ラグビーワールドカップ日記(西暦2019年のラグビーフットボール)

優雅で感傷的な日本ラグビー(あるいは「カヴァレリア・ルスティカーナ」について)
旧「バックスタンドで会いましょう」

新たなる旅立ち

2013年06月25日 06時23分47秒 | ジャパン
数々の惜敗・惨敗が思い出されるUSA戦。秩父宮の初戦は本城がPGを外して男になりきれなかった試合でした……また昔話……。

今回も、前半、見事にディフェンスを崩されて2トライを奪われた時には「また?」という空気が流れました。でもそこから幸運もあってトライを重ねて、ジャパンは波に乗りました。

しかしUSA、なかなかスマートで好感の持てるチームです。途中思わず応援してしまいました。2年後にどういうチームになってくるだろう? そしてわれらがナショナルチームは? 前提として、選手の「格」がものを言うことは言うまでもありません。フィフティーンがどういう経験を重ねられるかです。

まあ、「良かった良かった」なのだろうけれど……。これから全員各チームに戻って「おじゃん」になりそうな心配もあります。秋のスコットランド戦で真価が問われることは間違いありません。

オーストラリアではライオンズ対ワラビーズ。この熱。この格。2019に向けて、ファンも確認しておきたいゲームです。

僕は、個人的には、そうだったか、こういう選択肢もあったかと思っているわけで。でも違う方を選んでしまいました。今日からモスクワに行ってきます。

大雨の瑞穂で

2013年06月22日 02時47分43秒 | ジャパン
カナダに勝ちました。

みんなずぶ濡れ。選手たちはもちろん、エディもずぶ濡れ。客もずぶ濡れ。仕事帰りの背広組も、制服の高校生たちも。梅雨に特有のまっすぐにゆっくりと落ちてくるちょっとユーモラスな雨粒の下で、奇妙な一体感があったゲームでした。客席もそこそこ埋まっていました。

こういうゲームを勝てるようになったことは大きい。それはその通りです。ジャパンは確実にレヴェルアップしている。それもその通りです。

でも、なぜだか、もし2年後にこのチームとワールドカップで戦うことになったとして、勝てる気が全然しません。

今何をすべきなのか? 今どういうことに取り組んで、2年後にどういうチームに持っていこうとしているのか?

指揮官の頭の中には当然にあるのだと思います。でも……。

この先にいったい何があるのだろう? このジャパンはどこに向かおうとしているのだろう?

日本ラグビーファンはなぜ疑り深いのか? それは、今までに何度も裏切られてきているからです。 

ジャパン・ウエールズ第二テストマッチ

2013年06月16日 15時51分55秒 | ジャパン
快勝。勝つ時はこんなものです。24年前もそうでした。ちょっと呆気ない感じがしたのはあの日と同じでした。

一戦目で露呈したジャパンの欠点は簡単には修正できないことが多かったので、二戦目の焦点はウエールズの修正・・・どこを攻めてくるか?・・・だと思っていたのですが、このウエールズ、奇妙なくらいに何もしてきませんでした。選手の水準ばかりが言われていますが(JJ言うところの「フレアもイマジネイションもなかった」)、コーチの能力についても相当問題があったのではないかと思います。

活躍した選手は先週と同じですが、ブロードハーストのトライ・セーヴィング・タックルがこの日のハイライトでしょうか? それともちろんキッカーの好調も大きかったです。

まあ、勝利して当然の相手であり環境であることは間違いなかったのですが、それにしても勝利というのは何物にも代えがたい価値があるものだと再認識しました。いろいろなことが180度と言うか、一回転半くらい回った感じがします。もちろん良い方に。

そしてここがスタート。エディもキャプテンもそのことは良くわかっているはずです。たまたま手元に2003年オーストラリア大会の決勝の前の「シドニー・モーニング・ヘラルド」があったので捲ってみたら(こういうものがたまたま手元にある我が家もすごいと思うけれど)、エディ・ジョーンズがコーチングの楽しみを訊かれて、こう答えている記事が載っていました。

「(一番目は若い選手たちが成長すること、そして)二番目にはチームがいいゲームをすることだけど、たぶんその楽しみは三時間くらいしか続かなくて、あとは次のゲームに入り込んでいる」。

グッド・ラック。まずは今シーズンの残りの二試合です。

千載一遇

2013年06月14日 23時24分29秒 | ジャパン
大野のコメント。

「勝つチャンスをモノにしたい。こんなこと、10年に1回あるかないかのことなので」。

http://rugby-rp.com/news.asp?idx=104411&code_s=1000

きっと彼は宿沢さんの本を読んでいないのだろう。それはそれで仕方がないけれど。

そうじゃないんだよ。千年に一度しかないほどの得がたいチャンスなんだぜ。

ジャパン・ウエールズ第一テストマッチ

2013年06月09日 12時14分20秒 | ジャパン
このウエールズに勝てないとなるといつになったら勝てるのか? そのくらい史上最弱のウエールズ、WRUはキャップを取り消すのではないかと思えたほどでした。

しかし冷静に考えると、下手に勝ってしまって考え違えしなくて良かったのかもしれません。ほとんど何も改善されていないジャパン。でももちろん、勝っておかなければならなかったレベルの相手であることは間違いないのですが。

ちょっとましになっていたのはフロントスリーと第三列(要するに外国人選手)を中心としたディフェンスと、田中・立川を軸とした攻撃のテンポと前進力。セットは全然修正していないし、ブレイクダウンも、相手が競ってこなかったのだからもっと圧倒できたはずです。

しかし肝心の場面のゴールを2本も決められずに、ラストパスも2本もパスミスする15番は、今後は代表に呼ばないことが検討されてしかるべきです。五郎丸、代表の試合でこういうパスミスが本当に多いです。ジャパンの15番はラストパスが放れないといけません。

まあ、個人的には、大阪までうまいもの食べに行ったと思うことにして。負け惜しみにもなりませんが。

試合終了の瞬間の脱力感と言ったらなかったです。