なんてこったィ !! ナチュラおじさん Blog

埼玉県|鶏卵|たまご|放し飼い卵|平飼い卵|アニマルウェルウェア|農場HACCP|

アニマルウェルフェアと電球 4

2010-01-22 06:48:23 | ナチュラファームの紹介
おはようございます。埼玉県寄居町の丸一養鶏場、"ecocco(エコッコ)"ナチュラファームの一柳憲隆です。
ココまで来るのにずいぶん話が長くなりましたが、実際に鶏舎にLEDを付けてみました。このLEDは調光 "しない〟タイプです。今までの前振りは何だったのかと言われてしまいそうですが、まだ200V調光タイプにはコレだ!!ってのがまだないので、一部調光させなくてもよい箇所を全て付け替えてみました。
早速開封してみると、クリアガラスの部分は耐熱プラスティックのようになっており、落としても絶対に割れません。これもコスト削減効果にもなるのでしょう。


▲今まで付いていた200V耐震電球 消費電力40W


▲三菱電機オスラム社製 PARATHOM 100・200V兼用 消費電力2W


やはり最初の印象は、当たり前だが白い!しかしこの明るさであれば40Wの白熱球と遜色がない感じがします。しかも交換時にはとても苦労しましたが、白熱球200Vは100V40Wと比べても相当熱い。対してLEDはまったく熱くならないので、夏場の温度管理にはかなりの効果が期待できます。

鶏舎全体で比較してみると、


▲白熱電球


▲LED電球

LEDのほうにニワトリが居ないのは、産卵開始してまもないためアプローチできないようになっています。明るさの質は違いますが、そのことを差し引いてもそんなに明るさに差がないように感じています。今回44個交換しましたので、単純な計算をすれば、40W×44個-2W×44個=1672W相当が減ることになります。早速変化もでてきて、以前は電球のまわりに巣外卵も産むことがありましたが、LED電球から半径1m以内のところにはまったく巣外卵がなりました。もちろんこれはありがたいことですが、電球が温かくなくなってしまったからか、もしくは今までと光の性質が違うので若干眩しすぎたのか、このところはもう少し検証してみようと思います。

今回のお題で言いたかったことは、アニマルウェルフェアと電球=照度は、とても重要な関係にあることです。以前ドイツ視察で紹介した"ビームサーベル〟のような蛍光灯を使い、エンリッチドケージに対して縦に吊るして上から下まで満遍なく光が行き渡り、適切な照度にしています。
またエンリッチド・エイビアリーも産卵巣箱があるので、ストレス緩和のために照度を落とす必要もなく、先の視察でもEUの最新の飼育システムでは、もう白熱球が買えませんので蛍光灯が標準化されてますし、いずれはLEDなどに変わっていくのでしょう。
日本の各鶏種の飼養管理マニュアルには、ケージ飼育前提で「明るさは光源から最も遠い鶏の目の位置で測定されるべきで、例えば、産卵期間ではその位置で10ルクス以上の明るさが必要である。2段または3段ケージ飼育の場合には、最下段でこの明るさがなければならない(㈱ゲンコーポレーション 鶏種ボリスブラウン第5版より抜粋)」と記されていますが、実際最下段のニワトリ目線で10ルクスにするには極端に調光を下げるわけにはいきませんが、逆に電球に最も近い最上段では明るすぎてストレスになる可能性があり、何とも難しい問題です。
日本のアニマルウェルフェア指針では照度に対して明確な数値はなく、収容スペースを指針通りの数値の飼育羽数にしても、巣箱がない限りは、前述の通り数値化するのは難しいため、あえて検討委員会では数値化しなかったと思います。

"日本として適応している〟アニマルウェルフェアをどのように考えなければならないのか、すぐにでも真剣な議論をしなければいけない時期にすでに来ていると「あいかわらず」ですが思ってます。そんな状況下でも、全国のアチコチで超大型生産者の一部の方々がウインドレス直立ケージを建設しています。

-了-

*+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++*
アニマルウェルフェアの考えに基づき、にわとりの健康を通じて、人の健康へ貢献したい。
ナチュラファームは、にわとりのこと、人のこと、これからのことを大切にしたいから …
ecocco (エコッコ) を皆様へ大切にお届けしています。
ナチュラファーム/有限会社丸一養鶏場
0120-270-626
携帯電話・PHSからもご利用頂けます。下記のお時間にて対応させて頂きます。 
平日8:30~16:00 土曜日祝日8:30~12:00 *日曜日はお休みです。
*+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++*

Copyright:© 2009 Maruichi Poultry Farm All Rights Reserved.
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アニマルウェルフェアと電球 3 | トップ | 二黄卵予約状況のお知らせ 1... »
最新の画像もっと見る

ナチュラファームの紹介」カテゴリの最新記事