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国会の寝起き

先日、「議案の付託-その3」で、「吊るしをおろす」とか「吊るされたまま」といった用語の説明をした際に、与党理事の打合せを「与理懇(よりこん)」といったり、野党理事の打合せを「野理懇(やりこん)」といったりする国会用語があることに触れました。

他にも、官僚が書いた文章をそのまま閣僚等が読み上げる議案の趣旨説明のことを「お経読み」というなど、国会内でしか通用しない用語はたくさんあるのですが、今回は、延長国会の動きに関連する、国会の寝起きについて紹介したいと思います。

昨日より通常国会最大の95日間の延長国会に突入していますが、これを決める際、野党は反発しました。そして、国会は少しの間に留まりましたが、すべての審議が止まりました。つまり、国会が「寝て」しまったのです。

延長の申入れから衆議院本会議の延長議決までが行われたのは、6月22日(月)の夕刻から夜にかけてです。

6月23日(火)は、参議院常任委員会の定例日でもあり、本来の会期末である6月24日(水)を睨んで、多くの委員会がセットされていましたが、与党の一方的な大幅延長議決により、野党は反発し、これらの委員会は開会されるに至りませんでした。

6月24日(水)も同様、衆参ともにどの委員会も本会議も開会されませんでした。これを国会では、国会が「寝る」といいます。

本会議や委員会が開かれていても、「眠っている」議員の存在は否定できませんので、国会内で初めて「国会が寝る」と聞いたときは、???と思ったものです。
            
            [写真と今回の内容説明は、関係ありません]
国会が「寝る」=不正常ですから、これに対するのは、「起きる」になります。

今回、国会が「寝た」のは2日間だけで、これは与野党国対委員長会談で解消され、昨日から「起き」上がりました。

昨日、6月25日(木)の衆議院農林水産委員会から国会は「起き」はじめ、参議院は6月29日(月)の決算委員会から「起きる」見込みです。

どうでもいいですが、国会で初めて「国対」と聞いたときは、「国体」としか思い浮かばなかったですねえ。
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