甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

12月27日 さらば青春の光企画「ごっそり」

2013-12-29 23:29:07 | ライブ感想♪
さらば青春の光の企画ライブ・ごっそりに行ってきました。
これがさらば青春の光の、そして私自身の本年のライブ納めとなりました。
とっても濃密で楽しいコントの数々の後に、だらだらしていてゲスいトーク(笑)
まあ、こんなところも、らしいのかな。
いつものように、出来るだけネタバレにはならないように気をつけつつ、ざぁっと感想。
さらばのネタだけタイトル言ってたのですが、他の芸人さんは私のメモの都合上勝手につけています。
……ということなのですが、なんだか今回のライブを見に行った時、
私が疲れ気味だったこととか、あと、ずーっと根詰めて資料を読んだりしなきゃいけない日々が続いていたので、
一つひとつのネタを見て、「これはどういう仕組みなんだろう?」とか「ここが矛盾してない?」など、
みたいな感じで、笑うより先にすごく頭で考えてしまうことが多くて。
さらばの新ネタをがっつり見るのも久しぶりだったこともあったのかもしれない。
だからちょっと、意地悪な見方をしてしまって、純粋にネタの感想になってないところもあるかもしれないのですが、それも含めて書いてみます。
すごく粗探しをしているようになってしまってるのですが、そういう見方をしようと思ってしていたわけではないんです。
いつもネタを見るときには色々考えてしまう私としても、なかなかここまでになったことはなかったので、
これも記念として残しておこうかなと思って書かせていただくことにします。
こうやって私の頭の中にどうしても浮かんでしまった疑問点に対する答えを、しっかり用意してくれているコント師だということも嬉しかったので。



さらば青春の光:控え室
これは完全に私が悪いのですが、このネタの仕掛けというか、一番初めに笑いが来るところで、意味が全くわかっていなくて…。
他のお客さんが笑って、森田さんのセリフが入って、だーいぶ時間差でやっとわかったって感じ。
ただ、森田さんの補足のセリフも、だいぶ長めに東口さんとのやりとりが入った後だったので、もうちょっと早く欲しかったなぁというか。
もう私が悪いんですが、常識を共有出来ていない人にとって、何がポイントなのか、どこがおかしいところなのかっていうのは、こんなに伝わりづらいのかって。
だからそういうわかっていない人にも、パッと伝わる一言がほしいなぁ。
イメージとしては、DVDに入っている「取り調べ」のような感じで。(私は未だにこのネタが一番好きかもしれない)
森田さんの「アリバイ怖ーっ!!」だけで全てを説明してしまうような、そういう感じのセリフが。
長々書いちゃいましたが、ネタのテイストとしてはとってもよかったです。
どっちかが振り回す訳ではなく、二人一緒に事態に翻弄されているところが新鮮でした。


マッハスピード豪速球:若者とおばあさん
初めて拝見したコンビなのですが、すっごく面白かったー!
ありがちな設定といえばそうなんだけど、それぞれのキャラが立っているから飽きることなく楽しめる。
本当にこんなことがあったら笑えないけど、ネタとして笑えるように成立しているのは、
いい塩梅で漫画チックにデフォルメされているからなのかなぁと思ったり。


さらば青春の光:ネットワークビジネス
あーいい!すっごくいい!!
冒頭の森田さんのうさんくささが最っ高だったー!!(笑)
普段のネタは、森田さんが理不尽に振り回されるコントが多いと思うんですが、
今回は森田さんが言ってしまえばうさんくさい役回りで、それをピンときてない東口さんが振り回していたので、
悪い奴をやっつけている感じがして、爽快ですらありました(笑)
それと、東口さんの役の設定からして、「なんでそんな人がこの営業マンと出会ったの?」とどうしても思ってしまったのですが、
その答えをしっかり用意していて、流れもきっちり作っていて、
さらにそれ自体がひとつの笑いどころになっているのはさすがだなぁと思いました。
こういうディテールがしっかりしているから入りこめる、信頼できる。
ネタを見ている時の客の頭の中まで把握されちゃってるんだなぁ。
本当にすごい、けどきっと本人達の思惑通りなんだろうなとおもってしまって、ちょっと悔しい(笑)
しかしちょっと気になってしまったのは、「ネットワークビジネス」というタイトル。
頭ではわかってはいるんですが、ネットワークビジネスと聞くと、感覚的にはどうしてもインターネットのイメージになってしまう気がして。
普通に「マルチ商法」でいいんじゃないかなぁ?
でもそれだとあまりにも露骨すぎて余白がないのかな(笑)


