大根健一
【出演】
西尾早智子
大岡伸次
小森健彰
湯澤千佳    
野瀬正人
佐溝貴史(正直者達)
永田南
金子香里(劇団恋におちたシェイクスピア)
野村優海
山村篤史(ひねもすほろすけ)

【STAFF】    
舞台監督 西川也寸志+伊藤 智史+箱馬研究所
照明   葛生英之(Kiesselbach)
音響   島貫聡 和田匡史
衣装   塚原美穂
題字   兄貴 漢塾
写真   片倉孝
デザイン 遠藤チカ
制作   守山亜希 
協力 tea fo two

【会場 】
下北沢 小劇場B1
〒155-0031 世田谷区北沢2-8-18北沢タウンホール地下1階
03-6416-8281
http://www.honda-geki.com/b1main.html

【開演時間 】
11/2(水)       19:30
11/3(祝) 14:00/18:00
11/4(金)       19:30
11/5(土) 14:00/18:00
11/6(日) 14:00    
【料金】
3300円 (日時指定・全席自由)    
【お問い合わせ】
070-5467-2450  
tea42spoon@gmail.com 


【前売開始】2016年10月1日  

ご予約はこちら
金子香里扱い予約フォーム

↓↓↓
https://www.quartet-online.net/ticket/one10no10?m=0dhfhfh
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「風のたより」公演終了しました!

2016-08-13 23:46:17 | 公演情報
朗読公演「風のたより」、無事に終演しました!
ご来場下さった皆様、応援してくれた皆様、ありがとうございました。
座員一同、非常に貴重な時間を過ごさせてもらいました。


7月に行った「NAYUTA OSANAI TALKING BLUES」直後に企画し、わずか1週間の稽古期間で行いましたが、今後の試金石となるような実りの多い公演だったように感じています。


まず、恋おちとしてオフィシャルでは初の既成作品の上演だったこと。作品を読み解いていく稽古はオリジナル作品に取り組むそれとはまた違う新鮮さ、難しさがあり、これは演出・構成の僕にとっても楽しい体験となりました。

また今回の公演会場も特別な空間でした。
百草園はオフシーズンなのか来園客はほとんどなく、木々の擦れ合う自然の音の中、竹藪から吹き抜ける涼風にあたりながら和室で耳を澄ます劇空間は非常に得難いものでした。キャパは10人も入れば狭いくらいですが、この密接感は劇団の今後の公演形態の1つとして深化させていきたいと思っています。

当日は原作者である村上さんもご来場下さいました。
終演後に短い座談の時間を設けたのですが、近年は被爆体験を多くの前で語るような講演活動はされていないという事でヒロシマ、原爆を全くつながりのない立場の人間(僕)がどう描いていくのか。その事についてのスタンス、心構えをどうすべきか激励を頂けた…という風に感じています。


また原作者を意識した事で、キャストはこれまでにない演技を発揮していた事が非常に印象的でした。幾人かの役者はおそらく恋おちに参加して以来のベストアクトだったと思います。今更ながら演劇が舞台の上だけでは決して成立しないものだと実感しました。

そして舞台とは一回限りの、ある種の事件性によって成立しています。そしてこの戦後71年目の8月6日という日は本当に1度限りの、我々と観客席の一合一会でしか起こり得ない接点なのです。演劇がそんな時間を創ることが出来るという事実に改めて面白味を感じたのでした。

さて、今回の公演は年内に「完全版」としてより長尺のバージョンを都内劇場で上演したいと企画しています。
詳細はまたいずれ。
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朗読公演「風のたより」

2016-07-25 23:51:08 | 公演情報
日程が差し迫っている中ですが、急きょ決定しました。
通常の舞台公演ではなく、リーディング(朗読)公演となります。

今回は詩人である石川逸子さんが独自に発行している季刊誌「ヒロシマ・ナガサキを考える」「風のたより」より広島原爆被爆者の証言を中心に数編を読んでいきます。この2誌は原爆はもちろん、様々な社会問題に対するプロテストを込めた詩、証言を集めた非常に力強い冊子です。

一個人の目線で語られる凄惨な体験記を通じてしばしば忘れられてきた過去と僕たちが生きる現在の接点を探っていきます。

ここ1年ほど被爆3世を描いた作品を創ろうと資料を読み、メモを作り、広島へ足を運んでリサーチを進め、その過程でこの2つの冊子と巡り合いました。今後の創作をより深め、また座組としてもより理解を深めていくためのワークショップ的な意味合いもある公演です。

広島原爆投下の8/6という日に劇場ではなく、ちょっと変わったロケーションで行います。
耳を澄ませ、熟考するには良い空間だと思います
ぜひお越し下さい。


劇団恋におちたシェイクスピア番外公演
「風のたより」

・演出、構成
長内那由多

・出演
飯田慎治
金子香里
山家浩
冷水優果
長内那由多

・日時
8/6(土)13:00、15:00(各回約45分程、先着10名まで入場可能)

・所
京王百草園内「三檪庵」
日野市百草560(京王線百草園駅下車徒歩10分、または聖蹟桜ヶ丘駅・高幡不動駅からタクシー10分)
※庭園内にあるお茶室で行います※

・チケット
\500(前売当日共に)
※百草園に入るには別途入園料¥300がかかります※

・ご注意
お茶室内にはエアコンがありません。お客様ご自身で冷たい飲み物、扇子など涼を取れるご準備をして下さい。

・予約受付、お問合せ
koi_oti@yahoo.co.jp





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「ブカブカ」終わりました!

