goo blog サービス終了のお知らせ 

人口減少

2005年12月22日 | 社会ニュース
人口、初の自然減に 少子化進み1万人 05年推計 (朝日新聞) - goo ニュース

人口、初の自然減に 少子化進み1万人 05年推計
2005年12月22日 (木) 17:26

05年に生まれる赤ちゃんの数が亡くなった人の数を下回り、日本の人口が自然減に転じる見通しであることが、厚生労働省が22日に公表した人口動態統計の年間推計でわかった。1899(明治32)年に今の形で統計を取り始めてから初めてで1万人減るという。少子化を背景に秒読み段階に入っていた人口の自然減の開始は、今春のインフルエンザ流行の影響で政府予想(中位推計)より1年早まった。
人口動態統計では、海外への移住や外国人の日本への定住など社会的な変動は含まれていない。総務省が近く、10月の国勢調査に基づく総人口の速報値を公表する。
国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の見通しでは、現在1億2800万人弱の総人口は07年から減り始め、2050年に1億人になるとされ、日本社会は雇用や社会保障などあらゆる面で調整を迫られる。
推計値によると、05年生まれの赤ちゃんは前年比4万4000人減の106万7000人で過去最低を更新。人口1000人あたりの出生率も8.5と前年の8.8から落ち込んだ。
少子化が始まった70年代後半に生まれた世代が出産が多い年齢層である20歳代後半になり、母親人口の縮小が、少子化に拍車をかける構図だ。生まれる赤ちゃんの数は2014年には100万人を切ると予想される。
一方、05年の死亡数は前年比4万8000人増の107万7000人と1947年に次いで多く、3年連続で100万人超え。
社人研による02年1月の中位推計では、外国人を含む日本の人口は05年は約2万人の自然増になる見通しで、自然減に転じるのは06年(2万3000人減)の予定だった。1年早まったのは、今春のインフルエンザ流行という一時的な要因で約2万人が死亡した影響と厚労省では見ている。
だが、高齢化の進展で死亡者数は、団塊世代が90歳代に入る2040年には170万人に達する見通し。一方、出生率の落ち込みに歯止めがかかる兆候はなく、人口減少の終わりは見えない。
今回の推計は、市区町村への出生や死亡などの届け出に関する10月分までの集計をもとにしている。過去にも実績値と1万人以上の誤差があった年があるため、厚労省は「来年6月の実績集計時点で自然増になる可能性はある」としている。

       ◇

 〈阿藤誠・早稲田大学人間科学学術院特任教授(人口学)の話〉

人口減の影響について、子どもを扶養する負担が軽くなってほかの消費に回ると楽観する人もいるが、せいぜい30年後のことしか考えていない。長期的に社会を継続していくためには、少子化の傾向に歯止めをかけるしかない。晩婚・晩産の傾向が進む中で、キャリアを積んだ女性が30代でも子どもを産みやすいように、保育所の整備などの環境づくりや、仕事と家庭のバランスを重視する社会的な合意をつくり上げる必要がある。

最新の画像もっと見る