マッハスピード豪速球:結婚した友達の家
このネタもそう!
「なんでこんな相性悪そうな二人なのに、わざわざお家に呼ぶんだろう?」と思っちゃったのですが、
その答えが全体の中できれいな流れで出てきて、こういうところがしっかりできているコント師は信頼できるなあと。
しかも「なんだこの会は!!」というセリフの強さもあって大いに笑いました(笑)
ただ後半は若干空気が離れてしまった感じが。
もうちょい漫画チックに非現実的に振り切れてくれるといいのかも。


ラ・サプリメント・ビバ
自分のブログを漁ってみたら、私がこの方を拝見したのは、2年10カ月ぶりのようで!
ひー!あのライブそんな前か!時が経つのは早い!!
しかし時間があいても、サプリさんのネタへの印象は変わっていませんでした。(以前の感想はこちら
何だか、異世界に連行されたような気持ちになるというか(笑)
最初から地下の劇場でやっているライブなのに、さらにアンダーグラウンド感が漂っているこの感覚、なんなんだろう(笑)
すごく面白い、けど、なんだかふわふわした心地で見てしまう。


さらば青春の光:立てこもり
今回一番好きだったのは間違いなくこのネタでした。
あー、人の趣味って簡単に変わるものじゃないんだなー。
こういう、一つの言葉がきっかけでループしていくようなネタ本当に大好き。
「しつこい」とも「話が進まない」ともちょっと違うんだよな、ループっていう感覚。
そこを分けるのが何かはいまいち自分の中でもわかっていないけど。
加えて、冒頭のシリアスな雰囲気とーってもよかった。
コントのスイッチに切り替わる前の、芝居しなきゃいけないところは徹底的にやって頂きたいと思っている人です。
さらに、「なんで東口さんスーツじゃないんだろう…普通こういうのってスーツ着てる刑事じゃない?」ということがずっと気になっていて、
森田さんがそこを指摘した時に、「そうそう!」と思っていたんですが、そここそがこのネタの肝になるという。
だから納得したと同時に、すごく気持ちがよかった。
このネタは特に、森田さんが客にも違和感を持たせるように作っていたのかもしれないなぁ。
それにしても、ライブ中にも思っていたけど、改めて書いてみると、私やっぱり今回ちょっと頭で色々先回りして考えすぎだよ。
疲れているところにこんなことしてたら、そりゃネタ見るの余計疲れるよね(笑)


ラ・サプリメント・ビバ
考えすぎてしまう私の悪い所がでてしまって、サプリさんのネタを見ていても、
「すごいなぁ…」とか「音源作るの時間かかっただろうなぁ…」って思って、笑うより感心してしまうというか。
お笑いを見る態度じゃなくなってしまう(笑)
でも、将棋が終わるところは穏やかなのにぶっとんでいて最高に面白かったです(笑)


THE GEESE:健康診断の結果
いいネタだなぁー!スタイリッシュに淡々と進んでいきつつも、突然放りこまれてくるバカバカしさも魅力。
オチも綺麗に決まって気持ちがいい。


さらば青春の光:留学生
東口さんツッコミのネタもいいなぁ。
普段、陰のイメージが強いネタが多いので、ナチュラルなテンションで進めているのはとても見ていて新鮮というか、親近感がありました。
おそらく世の中には、さらば青春の光のエンジン全開の熱いところとか、話が進まないように感じられるしつこさが苦手な方も結構いると思うので、
(正直私もちょっと抵抗あって長い間ハマれなかったくち)、
そういう方にはこういうネタから入ってもらえると、とても見やすいんじゃないかなぁと。
森田さんの留学生も、本当にそういう人がそこに存在している、って感じられるような説得力があって見ごたえがあった。
ところで、このネタは一体どこから出発したんだろう。
「概念がない」というところから着想したのかなぁ。
それだったらすごすぎる。その一つのアイデア、それだけだったら到底ネタにならなそうなところを、
丁寧に色んな流れを積み重ねて一つのネタに仕上げてる。