2016-07-17 16:45:21 | 公演情報
NAYUTA OSANAI TALKING BLUES Vol.4「ブカブカ」、無事に終了しました!
ご来場して下さった皆様、応援して下さった皆様ありがとうございました。


終わってみればやっぱり1ステージのみというのはちょっと勿体なかったかな?という気もしています。
公演が終ってからより自分の中でパフォーマンスの発展性を感じられたし、スタッフと合流してからのラスト3日間の稽古は非常にインスピレーションに満ちていたように思います。

今回の製作のポイントは寓意的、一歩間違えれば“クサく”なりかねない作品本来の語り口をどれだけ自身と観客の心情にリアルなものとして近づけるか、というリアリズムの構築でした。そしてこれは稽古のホントに終盤で発見したのですが、こういう結果を許してしまった自分自身に対する怒りも込めてみたのです。

完璧とは言わないけれども、おかげさまでこれからも芝居を続けていける楽しみを発見できた公演でした。
機会があればまたぜひ挑戦したい演目であります。

さて、恋おちは8/6に朗読イベントを企画しています。
近日中に情報公開できると思います。今年は色んな形態で発表し続ける事になるでしょう。
では、また。



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公演情報“NAYUTA OSANAI TALKING BLUES VOL.4”

2016-07-13 23:07:06 | 公演情報
主宰・長内那由多による不定期企画“トーキング・ブルース”の第4弾を行います!

これは自らの作・演出にこだわった本公演とは違い、役者としてのパフォーマンスに重点を置いたトライアスロン的なソロ公演です。

今回は第2弾に引き続き、劇団tea for twoの主宰・大根健一氏からお借りした戯曲「ブカブカ」を上演します。

これは原発問題に対する批評的な寓話であり、悔恨と郷愁に彩られた痛切な一人芝居です。

「オレの方が上手く演れる」とケンカ売ってお借りしました(笑)

ぜひご来場ください!

“NAYUTA OSANAI TALKING BLUES VOL.4”
「ブカブカ」

【作】
大根健一

【演出・出演】
長内那由多

【時】
7/13(水)
19:30開場、20:00開演
(上演時間60分)

※公開リハーサルを16:30開場、17:00開演で行います(無料)※

【所】
RAFT
東京都中野区中野1-4-4 1F

【チケット・前売り】
当日¥2500

【ご予約・お問合せ】
koi_oti@yahoo.co.jp
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“a visiting card”トリビア集

2016-01-18 21:54:23 | Weblog
公演情報をアップしようと思ったら、1月公演の終演後に振り返りを更新することをすっかり忘れていました。ごめんなさい!↓


恋おち番外公演“a visiting card”、おかげさまで無事に終える事ができました。
応援してくださった皆様、誠にありがとうございました。全3ステージ、RAFTの推奨鑑賞人数めいっぱいのご来場でした。

恒例、作品に関するトリビア、解説集です。
鑑賞後の手引きにお読みください。


1、“不惑3部作”
当初の公演コンセプトは“恋おちの多彩な作風をワンパッケージにしたサンプル品のような企画公演”と考えていました。ドラマ作品、ダンス、ジャンルものと系統毎に分けた2プログラム公演を構想していたのです。

結果、ドラマ3作品のアンソロジーとなったわけですが、3本が出揃うと作者のまったく無意識の部分で共通項が増えていったのは面白い現象でした(こんな事なら最初から連作にすれば良かったかも知れないけど、狙ってはできない緩やかなつながりだった気もする)。

今回は僕よりも一回り以上、年上の人たちを主人公にしました。若くもなければ年寄りでもない。大成もしていなければ未熟と言われる程でもない。子供の頃は40代になれば物質的にも精神的にも充足しているのだろうと思い描いていたけど、そんな事あるハズがない。人はいくつになっても自分とは何者なのかと苦悶し、探求するのではないか。誰かを愛し、愛されたいと求めるのではないか。そんな生きる上での孤独と葛藤は人生を折り返し始める時期だからこそより強まるのではないか。

そんな孤独と葛藤こそ、僕が物語を描き始めた初期の作品に通底したテーマだった事を思い出しました。
演出上のテーマは“大人の青春モノ”。葛藤や迷いはむしろ内に抱えたエネルギーの暴発としてポジティブに描こうとしてこの3部作になったのです。