THE GEESE:取り調べ
去年までは、私自身がほぼ東京吉本のライブにしか行っていないということもあり、ギースさんを見る機会がほとんどなかったのですが、
今年は色々な事務所の方が集まるライブに行くようになって、ギースさんを度々お見かけするようになり、
なんというか…イメージが変わった…(笑)
こういう自由でやりたい放題みたいなネタも結構やっていらっしゃるんだなって。
途中の尾関さんがかっぱ寿司を前面に押し出してくるところ最高だったー(笑)
そして、このコントでの高佐さんの表情が、普段の中世の王子様みたいな印象とはまるっきり違ってとってもダークだったのも印象的です。
いいよね、こういうのが見られるからコントが好き。コント師が好き。


さらば青春の光:放課後
冒頭のしっかり演技しなきゃいけないところは相変わらずしっかりやり切ってくれるから見ていて本当に気持ちがいい。
でもそこから、森田さんの「何やこいつ!!」というセリフで一気にコントのスイッチに切り替わるところがいいですね。
口調も表情も含めて全部好き。一発で仕留めるって感じ。
そこからの東口さんもまた秀逸で、とってもうざくて、
「確かにこんな人いじめられそう」という謎の説得力が生まれるところが最高でした(笑)

時々、ふとした瞬間に思うんです。
すごく、すごくひどい言い方をしますけど、よく森田さんは東口さんのことを切り捨てないねって。
まあ色々スキャンダルを起こすところもそうですが(笑)、
それだけではなくて、ほとんど森田さんがネタ作っていて、東口さんは寝てたり言い訳して帰ろうとしたり、
チケット発売の告知や芸人さんや関係者の方との交流だってほとんど森田さんがやっていたり、
よくそれでもやっていけるよなぁ、ストレス溜まらないのかなぁって。
でもまぁ、やっぱりコンビの関係性に外野が口を出すものではないんでしょうね。
さらば青春の光が、この二人がやるからこそ面白い。この二人がやるからこそいいコントになる。
さらば青春の光じゃないとダメなんだと見ている側が感じられるなら、それで十分なのかもしれない。
でも、こういうこと言いつつも、明日には解散してるかもしれないと思うくらいには、
もう何が起きてもおかしくないと思うことにしています(笑)


エンディングは全員でトークでした。
自分の印象に残っているところだけ箇条書き。


・ギースは、このライブの前にK-PROさんでライブに一本出てから来たそうです。
 だから一日で3ネタやっていたらしい。すごいな。
 東口「でも、ここに到着したのが、19:40くらいでしたっけ?来るなり、尾関さんが『ギャラは今日もらえるの?』って」
 尾関「お客さん、本気で引いてるからやめようよ~(笑)」
 森田「いや、俺も裏でガチで引いてたから!」

・尾関さんはそういうゲスいイメージがあるけど、高佐さんは素の時に何やってるかイメージがわかない、という森田さん。
 高佐「普通ですよ。クリスマスの夜とかも、ちゃんと一人でピアノの練習して」
 いろいろ聞きたい(笑)

・マッハスピード豪速球さんのお話を聞いているときだったかな、どういう流れか全然思い出せないのですが、
 東口さんに対して、みんなが「ん?何かあったんですか?」みたいにいじる流れがあって、
 尾関「3人組の~」とかわちゃわちゃやっていたのですが(笑)、
 そんな中で森田さんが、
 森田「こういう時俺は結構冷静ですよ」と言って、なかなか本気で距離をとってる感じなのが、見ていてちょっとひやっとしてしまった。
 うーん。色々上手くいってくれればいいんだけど。

・ラ・サプリメント・ビバさんは、普通に会社員として働いていらっしゃって、その傍ら…という感じで芸人さんをやってらっしゃるそう。
 元々、森田さんがサプリさんを知ったのは、ラブレターズがサプリさんの単独を見に行く時に、一緒に行こうと誘ってくれたのがきっかけだそう。
 森田さんはどんな方だか全然知らなかったけれど、その単独で大いに笑ったと。
 森田「もううらやましくてしゃあない!こんなにおもろくて、固定給もらってるんやって!!」(笑)

・なのでサプリさんには、芸人さんとして売れたいという願望はそこまではないらしい。
 ただ一つだけ、フライデーされて中吊りに名前が載りたいそう!
 高佐「それは売れなきゃできないよ」(笑)

・マッハスピード豪速球さんはオフィス北野所属。
 でも、事務所のトップのたけしさんにお会いすることはほとんどないそう。
 坂巻「みんなそうじゃないですか?(さらばに)鶴瓶さんとかに会います?」
 森田「あぁ…まぁ…」
 東口「まぁ、もう松竹じゃないですけどね…」
 坂巻「あ……」
 微妙な空気(笑)

・そこから、さらばは事務所立ちあげたんでしょ?という話に。
 マッハのお二人に、「今から他の事務所に入る気持ちはないんですか?」と聞かれて、「全然ない」と言い切っていました。おぉ…。

・高佐「これから、森東に新しい芸人を入れようとかっていう気持ちはないの?」
 森田「だから考えてますよ、ゆくゆくは。養成所ビジネスとか~」(笑)
 尾関「じゃあ森田くんが教えたりするの?」
 森田「そうですね」
 東口「いや、まず自分らが売れてないですから」(笑)

・尾関「ねぇ、ザ・森東って、芸人の取り分どれくらい?」
 もう尾関さんが、最初から最後まで絶好調でした(笑) 

・さらばにとっては、色々あった2013年最後のライブ出演だというのに、最後の東口さんの締めもなんともあっさりしたもので。
 「また来年もよろしくお願いしますということで。以上、ごっそりでしたーありがとうございましたー!」


さらば青春の光の存在を知ってから、本格的にハマるまで、私は2年近くかかりました。
名前は知ってた、ネタは何回か見たことある、けどハマらなかった。そういう時期が長かった。
簡単に言うと、私が彼らを本格的に見るようになってからは、松竹でいた期間よりも、やめることになってからの期間の方が長いことになります。
そんな人間が、彼らのことを何にも知らなかった人間が言えたことではないんですが、それでも言わせてもらうとすれば、
やめなくて済むんだったら、どこかで懸命に妥協点を見いだせる場所があったなら、やめない方がよかったんじゃないかと、私は今でも思っています。
この年末年始の特番ラッシュの番組表に、彼らの名前がないのがつらい。
面白い人が認められないもどかしさを味わうのは、もう散々だと思っていたのに。
せっかくつかみかけたチャンスを手放してまで、彼らが東京に何を求めに来たのか、私には未だにわからないや。
わからない私が悪いのかな。

ぐちぐちと色々なことを考えてしまうめんどくさい私でしたが、それでもなんだかんだずっと好きでいられたのは、
この毎月行われる自主ライブの存在があったからだと思います。
フリーになってから、単独のあった4,5,8月、そして会場がとれなくて出来なかった11月以外は全て開催されていた、さらばがネタ5本披露するライブ。
なんてストイック。
毎回見るたびに、このネタはこういう仕掛けなのか、こういう切り口なのかとか、
このセリフが好き、この演技が好き、この表情が好きって、いつも新しい魅力を見せてくれて本当にわくわくしました。
色々なことを考えてしまうとまたこのブログに多方面への悪口書いてしまうからやめよう。
理由は本当にシンプルなはずだ。
今一番面白くて、一番ドキドキわくわくするコントをする人達だと感じさせてくれたのが、さらば青春の光だっただけ。
好きになったのが、まぁタイミング悪くも、たまたま今だっただけ。

反省すべきところは反省してほしいし、悪いことをしたならそれに対してフォローをするつもりなど一切ない。
だけど、業界から干されかけていようが、ヤフコメで叩かれようが、誰に批判されようが、
わたしはきっと来年も、自分の好きな時に、自分の好きな人を見たいだけ。


さらば青春の光のコントが大好き。
一年間、本当にありがとうございました。

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