2、「ハプンスタンス」シリーズ
2011年の「ロビーにて」、2013年の「ハプンスタンス」、そして今回の「ハプンスタンス#3」からなる3部作シリーズ。
偶然知り合った純と麻佑がお互いの将来を語り、ほのかな恋心を抱き始めていく所で終わる“20代編”。数年後、それぞれ全く違う道を歩む2人が再会した事で青春時代の終わりを悟る“30代編”。そして結婚後を描く今回の“40代編”と同じカップルを年代毎に定点観測した連作です。

今回の製作動機はあたかも運命のカップルのように描かれた2人が結ばれた後、本当に幸せになるのか?という興味からでした。
それは二人のキャラクターを掘り下げていく旅でもあり、特にヒロインの麻佑を描くことはとても興味深く、楽しかったです。
結婚、出産を経て創作活動から遠ざかった彼女の鬱屈は常に人が自分を自分たらしめるものは何かと追及する衝動ではないでしょうか。

そのエネルギーが深い愛情を持った(そして男として退屈になってしまった)純とぶつかった時、一体どんな愛の境地に達するのか。まだまだ描き足りないと思います。これは4作目を書くことになるのか、はたまた企画中の3部作一挙上演で改稿されるのかまだわかりません。


3、“同級生2部作”
2012年に「同級生 女性ver.」を上演した時からその相似形として男性版も作りたいと常々思ってきました。
40代、女子とは違ってそんなに頻繁には会わず、年賀状だけのやり取りを数年続ける。それからクライマックスは「ヘイジュード」のカラオケをする。早い段階から断片的なパーツは決まっていました。

初稿はもっとオフビートなテイストで、同級生3人がダラダラと「スターウォーズ」や仕事、セックスのことを話すだけの構成でした。大人になりきれないオッサン達。ところが3人目の男性キャストが決まらないまま稽古開始日を迎える事となり急きょ改稿。いつまで経っても3人目が現れない上演バージョンとなり予想外の奥行が生まれました。創作とは常々、外的要因によって思わぬ仕上がりになるものです。

再演となった女性バージョンの方はキャストの年齢層に合わせて初稿から設定年令を5歳引き上げました。30代前半と後半は全くシチェーションが違う事に気付かされましたがセリフを大きく変える事なく、解釈を変えるという作業はめったに再演を行わないため非常に興味深かいものでした。

また女子がかしましく喋っている画はどんな場面設定も通用するダイナミックさがあり、それだけでもあと数パターンは再演ができる演目だなと可能性を感じています。カウンターバー、和室、etc…また新しい3人(と1人)が集まった時にぜひやりましょう。


4、職業“作家”
恋おち作品には職業作家のキャラクターがよく登場します。これはもちろん僕自身のオルターエゴ。年令や性別を超えて作品のどこかに必ず僕自身が存在しますが、自身で演じることは想定されておらず、今まで一度も演じた事がありません。


5、トリビア
「同級生」(男性ver.)
・飯田慎治はなぜかニートの役ばかりが続く。おそらく恋おちでは年収200万以上の役は演じた事がない。

・スナックのママは「ヨルタモリ」の宮沢りえをイメージして書いた。

・場所の設定はなぜか長野県松本市である。2005年の「トーキョー・SEX・ディストラクション」でもヒロインは最後に長野へ向かった。東京から離れた田舎の象徴として使われる事が多い。

・作者は「スターウォーズ」の1~3も好きである。

・エンディングの「ヘイジュード」は映画「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」で使われたバージョン。構想段階からのこのアレンジでやろうと決めていたが、今となってはデヴィッド・ボウイの「スターマン」も試してみたいと思っている。


「同級生」(女性ver.)
・初演に出演したのは宮城範子だけである(マリ子役を演じた)。

・ウェイトレスが最後にキレる相手は初演は向井理、今回は五郎丸だった。なぜこの二人にしたか、特に意味はない。

・冒頭「死ぬのは奴らだ」で踊り狂うシーンは映画「アメリカン・ハッスル」のオマージュ。

・もともとは恋おちの次回作リストに常に名前が挙がっているホラー「鳴子のチェーンソー虐殺事件」のプロトタイプとして書かれた脚本である。かしましくガールズトークに花を咲かせる前半、殺人鬼と戦う後半に分かれる…ハズだが本編を書いた事は一度もない。


「ハプンスタンス#3」
・前作で純は別の女性と結婚していたため、バツイチである(だが細かい設定は決めていないのでパラレルと作者は考えている)。

・純は現在、TVの情報番組の構成台本を書いているという設定。番組のイメージは日曜7:30の7チャンネルである。

・娘の同級生として“祐太くん”という名前が出てくる。これは「同級生」(男性ver.)に登場する吉田の息子と同じ名前であるが、時間軸に整合性はない。


・・・こんな感じでどうでしょう。
また何か面白いことを思い出したら加筆するかもしれません。
いや、そんな事してないで次回作の準備!
また劇場でお会いましょう。










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